【第11回角川文庫キャラクター小説大賞】(3)
いきなり冒頭を書き直している。
いや、だって。つまんなかったんだもん。
最初はね、ある程度テンポを重視していた気がするんですよ。最初は。
「あ、あれ書いとこ」「あの説明は最初にあった方がいいかも」「状況説明を詳細に……」といった具合にね。
なんか気が付いたら説明書きが多量に追加され、「いきなりこんな怒涛の説明されて誰が読むねん」みたいになってました。
……いや、うん。
まあこういうのを見付けて撲滅するためにね、何回も確認するんだよ……。だからこれは正しい……。
正しいか……? 正しいとは……?(思考の迷宮にin)
いわゆる大御所作家、人気作家みたいな方々の作品、特にこの辺がすごいうまいことなってんですよね。程よいさじ加減でスルスル読める……。
読者を迷子にさせず、続きが読みたいとわくわくさせられる冒頭。最早職人芸。
匙加減がさ。どっちも上手いこと満たす、っていうのが難しいっていうか、もうわからん。
小説全体にも言えることですが、状況は過不足なく伝えていかなければいけないんです。
基本は5W1H。
「When(いつ)」「Where(どこで)」「Who(だれが)」「What(何を)」「Why(なぜ)」「How(どのように)」
場合によってはここから足したり引いたりしていくわけですが、これだけだと小説にはなれない、ただの説明文なんですよね。
必要な説明をして、伝えることができたその先で、初めて小説としての「面白い」が生まれる。
でも、「面白い」ってなんだろう……。
小説を小説たらしめるものとは、なんだろうか。
……みたいなことをいちいち考えながら書いているわけではないのですが、たまにそういうところに立ち返ってじっくり考えてみるのも良いのではないかと思ったり、思わなかったり……。
うん。
実は全然やる気が出んのよ。
なんか自分の小説読み返すのしんどい期。
たまにそういうのある。
何を読み返しても全部面白くない気がする。上手くいってない気がする。衝動的に全部消したくなる。
そういう時に誰かの小説読んで面白いと思ったら、これまた自分の作品を削除したくなる。
なんかそういう無駄に感傷的な気分のとき、あるんですよ。
でも冷静な自分もいるので、消したら後で後悔するってのはわかる。
でもなんかムシャクシャするから、その辺で交わされる議論に端から首を突っ込んでいって、クソミソにしたくなる戦闘民族な衝動に駆られる……みたいな。いや、やらんけど。
やらんけど。
やらんよ。得るものがねえ。みんな違ってみんないい、だ。
思考も思想も、違っていい。他人と統一する必要も、擦り合わせする必要もないんですよ。(蛮族な自分に言い聞かせている)
よし。気分を変えよう。
先日Twitterで「#自分で書いたお気に入りのセリフを貼る見た人もやる」ってのを見かけました。
私も考えてみたぜ☆
「おじいさんを弔った君を、誰が責められるというのでしょう。君はどんな罪も犯していない。ただの優しい子どもです」
「公王である私の理想に殉じ、恨み嘆く口を閉ざしなさい。そのために、禍根となる全てに目を瞑りなさい。彼の国を愛せとは言わない。憎いでしょう。憎むがいい。だが、表には決して出さないでください。これから先の世に、その憎しみは不要です。口を閉ざし、盲目となれ。これは、王命である」
この辺りかな。
よし。ちょっと自作も悪くない気がしてきたわ。
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