【集英社 第232回「短編小説新人賞」】(5)
自分の萌えを探して三千里。
ところで、三千里ってどんくらい?
調べてみた。
一里=約4㎞
三千里=約12,000㎞
だそうです。
海沿いに日本列島を一周すると、およそ12,000㎞になるそうです。へえ。マルコずいぶんがんばったんだね。
私は12mぐらい歩いて急に「ふわっとした天才肌でしたたかなおにいさん」が書きたくなったところです。
たぶんこないだ見たテレビの影響ですね。(キノコが好物って言ってた)
OK
じゃあそれでいこうか。
さて、どういう場面ならその「ふわっとした天才肌」が活きますかね。
そうだな。祓い屋とか拝み屋でもさせるか。
クライアントには人当たりが良くて人たらしで、でも実際はまあまあな人でなしみたいな。
お、いいね。楽しいね。(私が)
そうだな、クソみたいな現象を、傍若無人に無理くりな力技で解決してもらうか。
そんでそこに希望とロマンをひとつまみ、みたいな。
傍若無人いいね。
クソ野郎なんだけど、人としての最後の一線は守るみたいな奴がいいな。クソ野郎なアンパンマン、みたいにしたい。クソパンマン。
ここで先月、百鬼夜行展で購入した妖怪ビジュアル大図鑑を見てみることにします。さっそく役に立ってる。
祓う怪異を探してみましょう。
メジャーかつ会話できそうな妖怪、あるいは私の中で引っかかるものがあったやつをピックアップしてみました。
短編だし登場人物は最低限でいきたいよね。対戦相手が会話可能だと展開しやすいし、キャラ立ちも表現しやすいかな、とかは思います。
■がしゃどくろ
大捕り物ですね。主人公にスーツ着せて日本刀持って大立ち回りしてもらうわ。
大立ち回りを小説しかも短編でやる意味がどれだけあるかはわからんが。
■座敷童子
拝み屋が人の欲と業に向き合う系だな。依頼人がクソofクソだといいですね。主人公の傍若無人が霞むぐらいの外道であって欲しい。
■砂かけ婆
そんなモノはいないんですよ系でしっとりした展開もアリかと。これの場合は諭す形主人公ですね。
■天狗
いっそ主人公が非人間もアリかな、とか思いました。人間と思わせておいて実は主人公の立ち位置が違う系。最後でひっくり返って、実は全部意味合いが違った、みたいな。天狗でなくてもいいわ。
■ぬらりひょん
謎多き大妖怪と茶を啜る一万文字。手に汗握る緊迫感でヒリヒリする口頭バトル。
■雪女
雪女って言われると急に意思の疎通がめっちゃできる、なんならヒロインみたいな気持ちになってしまうのは何故でしょうかね……雪菜さん(幽白)の影響かしら。
■インネン(ホウネン)
主人公をホウネンとして、インネンとの因縁バトルに……いや、シャレじゃなくて……。
■川姫
ひっそりと水辺に佇み獲物がかかる(話しかけられる)のを待っている川姫に、「話しかけられたきゃ、水着とかさ。最低でも洋装じゃないと怪し過ぎて無理だから」とか言ってブチ切れた川姫と戦闘行為に及ぶ。令和のコンプラが心配になるセクシャルハラスメント主人公への好感度と、話しかけても大丈夫な理由が必要ですね。
■
現代であえての古庫裏婆っていうのも、もうそれだけで話が生まれる気がしている。おもむきがあるね。土葬じゃないとやることない妖怪だから。「おばあちゃん、今令和だよ。どこいっても火葬だから。今さらどうしたよ。さっさと地獄でもどこでもいっちまえよ」とか言ってブチ切れた古庫裏婆と戦闘行為に及ぶ。日本で火葬が一般的になったのは明治初期から。今さら古庫裏婆が登場するためには、土葬文化が残っている地域等々、下調べが必要な気がする。ちょっと、今からは厳しいかな……。いや、時代設定を昭和初期ぐらいに……? ……どんどんめんどくさいことになってるしょや……。
■土蜘蛛
これだと完全にモンスターハンターになるかしら。どうかしら。頼光さんの伝説とからめてなんかしたら面白いかもわからん。わからん。
うーん……、土蜘蛛かな。
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