聖コイン伝説
宝力黎
第1話 読めない紋様
東京都――某所。
地味だった住宅地に若者好みの洒落た飲食店が軒を争うように進出した。その華やいだ雰囲気に誘われるように人口が増えると、駅周辺も賑わった。
色とりどりのガラスがはめ込まれたコンクリートが、整然と詰め込まれたハイテックな空間を人々は闊歩する。
それでも、〈未来〉に押しやられながらも、表通りから一歩足を踏み入れれば未だに昭和の香りを漂わす風景も残っている。一部には木密地域という言葉がしっくりくる狭い路地もある。そこにはプランターが並べられ、とりどりの花が風に揺れている。近所同士の話す声が何処からともなく聞こえ、子供の笑い声は風のように路地を駆け抜けていく。
東都芸術大学付属高校二年の御厨葉月は、校舎がこの新興界隈に移転するのを機に一人暮らしを始めた。
それまでよりも家から遠くなる、その一点で一人暮らしをしたかった葉月に、父が下した判断は〈だめ〉だった。
その父親と一週間、口を利かないという激しい〈抗争〉の末、母親と姉の援護もあってようやく勝ち取った自由だった。
姉や母親の抜き打ち視察を葉月が受け入れることを条件に、渋々許可した父親が寂しそうにするのは、だが辛い気もした。
放課後、学校を出ると葉月は駅前の書店で小説を買った。重い鞄を片手に、本を胸に抱いて部屋への道を急いでいた。古い住宅街を通らなくとも学校斡旋のマンションに戻る事は出来たが、葉月は路肩の電信柱が異様に邪魔な細い相互通行の道を選んだ。この道を通る理由があった。
住宅が不意に途切れると、大きなクロマツの木が目に飛び込んでくる。木の根元に道祖神の小さな祠が三つ並び、その前を通って数段の石段を上がると、所どころ色の剥げ落ちた朱の鳥居が木立の葉先にくすぐられるようにある。
階段を上がりきると、その左右は椿の葉が生い茂り、誰かが結んだのだろうか、御籤が枝の高い場所に揺れるのも見えた。
葉月はこの神社が好きだった。理由は自分でもよく分からなかったが、とにかく気持ちが落ち着く気がしてほぼ毎日、特に帰りには神社を通って家へと向かうのが日課になっていた。華やかな駅周辺の振興開発区域に比べるとその静けさは嘘のようで、木々や石柵の裏に静寂が浸み込んで息を潜めているようだ。特段名所というわけでもない只の神社だが、葉月には何処か懐かしさすら感じられる場所だった。
「あ…そっか、今日から月最後の金土日だっけ…」
葉月の目に、境内の屋台が飛び込んできた。五、六軒の、草臥れの見える店が肩を寄せ合い営業している。色鮮やかな風船が揺れる風船屋や郷愁を誘う玩具屋、それに焼きソバやたこ焼きを売る店に並んで小さな金魚すくいの店も見えた。月に一度の縁日だ。
営業は夜六時までと決められているので、主な客層はいま葉月の周囲で叫声を上げて走り回る子等だ。
母親の手を引いて綿菓子屋へと誘う子供を微笑ましく見やりながら、葉月は通り抜けの小道へと向かった。
「あれ?」
見慣れぬ店がポツリと、参道から外れた植え込みの陰にあった。
「こんなのあったっけ?」
葉月は店前に足を止めた。
「お店と言うよりガレージセール?」
呟くと、誰も居なかったはずの植え込みの向こうからヒョイと顔を出した者が居た。
「買ってくかい?」
「髭が喋った……」
「髭の中にちゃんと口があるワイ!」
それは見たこともないほど大量の白髭を生やした老人だった。髭と髪の境が分からない小柄な老人は草陰から出てきて「商品」の向こう側に腰を下ろした。
「これを売ってるの?」
顔を動かさなくても全てが見渡せる商品の少なさに、葉月は呆れた。
「安くしとこうか?」
「安くしてやらないこともあるような言い方ね」
「気に入らん客には、そうなるな」
商売っ気の無さに苦笑が出た。
「でもさぁ、おじいちゃん、大事な売り物だったら先ずはこのお店どうにかしない?こんなブルーシート一枚の上に段ボール二つ置いて、その上に橋を架けるみたいに板を置いただけなんてありえなくない?ていうか、営業許可取ってる?」
「随分と若い刑事がいたもんだ…。きょうびの刑事は営業コンサルタントまでやるのかね…」
葉月は笑い、老人の真正面で腰を下ろし、膝の上にアゴを載せて〈商品〉を見た。
「言っちゃ悪いけどこれはガラク――」
「そう思ったら言うもんじゃない!失礼な嬢ちゃんだな。見えないなら…いや、冷やかしならとっとと帰ってくれ!」
「だってさぁ!ほらこれ」
葉月の指が商品の一つを指した。
「見て!これ…なに?何に使うもの?呪いか何か?気味悪いんですけど…」
そう言って摘まみ上げたのは、紐の通った石の玉だ。
「それは風鎮だよ。気味わるいは無いだろう。他のお客が聞いたら帰っちゃうじゃないか」
そう言われて葉月は辺りを見回し、笑った。
「他のお客って、どこ…?」
屋台の方には何人も子供が屯しているが、老人の店の周囲に居るのは、数羽のハトだけだ。
「放っとけ」
そう言って二人で笑いあった。
「いや、でもほんとに何かあったら買ってもいいかなって思ったんだよ私だって。古い物好きだしさ」
フッと溜息を吐いて立ち上がろうとした時、葉月の目にそれは止まった。
「あ、なにこれ?」
「ん?」
老人は葉月の指差したものを見た。数秒黙って居たが「ふうん…」と声を漏らした。
「目が高いねぇ。それに目を留めるとは…」
葉月が、そっと持ち上げた細い箱は、いつ頃作られたかも想像つかないほど古びている。箱のどこにも文字らしきものは何も書かれていない。葉月の目は箱の中の〈物〉に吸い寄せられた。
「それは…んー…なんだろうね?ネックレスかな?」
「なによ、お爺ちゃん知らないで売ってるの?どこで手に入れるのよ、そんな怪しいモノ…」
葉月は眉間にしわを寄せ、苦笑して老人を見た。箱の中のネックレスには、コインのペンダントトップが付いている。見た事も無いコインだった。古そうにも新しそうにも見えるが表面には傷一つ無い。不思議な輝きを放っている。彫られた紋様が何を意味するかは判らないが、どうやら小さなコインの表には三つの異なる何かの絵が刻まれている。
「見ていい?」
葉月は、老人が返事をするより早くネックレスを箱から取り出してみた。
「綺麗!でもこれ、何が描いてあるの?なんだか文字みたいな、絵みたいな――」
老人は黙ったまま聞いている。
見れば見るほど奇妙に思えた。何に違和感を持ったのか、葉月も初めは判らなかった。何処と言って目立つところも無い細いチェーンなのだが、何かが妙なのだ。
「あ…ちょっとこれ…」
漸く気づいた。
「引き輪も板カンも付いていないじゃない。なのにこの短さって…」
そのネックレスには、普通ついている着脱金具が無かった。だが長さ自体は葉月の首回り丁度ほどしかない。つまり、頭は通らない。
「なにこれ?これじゃつけられないよね…?オモチャ?」
だがそれの持つ奇妙な雰囲気は、それがオモチャではあり得ない事を物語っている。手にしているだけで葉月は不思議な気分になるのを感じた。高揚感とも、懐かしさとも言える感覚だ。葉月は自分の身体に鳥肌が立つのを覚えた。
「これ、幾らなの?」
そう言って箱を裏返しても値段は書かれていない。老人は膝を抱えたままでジッと葉月を見上げている。
「気に入ったのかね?」
葉月はバッグの中から財布を取り出すと中を確かめた。千円札が一枚と硬貨が十数枚入っていた。
「手、出して!」
「え?」
老人が慌てて両手で皿を作ると、葉月は老人の手の中に有り金全部を入れて言った。
「はい、これでこのネックレスは私のね?」
「え…?あの…いや…」
「なによ?吊り上げようっていうの?セコイわよ!元々何だかも判らないようなものだったんじゃない。だから、ね?売って?」
葉月は拝むように手を合わせた。笑っているのか、老人の白髭が揺れた。
「面白い子だね。まあいいだろう、お前さんに売って上げるよ」
「やったー!サンキューおじいちゃん!」
老人に背を向けて手にしていたネックレスを箱に戻し、バッグに仕舞おうとしていた葉月には聞こえなかったが、老人は微かに呟いた。
「この娘ですか?これが――」
口をつぐんだ。老人に手を振って駆け去る葉月を見送り、再び呟いた。
「見えて選ぶ者が選ばれる者というのが決まりだ。ずっとそうだったが――まさか本当にこんな島国で……」
葉月が見えなくなっても老人はその方向を見つめていた。
テーブルの上に置いたネックレスを睨み、葉月は唸っていた。
「うーん、おかしいなぁ…。どうやって首に付けるんだろう、これ。頭通らないし、鎖には外せる場所も無いのよね」
買って帰ってみて初めて気づいた事があった。三つの文様が表とするとその裏面――そこには、三つの輪が少しずつずれて重なり合うような奇妙な図柄が描かれていたのだ。そこには数字めいた物はない。
「コインだったら普通は金額とか書かれてるよね」
葉月は何度もコインを眺め回した。
「コインじゃないのかな?それか、本当にただのオモチャ?」
そう思い、ペンダントトップを指で撫でた。
「あれ?ギザ十?」
それは、ギザギザの付いた十円玉宜しく、コインの縁に刻まれていた。葉月の指にざらざらとした感触が伝わってくる。葉月は目の前でコインの縁を見た。
「違う…これ、只の溝じゃない!」
慌てて近くの文具入れを取った。その中を掻き回して朱肉を取り出した。紙をテーブルに置き、コインをもう一度見つめた。やにわにコインの両面を指で挟むと、コインを朱肉の上で転がした。朱肉が十分付いたことを確認すると、コインを紙の上でユックリと転がしてみた。鎖部分があるので、はじめは上手く行かなかったが、何度か試すうちにコツを掴んだ。
パッと見、それは単なるギザギザな模様でしかない。葉月は近視の目を極限まで近づけ、紙に転写されたその模様を見つめてみた。
「字?絵?」
所々掠れてはいるが、それにはパターンがあるように見え、文字かとも思えた。文様は鎖を通す部分以外すべてに彫られていたが、アルファベットではない。
「なんだろ…どこの国の文字?」
葉月はパソコンでその文字を検索しようと考えたが、検索しようにもどうすればいいのかも判らない。その時、ふと脳裏に一人の男の顔が浮かんだ。
「あ、そうだ!困ったときの寺ちゃん」
寺島はこの春まで葉月と同じ美術高校で先輩後輩の関係にあった男だ。付属高から上の美大に上がってからは、古代文様に興味を持って学んでいると話していたのを思い出したのだ。気さくな性格で、普段は葉月も呼び捨てにしている。スマホ画面に連獅子さながらのボサボサな髪の男が現われた。欠伸をしながら歯を磨いている。
「うぉ…お前かよ?ンだよこんな時間に」
――こんな時間て、まだ夜の七時ジャン!ていうか寺島先輩って、ちゃんとすればモテそうなんだけどなー…。ちゃんとしてた事無いからなー…。
髪をボリボリ掻く寺島に呆れながら、葉月はコインのことを話した。
「ふぅん?そんなのオモチャじゃないのか?ふ…ふわぁ、眠てぇ」
「眠たいって、寺ちゃん何時に起きたの?」
「今朝?今朝は、十時かな?」
「夕べ何時に寝たのよ?」
「十時かな?」
「そんなに寝てるんじゃん!先輩の生体時間って、どうなってるの?育ち盛り?」
「るせえよ。お前、そんなオモチャの話で俺の貴重な――」
「歯磨きの時間を邪魔したのか?――って?違うよ!絶対にオモチャなんかじゃないって!なんか上手くは言えないけど――」
手の中のコインを見つめた。持っているだけで吸い込まれそうな感覚を葉月は感じていた。
紙に転写したことを告げると、寺島は口をゆすぎながら言った。
「ならその文字とか言うのを見せてみろよ。あと、コインも写メな」
面倒臭そうに言う寺島だが興味はあるらしかった。葉月は言われた通りに文字とコインの裏表を写メに撮り、送信した。
しばらくして再び画面に寺島が現れた。寺島はパソコンで写メを見ていた。眠たげだった寺島の目に生気が宿っている。
「おまえ…これは…」
「さすが先輩!読めるんですか?」
「いや、全然」
葉月は誰も居ない部屋で古いコントよろしく転けそうになった。
「読めないけど見覚えあるんだよな。どこで見たんだっけ?これと似たような…」
画面を凝視しながら考え込む寺島の目が突如吊り上がった。
「そうだ!ちょっと待てよ…」
そう言ってスマホを放り出す。寺島のボロアパートの天井が映し出された。暫くすると戻ってきた寺島の手には、一冊の本があった。
「んーと、確か…」
頁を繰っていた寺島の手が止まる。目はスマホのカメラを通して葉月を凝視していた。
「お前、これどこで買ったって言った?」
年下の葉月から呼び捨てにされても気にもしない温厚な寺島の声に、普段は聞かない鋭さがあった。葉月は胸を押さえて答えた。
「どこ?どこって、神社の境内に出てた骨董品屋で、千円ちょっとで――」
「ウソだろ?」
「え?詐欺か何か?でも怪しいけど人の良さそうなお爺ちゃんだったけどなぁ」
「ンな事はいいんだよ。そうじゃなくて、そんな場所にあるのがウソだろって言ってんの!」
寺島は興奮していた。カメラに向けた目は、眼鏡の奥でギラリと光っている。
「じゃあ何処にならあるって言うんですか?」
寺島は、暫く葉月を見ていたが、鼻で溜息を吐いて言った。
「イラクリオン考古学博物館」
「イラク?」
「イラクリオン!」
「怒んなくたって…。それって何処なんですか?」
寺島は結香の目を見つめながら、今度はユックリと言った。
「クレタ島だ」
「分かんない」
「ギリシャ!」
「あぁ」
葉月はギリシャが世界地図のどのあたりだったか思い返した。美術史の成績が芳しくないことを思い出しただけで、結局分からないという事に気づいた。
「で、そこにある文字?やっぱり文字なの?でもこれ、絵みたいだよ?所どころなんていうか、トサカ頭のヘビメタの人の顔みたいなのもあったりで」
「絵だけど文字なんだよ。ファイストスの円盤て奴に描かれてるクレタ聖刻文字によく似てるんだがクリソツってのでもない。マネしてオモチャ作るとかはあるかもだが、子供用のオモチャで誰も知らんようなマイナーな物を真似る意味なんかないだろ?なんでそんなものが骨董品屋に…」
葉月は手元の文字を見ながら寺島に尋ねた。
「先輩読めないの?」
寺島は思いきりにこやかな笑顔を浮かべ、言った。
「世界中のだれも読めねえよ」
「え?だって…字、なんじゃないの?」
寺島の顔から笑いが消え、ボソリと呟くのが聴こえた。
「未解読文字の一つだ」
一瞬黙った寺島が、顔を上げた。
「ダーレもまだ読めてねえ。ただ、こいつを見せてみたい奴ならいる」
「見せてみたい奴?誰それ?ナサ?」
呆れ顔の寺島が名を口にした。
「ウチの紋様学の教授で本庄っての」
紋様学と文字の関係は葉月にはよく分からないが、とりあえず翌日、寺島の大学で落ち合う事にして電話を切った。
葉月は改めてネックレスを眺めまわしてみた。オモチャだと言えばオモチャにも見える。だが寺島が言うには古い文字で、誰も読めないものだという。
「そんなすごい物がなんであんな場所に?それにしても不思議なネックレスだよね。この模様。見てるだけで吸い込まれちゃいそう。まるで揺れてるみたいに三つが合わさって混じって重なって一つの輪に――あ…あれ?なんだろ私目が回ってる?」
目頭を摘まみ、もう一度コインを見た。コイン裏の文様の輪が動いているように見える。慌てて部屋を見回すが、眩暈を起こしているわけでもなければ、錯覚を見ているのでも無かった。葉月はもう一度輪を見た。輪は、ユックリと動いていた。それは揺れながら離れ、やがて表の紋様と同じ位置関係で、それぞれが三角の頂点を作り、停止した。
「ち、ちょっと!」
その輪の一つが突然青白く光り出すのを見た葉月は、慌ててコインを床に放り投げようとした。
「なに!やだ、手から…手から離れない!」
幾ら手を振ってもネックレスは葉月の手のひらに有った。開いた手のひらの上のネックレスは、手を逆さまにしても落ちない。その時、不意に声が聞こえた。
「居たな」
ゾッとした。部屋には葉月しかいない筈なのだ。女子専用マンションでセキュリティーは厳重だ。不審者など侵入出来ようはずもない。だが、声は再び聞こえた。
「見つけたぞ」
「誰なの!」
背筋に触れる氷柱を感じる声だった。恐怖というよりはもっと違う何かだ。例えて言えば信じられないほど強烈な威厳だ。葉月は身じろぎも出来ずに硬直した。
「誰なのよぉ…?ねえ、出て行かないと警察呼ぶんだからね」
広めとは言え、隠れる場所など無いワンルームで、葉月は背後のみならず、天上の四方も見回した。だが何も居ない。
「輪は閉じねばならない。お前の呪紋通り、三つは一つに、合わさり混ざり永遠に一つの輪となる。さあ、首につけろ。あれらも同時に気づくだろうが、時なのだ。今が。隠された神官を見つけよ。急げ。これがおそらくは最後だ。この戦いに負けてはならない。三界は消えてはならない。私は長く居られない。さあ、それを首に…」
コインから聞こえていると気づき、葉月は身震いした。だが声に禍々しさや凶暴さは感じない。不思議なのは性別も感じないことだ。自分以外誰も居ないはずの部屋に聞こえるその声は、ネックレスを葉月の首につけろと言っている。葉月は恐怖を忘れて思わず言い返した。
「つけようにもつけらンないの!分かる?頭も通らないし、鎖は取り外せもしない!入んないんだからつけられないでしょ?お願いだから出てってよぉ…」
手から振り落とせないネックレスを見て葉月が言うと、声が返った。
「つけられる。お前は試され、認められた。お前はアラディアの依代である。ならばそれを首に」
声が何者で、何故そんなにネックレスを葉月にさせたいのかは判らない。だが葉月は抗えない自分に気づいていた。理由は分からない。何一つ理由は分からない。声は誰のものか。謎めいた〈隠された神官〉という言葉や〈アラディアの依代〉という意味も。だが何故か〈そう…そうしなければならない〉と心のどこかで認めている自分を感じていた。
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