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凜鷹

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筆が走るということを最近感じない。

正確にはキーボードを叩くだけなのだが。

どちらにせよ「物語」を考えることはできても

その物語をつくり、完結させるに至るまでをできない。

誰もいないであろう架空の読者が読んだときにおもしろいか、

と考えると進捗は元に戻る。

しかし創作とは誰かの評価に左右されずにつくりたいものをつくるべきだと思う。

私の思考と行動には矛盾が生じている。

矛盾があってこそ人間らしいとも言えるがそれは逃げだ。

現実逃避だ。


逃れられない現実から逃げようとするのは時間の無駄だとしばしば思う。

自分を美化したり、他人に責任を押し付けようとしたりするのは

愚かな行為だと思う。あなた方がどう思うかはさておき。


SNSも結局はどこかのかけらなのだと思う。

我々が見ているすべてのコンテンツがそれのかけらなのだと。

私のようにつまらない自分語りと下手くそな物語をかく人もいれば

私よりはるかにおもしろい作品や自分語りをする人もいるかと思う。

そうそれだけのことなのだ。

別に私は彼らと比較する必要はないし、創作に勝ち負けはない。

あるのは嫉妬か尊敬か無視(拒絶)であろう。


いつかこの文章を見返した時にこれを黒歴史だと思うのだろうか。

それとも変な考えをしているとか、そんな時もあったなか。

いずれにせよこの文章はネットという広大な海に晒されて錆びる。

その過去からの便りを見た時、私は何を考えるのだろうか。


こんな文章を書いて何になるのだろうか。と何度も考えたことがある。

でも考えるのをやめた。文を書くのが下手なら文を読んで書けば良い。

飽きたらやめればいい。

私を待っている人はどこにもいないから気兼ねなくほっぽりだせるだろう。

そもそも創作が足枷になった瞬間それは創作ではなく仕事になるのだ。

創作とは有り余る想像力を使うことであり、

枯渇した湖から水を引こうと躍起になることではない。


あぁどうか未来の私がこの文章を悔いていないといい。

願わくば良い未来でありますよう。

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