「マクロ経済」とは、一国全体や世界規模での経済活動を大きな視点で捉える学問です。国家全体の成長率や失業率、インフレーション（物価上昇）といったものに焦点を当て、その国の経済がどのように動いているのかを把握するための枠組みです。もっとざっくり言うと、「国全体のお財布事情」といった感じです。

たとえば、日本政府が景気対策として、消費税を引き下げたり、公共事業を拡大したりすることがありますよね。これらの政策は、国全体の景気を良くし、経済活動を活発にするために行われます。こうした政府の動きを理解することで、経済がこれからどうなるのか、私たちがどう行動すべきかが見えてくるのです。

ここで少し、視点を広げて考えてみましょう。もしあなたがある島に住んでいたとします。島の住民がみんな仕事をしてお金を稼いでいますが、突然、島の木が全部倒れてしまい、家を建てるための木材が不足してしまいました。この島の政府は、急遽、新しい木を植えることを決め、住民に給付金を支給し、家の修復費用に使ってもらうようにしました。このように、政府が大きな問題に対して経済を回復させるための対策を取るのがマクロ経済の世界です。