風のドラゴン 二人の戦い

@j-kin-ball

第1話

 タイトル 風のドラゴン 二人の戦い

 

 フィンレー(主人公が暮らしていた王国。)


 リッカルド(フィンレーの敵対国。)


 フラン(主人公が派遣された村。)


 昼 場所 フランへの道中。


 ※フランの村への道中を歩くフィンレーの兵士たち。

 

 ジェフ「ルーク、村に着いたら何がしたい?」

 ジェフ(主人公の友人。)

 ルーク「そうだな・・・、まずは、冷たい物でも飲みたいな。ジェフは?」

 ルーク(主人公。)

 ジェフ「俺は早くベッドで休みたい・・・。」

 ルーク「まだ、一時間しか過ぎてないぞ、村に着くには夕方になるから・・・、ざっと、後、二時間は歩かなきゃならないぞ。」

 ジェフ「それは、分かってるが、少しはふざけろよ。」

 ルーク「そうだな、村に着いたら、綺麗なお姉さん達がいたらいいな。」

 ジェフ「そう、それだよ、休憩ありきでも少しは軽い会話でもしなきゃ、やってられないぜ!」

 上官「そこ、私語は慎むこと!」

 ※一時間後

 上官「ん、あれは・・・!?」

 ※前方をとおまきで目視する上官。

 上官「魔物の群れだ!!」

 ※上官は後方を向き。

 上官「おい!お前たち、武器を構えろ!!」

 ジェフ「魔物だって!?」

 ルーク「ジェフ、相手は魔物だ、落ち着いて対処すれば勝てる相手だ!」

 ※ここで、チュートリアルを挟む。

 ※戦闘終了。

 ルーク「ふう、どうやら、退けたようだな。」

 ※上官に話しかけるルーク。

 ルーク「マルセル上官、大丈夫ですか?」

 マルセル「ああ、何とか大丈夫だ。幸いにも、部隊の者には深刻な怪我の者はいないようだな。」

 ルーク「そのようですね。」

 ジェフ「マルセル上官、左腕を少し・・・。」

 マルセル「何だ、かすり傷じゃないか、まあ、傷薬は塗っておけよ。」

 ジェフ「分かりました。」

 マルセル「それと、後、少し休息したらすぐに出発するからな。」

 ジェフ「そうですか・・・、分かりました。」

 ルーク「・・・かすり傷程度で大げさだな、村に着けばもっと過酷な状況になるかもしれないんだぞ。」

 ジェフ「そんなこと、分かっているのに、大真面目に言わないでくれ。」

 ※数分後

 マルセル「お前たち、出発するぞ!」

 全兵士「了解!!」

 ※一時間後

 ※兵士たちはフランの村の入口に着いた。

 ジェフ「ふう、やっと着いた。」

 ルーク「ここが、フランの村。」

 マルセル「ようやく、着いたな。お前たち、野営地にテントをはったら、翌朝まで自由な時間を過ごしていいからな。」

 ルーク「ジェフ、後、一仕事だ。」

 ジェフ「分かった!」

 ※荷物をおろした後。

 ジェフ「ふう、やっと片付いたぜ。ルーク、さっそくだが、村を観に行かないか?」

 ルーク「そうだな、俺も冷たい物でも一杯飲みたいしな。」

 ジェフ「じゃあ、まずは宿屋に飲める場所があるか聞いてみるか。」

 

 夕方 場所 宿


 ※宿の受付の人と会話をするルーク達。

 

 受付嬢「こんにちは、兵隊さん。こんな辺鄙な宿屋にようこそ。」

 ルーク「・・・辺鄙って。ジェフ、どうした。」

 ジェフ「かわいい。」

 ルーク「・・・。」

 ジェフ「お姉さん。名前は?」

 受付嬢「・・・アレッタ。」

 ジェフ「アレッタちゃんか、かわいい名前だね、今夜、一緒に飲まない?」

 受付嬢「ごめんなさい、急なお誘いは・・・。」

 ジェフ「少しだけでも。」

 ルーク「ジェフ、困っているだろ、もう、やめとけ。」

 ジェフ「・・・分かったよ。」

 ルーク「アレッタさん、すみません。話は変わりますが、俺達、冷たい物でも一杯飲みたいと思って来たんですけど、いいですか?」

 アレッタ「それなら、奥に食堂がありますから、ゆっくりしていってください。」

 ジェフ「・・・いいよな、ルークは彼女がいて。」

 ルーク「それは、故郷の話だろ。」

 ※背後の入口から人が入って来た。

 レイナ「あ!ここにも!」

 アレッタ「あら、レイナちゃんじゃないの?どうしたの」

 レイナ「村に兵隊さんが来たから、どんな人達か見て回っているの。」

 ルーク「アレッタさん、この子は?」

 アレッタ「この子はレイナちゃんて言って、一年前、この村に来たの。」

 ルーク「この村の生まれじゃないんですか?」

 アレッタ「そうね・・・、私は詳しいことはわからないけど。この子、そのときのことは余り話さいの。」

 レイア「・・・。」

 ルーク「レイナちゃん、何があったの?」

 レイナ「それは・・・、余り話したくない。」

 ルーク「(何か酷いことでもあったのかな?)よし、ここはお兄さんの奢りだ!レイナちゃん、好きな物を飲ませてあげるよ。」

 レイナ「いいの?」

 ルーク「ああ。」

 レイナ「やった!」

 ジェフ「いいのか、ルーク?」

 ルーク「まあ、こういう子は見過ごせないからな。」

 ※食堂で飲む三人。

 レイナ「お兄ちゃん達、ありがとう。もう少し、ここにいていい?」

 ルーク「もう、夕飯時か・・・、親が心配しているから、帰りなさい。」 

 レイナ「お願い、もう少し・・・。」

 ※食堂に入ってくる二人の人影

 オリビア「レイナ、こんなとこにいたの。」

 レイナ「あ、オリビアおばさんとエイダンおじさんだ!」

 ルーク「親御さんですか?」

 エイダン「ええ、まあ、はい。話を聞いたら、ここにいると聞いたので、見に来たんですが、何かご迷惑をおかけしませんでしたか?」

 ルーク「迷惑だなんて、そんな。それに、ここに引き止めたのは、僕達ですから。」

 エイダン「そうですか。それで引き止めたとは・・・?」

 ルーク「彼女が、元気がなかったので、一杯、冷たい物でも一緒に飲もうと誘ったんです・・・。すみません。こちらこそ、彼女を引き止めてしまって、心配させてしまったのでしょうか?」

 エイダン「心配だなんて、そんな・・・。こちらこそ、レイアがお世話になって、すみません。それで、何かお礼できませんか・・・。」

 ルーク「お礼だなんて、そんないいですよ。飲み物のお金だって、軍から落ちますし。気にしないでください。」

 エイダン「そうですか、ありがとうございます。そうですね・・・。レイナ、もう、そろそろ帰るぞ。」

 レイナ「お願いエイダンおじさん、もう少し、ここにいたいの。」

 エイダン「そんなこと言っても、兵隊さん達に迷惑がかかるから。」

 ルーク「そうですね・・・、なら、親御さんも、ここで一緒に食事をどうですか?」

 エイダン「一緒にですか?オリビア、どうする。」

 オリビア「まだ、ご飯の準備はしてないし、ご厚意に甘えてもいいじゃないかしら。ね、レイナ?」

 レイナ「!・・・、私、嬉しい。」

 ルーク「じゃあ、善は急げだ、ジェフ、上官にこのことを伝えに行こう」

 ジェフ「分かったよ。」

 

 夜 場所 野営地

 

 ※ここまでの経緯を話に行くルーク達。


 ルーク「マルセル上官、お話があるんですが・・・。」

 マルセル「何だ、ルーク達じゃないか?」

 ※ルークは、ことの経緯を話した。

 マルセル「そうか・・・、話は聞いたぞ、特別に許そう。それに、私も腹が減ってきたところだ、他の者達も集めて、今日は宿でパーティーといこうじゃないか。」

 ルーク「ありがとうございます。」

 

 夜 場所 宿屋


 ※食事をとる、フィンレーの兵士達。


 レイナ「マルセルのおじさん、ありがとう。」 

 マルセル「ありがとうか、だが、今回のパーティーは、ルークのお兄さん達が、君のことを心配して開いたんだ。感謝すべきはルークのお兄さん達だよ。」

 レイナ「ありがとう、ルークのお兄さん達。」

 ルーク「ありがとうだなんて、こちらこそ喜んでくれて何よりだよ。それと、俺のことはルークでいいよ。」

 レイナ「ありがとう、ルーク、・・・それで、ルークは、私がこの村に来た時のことを知りたいの?」

 ルーク「・・・話してくれるんだね。」

 レイナ「うん。」

 エイダン「それなら、私がお話ししましょう。彼女がこの村に来た時のことを。それは、星空がはっきり見える、静かな夜のことでした・・・。」

 回想

 エイダン「ん、何かがこちらに飛んでくるな?」

 ※飛んでくる何かは、地面に墜落した。

 エイダン「あ、あれは!!白い竜!?」

 ※傷だらけの白い竜は、一瞬、光りを帯、その後、少女になる。

 少女「助けて・・・。」

 エイダン「!?まだ、息がある!」

 回想終了

 エイダン「それが、レイナなのです。」

 ルーク「とういうことは、彼女は竜人!?」

 エイダン「そうです。」

 ルーク「それで、何に追われていたんですか!?」

 エイダン「そうですね・・・、レイナは余り話しませんが、リッカルドの兵士に追われていたと・・・。そして、その後、私達は彼女の看病をし、今まで、面倒を見ていたんです。」

 ルーク「そうですか・・・、後、右腕の包帯は怪我なんですか?」

 エイダン「それは・・・、入れ墨が彫ってあるんですが、レイナは余り見せたがらないんですよ、それで、意味を聞こうとしても何も話してくれないんですよ。」

 ルーク「レイナ、話せるかい?」

 レイナ「・・・。」

 ルーク「そうか、まあ、無理なら無理に話さなくてもいいよ。」

 レイナ「ありがとう。」

 マルセル「ルーク、積もる話もあるかもしれないが、もう、こんな時間だ、パーティーはお開きにして、また、明日、彼女との仲を深めようじゃないか。」

 ルーク「そうですね・・・。じゃあ、レイナ、明日の朝、用があるなら野営地のテントに訪ねに来てくれよ!」

 

 深夜 場所 野営地のテント

 

 ※ベッドに寝るルーク達。


 兵士「夜襲だ!!」

 ※目を覚ますルークと仲間の兵士達。

 ジェフ「な、何だって夜襲だって!?」

 ルーク「ジェフ!急いで、鎧を!!」

 ※鎧を着込むルーク達。

 ルーク「じゃあ、行くぞ。」

 ※戦闘パートを挟む

 ※ダンジョンを進みボスイベントが発生。

 ルーク「あ!あれは!白い竜!?」

 ※ルークは白い竜に向かって駆け出した。

 ジェフ「あ、おい!!」

 白い竜「ガアアア!!」

 ※白い竜のそばには、エイダンとオリビアが倒れており、白い竜は敵の兵士と戦っていた、そして、そこに駆け寄るルーク。

 ルーク「レイナなのか!!」

 レイナ(竜)『コク。』

 ※白い竜は頷く。その様子を遠巻きで見る敵のリーダーらしき男性。

 男性「おい、モーゼス!」

 モーゼス「サイラス国王様、いかがなさいましたか!?」

 サイラス「余興だ、あれを連れてこい!」

 モーゼス「は!!」

 ※銃を突きつけられた灰色の竜が、サイラスの前に連れてこられる。

 灰色の竜「・・・。」

 サイラス「あの者達を、殺しに行け!」

 灰色の竜「・・・。」

 サイラス「早くせぬと、どうなるか分かっておるな!」

 ※灰色の竜はルーク達の方へ飛んでいった。

 サイラス「クク、それでよい。」

 ※場面はルーク達に代わる

 ルーク「レイナ、大丈夫か!」

 ※レイナに話しかけるルーク、だが二人の間に先程の竜が突撃してきた。

 レイナ「!?」

 ルーク「何だ!?こいつは、灰色の竜!?」

 ※ルークは遠巻きから、銃を構える敵兵士を発見する。

 ルーク「あいつら、こんな卑怯な真似を!!クソ、戦うしかないのか!!」

 ※ボス 倒した後。

 ルーク「はぁはぁ、クソ、こんな戦いがあるか!!」

 ※レイナは変身を解いて、倒れた灰色の竜に寄り添う。

 レイナ「・・・。」

 ※レイナは涙を流す。

 ルーク「レイナ・・・。」

 ※場面はサイラス側に変わり。

 サイラス「貸せ!」

 ※サイラスは、兵士から銃を取り上げ。レイナに向けて銃を放った。

 ※場面はルーク側に変わる。

 ルーク「!!」

 ※ルークはサイラスの様子に気が付き、レイナの前に飛び出し、庇う。

 レイナ「ルーク!!」

 サイラス「チッ!」

 ※サイラスは二人に近づく。

 サイラス「命拾いしたな、ガキ!」

 ルーク「レイナに近づくな!」

 サイラス「おっと、まだ、息があったのか。小僧、冥土の土産に教えてやろう。その、ガキの右腕に彫られた入れ墨は、わが国の奴隷の証だ!」

 ルーク「そうか、それで・・・。」

 サイラス「その、ガキはこちらの所有物だ、返してもらおう。」

 ルーク「この鬼畜が!!」

 ※サイラスは剣を抜く。

 サイラス「鬼畜か・・・、では、竜との戦いに生き抜いた褒美だ、殺す前に名を聞こう。」

 ルーク「クソ、何をお前なんかに!」

 サイラス「そうか・・・。言い残すことはないか、では、さらばだ!」

 レイナ「!!」

 ※サイラスは剣を振り上げた。

 ジェフ「ルーク!!」

 ※ジェフの後方には、フィンレーの増援部隊がいた。

 サイラス「何だ!!」

 モーゼス「国王様、敵の増援です!!ここは一旦、引いたほうがよいかと!」

 サイラス「ふん、興が削がれた・・・。小僧、命拾いしたな!次、会う時は、もっと狩りがいがある獲物になれ!では、さらばだ!!」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

風のドラゴン 二人の戦い @j-kin-ball

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る