プロの壁は高かった

準決勝 エリア争奪戦


「裏2枚挟まれてる!逃げ無理そう」


「僕カバー行きます!2人は維持お願いします!」


このゲームは数の暴力が強く裏どりは基本1人がするものという考えを突かれ窮地に追い込まれてしまった。


「さすがは優勝候補、裏を掻くのが上手いっすねー」


「後ろ勝ちました!アルさん落ちです。」


「ごめんこっち1残り」


「了解です。サブマキツいのでなるべく遅延させます!」


「あと5秒で復帰っすから耐え頼むっす」


ステージ中央での見合い、定石を踏むなら味方の復帰を待った方がいいだろう。ただ相手は優勝候補と呼ばれるほどの実力者だ。どんな手を取るか全く検討がつかない。だから仕掛けることにした。


「凸ります!入れ替わりになると思うのであとは頼みます!」


「マジかよ…りょーかい。帰ってこいよ?」


攻めようと顔を出した時相手もほぼ同タイミングで出してきた。だが、相手の方がワンテンポ遅くミリで勝つことが出来た。


「おおー!ナイスです!私もすぐ復帰できるんでこのまま抑え切りましょう!」


結果を伝えると1戦目はあのまま抑えきって勝利、2戦目、3戦目は完全に抑え込まれて敗北。僕たちは準決勝で敗退、3位決定戦では勝ち3位で幕を閉めた。


「いやーやっぱりプロは強かったっすねー10枚上手って感じ?」


「10枚って...まあ、でもそうですねあのチームめちゃくちゃ強かったですもんね。実際あそこが優勝でしたし。」


今僕たちは大会の感想会を行っている。優勝チームについてだったり、編成だったりいろいろ話していた。


「まあでもやっぱり悔しいよなぁ」


「ですね。判断だいぶミスってしまいましたし反省点は多いです。」


「次こそは優勝したいっすねー」


「それまでに武器の練度と連携のレベルを上げないと、ですね。

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