第1話

「ここまで来ればきっともう大丈夫よ」

トリーはたくさんの人と一緒に暗い建物にきた。他にも見たことないものがたくさんあってワクワクする。

机とか椅子とかボロボロのものがたくさんあった。

ミオちゃん……僕、暗くて何も見えないよ」

「トリーは、いっぱいみえてる!ツクエとかイスとか!」

月の光で床におちた何かがキラキラと光っている。かっこいいから、一つくらい持ち帰ってもいいよね。

トリーは光るやつをあつめた。

「いたっ」

手をみると赤いのがでてきた。イチゴみたい。

「こら、トリーなんでもかんでも触らないで。危ないから」

黄色のかみの女に怒られた。

「これなぁに」

「それはガラスっていうの。窓ガラスが割れたやつだと思う。危ないから触らないでね」

ふーん。マドガラスってなんだろう。

「澪ちゃん、僕、寒いよ」

「むぎ、これ貸してあげる」

女はもじゃもじゃ頭の子に自分がきていた服をきせて、わらった。


その女はまたさっきの何かをしていた。

何をしてるんだろう、そうおもっていると、急にあかるくなった。

「火、いた」

近くにいくとあったかい。なんかゆらゆらゆれて生き物みたいだった。トリーはその火って生き物をなでなでしようとした。

「あつっ」

「こら、トリー危ないでしょ!なんでもかんでも触らないで」

トリーはおもわず手をひいた。どうやら火ってのは危ない生き物らしい。

女はそこに銀色のうつわをおいて、中に何かをいれた。

「むぎ〜、今、ご飯作ってるからね〜」

楽しそうに女はもじゃもじゃの頭をなでなでした。

女はカバンから何かをとると、トリーたちにむかって、なげた。

「あんた達はそのパン食べてて」

トリーは目の前にころがった、パンとよばれた大きな茶色くて丸い石ころをみる。

これはたべれる石なのか。

トリーは一口たべてみた。パサパサしていて、かたくて、おいしくない。でも、そこら辺に落ちていた石よりジャリジャリしない。

「むぎ〜、スープ出来たよ!はい、あーん」

もじゃもじゃはおいしそうに、それをたべた。そのスープってやつからは白い煙がでてた。

「あったかぁい!澪ちゃん、これ美味しい!」

「ありがとぉ」

トリー、石、たべおわった。もじゃもじゃのおいしそう。


「あいつらは追ってこないのか」

隣にいたキノコみたいな頭のやつがいった。

あいつらって誰?あの白い人たち?

「カイ、大丈夫よ。来てもまた逃げればいいわ。私たちなら逃げ切れる」

??

「ねぇ、トリーたちは、なんでおわれているの?」

「あんた達は生産中の人肉なの。逃げたとあらば、追ってくるのは当然でしょう?特に、トリーとアンは最高級のお肉なの。奴らはどこまでも追ってくるわ」

……?

「どういうこと?」

「まぁ、トリーには解らないと思うわ。あんたは改良に改良を重ねたお肉。改良過程で知能が極端に低くなったニンゲンだから」

「……??」

何をいってるんだろう。

「まぁいいわ」


「ご馳走様でした!」

もじゃもじゃが、たべおわった。

「どう〜むぎ。美味しかった?」

「すっごく美味しかったよ!さすが澪ちゃんだね!」

「むぎ、デザートいる?」

「いる!!」

いいなぁ、トリーもほしいなぁ。

「このみかんジューシーで美味しいね!」

「うん!おいしい!」

いいなぁ。

「トリーにはあげないよ。これはむぎのだからね」

うぅ……


「澪さん。もう9時まわった。そろそろ寝よう」

くじ?

「もうそんな時間か。そうだね寝よっか」

おなかすいた。ねたくない。

「ほら、トリー、アン。早く寝ないと美味しくならないぞ」

「……はーい」

トリーは床におちた、光るやつのそばでねた。

もじゃもじゃと女は、あったかいゆらゆらしてる生き物のそばで、たくさん服をきて、ねていて、あったかそうだった。

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