第17話 『神奈月の足跡』
10月の和名って、神様が出雲に行ってしまうことが由来だとか。
関係あるのか分からないですけど、地元の神社も時々、そういうことがありました。地元の長老方が、「また神さんがいなくなってる」とか言うんです。
でも、おかしいんです。
長老方が「神さんがいなくなってる」って言ってる時期、10月じゃないんですよ。
全然神無月に関係ない初夏だったり、2月ごろに言ってたりするんです。
何で分かるのか聞いてみたんですけど「いないモンはいない」としか返ってこなかったんです。
そんなものかと思っていたのですが、何年か経ってそのことも忘れてたまたま10月に地元に帰る機会がありました。
何気なく神社へ行くと、またあの長老たちが噂をしていました。
ただ、いつもと様子が違いました。
聞くと今回は「神様がぎょうさん来おった」と言うのです。
神社のすぐそばに祠があるのですが、そこに神様がたくさん訪れたらしいのです。
近くなのでその祠に行ってみました。こじんまりしていました。
見ると、祠の扉が開いており、地面には大量の足跡が残っていました。
なんだか祠からさっき出て来たみたいな感じがします。
ふと気になって祠の中を見てみました。
そこには無理矢理捻じ込んだと思われる様々な靴がぎっしり入っていました。
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