第63話

自分の心の動きを、こうやって眺めてみると、やはり浮き沈みが激しいし、寂しさゆえに悲嘆したり、その反動で実力も無いのに自慢をし、気を惹こうとする素振りが見える。


放たれて消えてしまう言葉と違って、文章は形に残る。

だから、自分自身のそういう愚かさが良く見える。


それを許して、優しくしてくれる人もいるのだろうが、そういう優しさに甘えてはならない。


その人を大事だと思うなら、なおさらだ。


だからといって、自分を傷つけても、何の解決にもならない気がする。

自分を大事にできない人間が、他人を大事にできるとは思わないからだ。


私は自分が嫌いだった。

今もそうだが、だからといって自暴自棄になっても、何の解決もないと感じる。


なら、今ここで変わると決めればいい。

いつか、ではなく、今すぐにだ。


少しずつでも、変えなければ、永遠に変わらない。


それを悟らせてくれた人への感謝と敬意は、絶対に忘れたくない。


今後も、失敗を繰り返すかもしれない。

だから、ときおり、ここを見て、自分自身に「なにやってんだ!お前!」と言おう。



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