第15話

美しいユキの姿を見て、私は救われたいという欲望があったかもしれない。


でも、私は救われてはならない。


子供の頃、助けた芋虫が、30年以上美しい蝶になって、毎年舞っていた。


私は、その地を整地することにした。

自分の都合で。


人も動物も虫も、本当は同じ命だ。


私はそれを平気で犠牲にする。


そんな奴が、どうして幸せを与えられるだろうか。

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