異世界転生、なら地球はこれから異世界になりますよね?〜異世界で地球の暮らしを小説にして大儲け〜

猫と読む部屋

第1話 恒例転生

「ふー、おもろくなかったな。次だ、次」


俺は今、異世界もののアニメをイッキ見しているとこだ。せっかくの休日、趣味に没頭するのも悪くはない。しかしここ数日、なぜだかつまらないなんて思ってしまう。感性が変わったのかな?でもやっぱり、みんなありきたりのダンジョンだの無双だので、他にとびきり新鮮な異世界ものがないのか?と模索しているくらいつまらない。


「はあ、俺だったらもっと別のかけると思うんだけどなあ」


なんとなく、ただ意味もなく放った言葉は、後に俺に使命として重くのしかかることとなる…


〜後日〜

うっっわ、最悪だよ~。早速遅刻!?月曜からこれは終わっただろ…


「よ!陸羅!遅刻かー?どうだ、絶望するだろ!」

「お、おう…」


こいつ、有馬は俺の親友である。実はれっきとした遅刻常習犯だ。なぜ、と何度も思うがそうゆう奴なのだろうと思うしか対処法がなかった。


「はあ、なんでお前がいるんだよ…確定演出やめてくれって」

「いやいや、お前がいるから一瞬救われたかと思ったじゃんか!にしても珍しいな!はは!」

「うっぐぅ…」

「あっやべ、走らないと遅れちゃう!じゃな!」


ぐぅの音も出なかった。こんなことなら、忘れてサボっちゃえば良かった。そう思った時。突如として目の前が白黒になった。なんだこれは!?と慌てたが、よくよく考えたら今日は38℃。きっと熱中症にでもなってんだろうとすぐに立て直した。しかしまもなく、俺は友人が近くにいないことに気づき絶望した。


「だ、誰か、水…自販機…くそ…」


そんな助け方をしても当然誰も気づくはずもなく、そのまま俺は倒れてしまった。


「うっあっ…あ、あれ?俺、生きてる??」

目が覚めると、そこは知らない部屋だった。けどなぜか柵に囲まれているようだ。なんだろうか?天井をよく見ると、なにかぐるぐる回っている。風が気持ちいい。でも様子が変だな。もしやと思い、身体を起こそうとしても上がらなかった。なぜだ?やっぱりまだ体力が戻ってないのかな。とぐるぐる思考をねじらせて状況整理をしていると、誰かが入ってきた。


「あっ起きちゃった?ちゃんとおねんねしてないとだめじゃない。ほら〜あなたの好きなペンギンさんよ~?一緒に仲良く寝ましょうねえ〜」


な、なんだよいきなり子ども扱いしてきて!いや、子どもといえば俺もまだまだそうだが、にしてもなんだその言い方!まるで俺が赤ちゃんみたいに!…え?いや、まっまさか、な?おそるおそる手足を見ると、確かに赤ちゃん並に小さくなっていた。そしてなすすべもなく、なんとなくペンギンのぬいぐるみを抱いた。そんな馬鹿な。意識を失った後、俺はこんなかよわい赤ん坊に転生したというのか!?なぜだ!くそ!もっと別のが良かったのに!!


「えへへ、あうっあう!」

「あら〜良かったわね~、ほらおねんねしましゅよ〜」


くっ!!赤ちゃん言葉しか話せないなんて!よし、明日形成を立て直して脱走を…いやまて?自力で起き上がることすらできないのに、逃げ切れるのか??む、むりだな。仕方ない、二度目の人生はここでこいつとして生き抜いてやる!!

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