あの時離した手を、もう二度と離さない

綾波絢斗

第1話 忘れられた過去

迎えに行くから。待っていて。

守れなくてごめんね。僕のこと忘れないで・・・。


ピピピピ


また、あの夢だ。

いつも同じ場面で目が覚める。


「んっ・・。カイト。今日は早いの?」

「あぁ。今日から新しい子が入るから早めに行こうと思って。」

「眠いだろ?まだ寝てな。」

「・・うん。そうする。後でお店に行くね。」

「ん。待ってる。」


おでこにキスをして俺は部屋をでた。


朝日が眩しい・・。


あの子の名前なんだっけ??

もう1回ヤッとけばよかった・・。


まぁ、いいか。後で店に来るって言ってたし・・。


「あー。ねみぃ。」

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