運任せな異世界道中

くろ

第1話 異世界転移

 突然だが、俺、佐藤 翔(さとう かける)は、とても運がいい少年だと思っている。

 なぜなら、昔から学校のテストは勘でほぼ百点だし、適当に拾った石がとても価値のあるものだったりして、お金持ちになったりしたことがあったりしたからである。

 なぜ唐突にこんな昔話をしたかというと─────


「ここ、どこだよおぉぉぉぉ!!!」


 ──────現実逃避中だからである☆


「スゥ─────」


 深呼吸してもう一度辺りを見回すと、右に草原、左に森林、そして空にはとても大きいトカゲみたいなのが飛んでいらっしゃるご様子。うん。これは────


「ぜってぇ地球じゃねぇよなあ...。さっきまで高校の登校中だったのに...」


 何度見ても、辺りにはファンタジーな光景が広がっていた。


「はぁ、これからどうしよう...。とりあえず、食料と寝床確保しなきゃなぁ。そうしないと、死にそうだし。」


 そう言って、さっきの大きいトカゲを思い出す。


「そういえば、さっきのあれって、やっぱ《ドラゴン》だよなぁ...」


 つまり、もしあれがドラゴンだったとしたら、この世界にもお馴染みの魔物がいるかも知れない。もしいたら、自身の生存確率がグッと下がってしまうこと間違いなしである。


「っし、それじゃあまず、食料調達にいくか!でも、見たところ食料がありそうなのは、危険そうな森林の方なんだよなぁ。」


 そういって、もし森林の中に凶悪なモンスターがいたら、自分が殺されてしまうのではないか───そういったネガティブな思考も出てきてしまう。


「はぁ、でもやっぱ行くしかないよなぁ。」


 しかし、出てしまった考えを、これは生きるためだと抑え込む。


「よし、行くぜ!」


 そう言って、森林の中に入っていった・・・。



 ◇



 ────────数時間経って


「何にも会わないなぁ。やっぱ、俺の考えすぎだったか...?」


 そう言って、またそこら辺にある木の実や草とか、食えそうなものを取って、この世界に来る前に背負っていたリュックに詰め込んでおく。

 そして、また木の実を取ったら、急に声が聞こえてきた。


《スキル:採取Lv1を取得しました。》


「は...?《スキル:採取Lv1を取得しました》だって...?」


 少しの間、呆けてしまっていた。しかし、突然聞こえてきた何かの唸り声のようなモノで現実に意識が戻ってくる。


「今の、なんだ...?」


 俺は、辺りを警戒した。すると、茂みがガサッと揺れた。そして、「ヤツ」はすぐに現れた。


「ッ、なんだ、こいつは...!?」


「ヤツ」は、狼だった。しかし───


「何だよ、この大きさ...!?」


 ────そう、その巨体は闇夜のように黒く、そして───確実に、5メートルはあるであろう体を持つ狼であった。


「勝てるわけねぇ...ッ!」


 そして、俺はすぐにその狼に背中を向けて走り出した。

 ────走って、走って、走って、走った。しかし、「ヤツ」はすぐに追いついてきた。

 そして、後ろを振り向くと、ピッタリと追いつき、今すぐに襲いかかりそうな風貌をしていた。


「ははっ、無理だ。こんなやつに、勝てっこねぇ...」


 そう思い、目を閉じた。しかし、「ドゴーーーンッッッ!!!」というとてつもない音が響き渡った。目を開けると、───


「こいつ、どうしたんだ...?」


 ───狼が、その巨体を横倒しにしていた。


「もしかして、木の根が足に突っかかったのか?てかこれ、死んでるのか...?」


 しかし、


「グルルルルウウウウゥゥゥゥ...!!!」


 という、狼の唸り声が響いた。


「いや、やっぱ生きてたか。あれぐらいでお前は死ぬわけないよな。死んでくれたら楽だったんだけどしかし、この状態なら好都合だ。このままトドメを刺してやる...!」


 そう思い背負っていたリュックからシャーペン(0.7ミリ)を取り出し、───


「ぅぉぉぉおおおお!」


 ────狼に突き立てた。すると、色とりどりのエフェクトが現れた。

 そして、狼は────《一撃で》倒れてしまった。


「え...?死んだ...のか?」


 そして、狼を触り、死んだことを確認すると、


「よっしゃあああああああああああああ!!!勝てた、勝てたぞ!!!」


 そうすると、安堵からか、前が暗くなって、眠気がやってきた。


「ヤバい、このままだと、寝ちゃ、う───



《レベルアップしました》



 ◇



「───う、う〜ん...。ここは...?」


 そう考えたら、さっきのことを思い出した。


「はっ!あの狼は!?」


 辺りを見回すと、直ぐ側にあの狼の死体があった。


「うわっ!、びっくりした...」


 バカでかい狼が自分の隣にいるのだ。誰だってビビると思う。


「そういえば、さっき寝る前、《レベルアップしました》とか聞こえたなぁ。もしかして、ステータスとかもあるのかなぁ?」


 そう思い、


「よし、試しにやってみるか!いくぜ、《ステータス》!」


 すると、「ヴォン」と音が聞こえそうなように、半透明の青い板が出てきた。



────────────────────────────────────────────────────

 こんにちは、作者です!読んでくださり、ありがとうございます!

 ちなみに、これが初投稿です!なんか思いついたものを書いてみました(笑)

 変なところ、誤字っているところなどがあれば、どんどん言ってください!

 これからも、投稿頻度を多めにしたいと思います!

 まぁ、その時々で書いているので、変なときに更新したりするかもしれません。

 よろしくお願いします!

 P.S.これからは大体夜の10時ぐらいに、曜日は未定で投稿していこうと思います。


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