現代世界にダンジョン、巨大怪獣、巨大モンスターが出現した世界でヒーロは不在ですが悪役はいます。

牧村和樹(グレイレッド)

第1話 英雄役は不在ですが悪役はいます。何故なら僕は追放者ですから。

「……」


 薄暗い天気の中、無言で少年は瓦礫の山を漁っていた。


 今、少年が漁っている場所は都市があったであろう場所である。


「……?」


 無言で瓦礫を漁ると何かを手で触れて見つけたようだ。


「……」


 手で感触を確かめる動作をする。


「……!!」


 少年は何かを見つけたようでリュックに入れていく。


「……!?」


 少年は何かを違和感を感じた瞬間に影に包まれグシャっと何かを噛みついて咀嚼した音がした。


 衝撃の原因は大きな鳥の形をした顔が尻尾上になった巨大な生物が少年を食べたようだ。


「ぐぎゃああああ!」


 轟いた鳴き声を放つ


 巨大な鳥の顔の尻尾はピシピシと輪切りになり切れていた。


 鳥の口の中から少年は出てきた。


(尻尾の本体は?)


 鳥の顔の尻尾を切った本体を感知する


「ぐぎゃあああああ!!」

「……」


 尻尾を切られて大きな巨大な何かが咆哮を上げる。


「……」


 少年は大きな何かを気にする様子もなく歩いていた。


「ぐぎゃああああ!!」


 どしゃんと大きな地響きがなり少年がいる場所を大きな足で踏み何度もふみつけた。


「ぐぎゃああああああ!?」


 ふみつぶした足元が音もなく細かく切れ目状になり始める。


「ぐぎゃ!!!?」


 足元から胴体、顔部分と巨大生物は切れ目が広がって行き気付いたら細かく分断され切れていた。


「……」


 少年は踏み潰された場所にはおらず巨大生物の首部分を見ていた。


「……」


 少年は瓦礫の中をよかして行き何かを取り出した。


「……」


 少年は物を回収して行きその場を後にした。




 現実世界に突然怪獣、モンスターが出現した。


 原因はわからずじまいであった。


 まず始めに現実世界にダンジョンが出現した。


 現実世界のダンジョンの出現は小説、漫画で見た感じで当たり前のように起こったので僕は大した不安を感じなかった。


 だが、ここからが在り来たりなことは起こらなかった。

 

 何が起こったというとダンジョン出現とどうじに突然空から何か巨大な物体が世界中に降りて来た。


 降りて来た巨大な物体は世界中の都市を破壊し始めて行った。


 巨大な物体に対抗する為に軍隊が出撃して応戦するも兵器が効かなかった。


 戦車、戦闘機も出撃しても全く歯が立たずに一方的にやられて壊滅した。


 国によっては核を使用したが効かなかった。


 世界中は諦めずに協力してどうにかしようとしたが最悪な状況が起こった。


 それはダンジョンのモンスターが現実世界の外に出て来た。


 ダンジョンのモンスターが出てきても大した影響はないだろうと思った……が現実世界の外に出て来たら突然……。


 モンスターが巨大化し始めた。


 原因は専門化の話によると巨大な物体から発するガスが影響してモンスターが大きくなったとのこと。


 これにより世界は巨大モンスターも暴れて行きさらに壊滅した。


 巨大モンスターにも軍隊、戦車、戦闘機、核を使用するが効かなかった。


 世界は諦めずに対策を考えるがさらに最悪なことが起こった。


 巨大な物体がモンスターを餌として食べ始めた。


 巨大な物体がモンスターを食べたことで何が起こったかというと……。


 巨大な物体が生き続けた。


 専門化の話によれば巨大な物体は短命であり見立てでは数週間で餓えて失くなるはずだとわかったので待ったが……。


  一向に失くなる様子がなく専門化は調べ始めた。


 専門化が調べた結果、巨大化したモンスターを餌にしたことで餓えることなく活動を続けられる状況が出来上がってしまった。


 世界はなすすべもなく外での暮らしを諦め地下に避難をした。


 世界は外で暮らすことを諦めた。


 こうして世界は怪獣とモンスターの世界に早変わりした。


 世界は地下暮らしで終えて行くのだろうか。

 

 そして、世界は地下で暮らす為には一定の人数までしか入れず食料、水の問題もあり数年おきに追放会議が行われる。


 追放選挙、住んでいる者の投票で決められる。


 地下に住む者は毎年追放されるのに怯えながら生活をしていた。


 食料、水は世界政府から配給される。


 世界政府からの配給量はムラがある為、餓えないようにする為に追放会議が導入された。


 追放選挙で一番票数が多い者が外の世界に放り出される。


 現状だと外では空気が汚染されており人がとても住める環境ではない状態である。


 放り出された者は数週間足らずで命を失う。


 主に追放される者は子供、老人が多い。


 追放されない為に賄賂が横行したりしていた。




 そして、僕も追放会議で票数が入った。


 僕も追放されて外に放り出された。


 追放された理由は端的に言うと食料を盗んだと言われた。


 僕は盗んでないと主張したが回りの人は聞く耳を持たずに追放選挙が始まった。


 ほぼ僕の追放は 


 僕は数週間で失くなることなく生きていた。


 どうして僕は生きているのか……。






 それは……。














 

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