サプライズ・プレゼントの中身とは…？

サプライズ・プレゼントの中身とは…？

タイトル：サプライズ・プレゼントの中身とは…？

精神疾患を患った子供が居た。

その子供の母親はバツイチ。

そしてこの度めでたく再婚する。

子供の心の病は段々と快方に向かって居た。

しかしまだ人知れず、

その病のダークな部分が残って居た。

知人「ねぇ真幌（まほろ）くん、今度の結婚式、何かお母さんにプレゼントするの？」

真幌「…うん、まだ決めてないけど。何が良いかなぁ」

知人「そうねぇ、サプライズなんかどうかしら？」

真幌「サプライズ…？」

知人「ほら、お母さんがもらって1番びっくりするものよ♪最近サプライズって結構流行ってるのよw」

真幌「びっくりするもの、かぁ…。何が良いかなぁ」

息子は自分の過去のことを思い出していた。

そこから何かびっくりするものがないか、

そんな事を心の中でそれから延々考え始める。

そして式当日。

結婚式は華やかに執り行われた。

でも息子はやっぱり過去の事を思い出しながら、

その結婚式を心から喜ぶ事は出来なかった。

母親「ねぇ真幌、私たちの結婚、喜んでくれるでしょ？あなたに何不自由ない生活を、この人がこれから約束してくれるわ」

新しい父親「真幌くん、これからもよろしくな。うちの娘のことも可愛がってやってくれよ」

相手の父親もバツイチで、

前の妻との間に娘が出来て居た。

真幌より2つ下の娘。

真幌は今年で中学1年生。

真幌「サプライズのプレゼント…何が良いかなぁ…」

学校へもあまり行ってなかった真幌は、

家に居る間中、その事ばかりを考えて居た。

もう式は終わっているのに

その事ばかりを考え続ける真幌。

真幌「ねぇミクちゃん。お父さんの好きなものって何？」

ミク「え？好きなもの？」

真幌は新しい父親の娘・ミクから、

父親が毎晩ブランデーを飲んでるのを聞かされた。

真幌「…そうなんだ。じゃあお父さんへのサプライズのプレゼントはブランデーだ…」

親戚の家から盗み出した新品のブランデーを、

真幌はある夜、父親の寝室に用意した。

その父親には少しこすずるいところがあって、

そのブランデーの出どころを確認する前に

封を開け、グラスに入れて、

ちびりちびり飲み始めて居た。

出どころの事など後で調べれば良いと。

この辺りの父親の性格もちゃんと把握していた真幌。

「………よし、じゃあ次は母さんへのサプライズのプレゼント…」

母親「ねぇミクちゃん、お父さんどこ行ったか知らない？」

新しい家庭に落ち着いて3日後。

父親の姿が見えなくなった。

ミク「さぁ。さっき部屋に帰って寝てたと思うけど」

母親「ああ、そう言えば。でもあれから結構経ってるのにまだ出てこないのかしら？」

母親は、新しい夫の部屋に行った。

「ねぇあなた、入るわよー」

部屋に入ると真幌がベッドに座って居た。

母親「…真幌、あんたここで何やってんの？」

真幌「…母さん、プレゼント、遅くなってごめん。やっと出来たよ」

母親「プレゼント…？」

真幌「おばちゃんから聞かされてさぁ、お母さんの驚くようなプレゼントが良いって。…で、ボク用意したんだ」

真幌は自分の後ろから、クローシュをかぶせた

盆を取り出し、それを母に見せた。

母親「えぇw？真幌、母さんのためにプレゼント用意してくれたって、それのこと？」

真幌「……うん」

母親「何かしら？何かおいしいものかな？♪」

真幌「…美味しくはないと思うけど、母さん、驚くものだよ」

そしてクローシュを取り外すと、母親はその場で卒倒した。

盆の上には、新しい父親の首が載っていた。

その部屋にあとで駆けつけたミクも、

ただ目をまん丸くしてその盆と首を眺めて居ただけ。

真幌「…母さん、ごめんね。ただ驚くかと思ってさ…そんな悪気とか無かったんだけど…」

ブランデーには睡眠薬。

そして新しい父親の首から下はクローゼットの中。

このとき真幌は、やがてミクからもその内やって来る、

自分と同じような狂気があるのを敏感に感じ取った。

また母親にはその時一瞬だけ、

盆の上に載っていた新しい筈の父親の首が、

真幌の実の父親である過去の夫の首にも見えて居た。

動画はこちら(^^♪

https://www.youtube.com/watch?v=3xwkreV44e4