第8話
ホン・シオンの名は、聞いたことがある。
シュンジュは、あえて知らないふりをした。
その方が、シオンの懐に入り込みやすいと考えた。
案の定、都まで同道できる事になった。
道中、シオンは、現皇帝への不満をくちにした。分家の者が、そんなことを言って大丈夫か?とも思ったが、ここは、俺も同じことを思っていたんだ、と同調しておいた。こいつに上手く取り入れば、俺も貴族の仲間入りが、できるかもしれない。
シオンも、ドラゴンの牙を求めていたことを考えれば、大方、皇帝ホン・シンの命で、不老不死の秘薬でも求めに来た、というところだろう。
案の定、ドラゴンの情報を持っている人物に、心当たりがないか、訊ねてきた。
昔、砂漠にいたときに、ドラゴンの卵の世話をしている奴がいた、ということを伝えると、とても興味深そうに、根ほり葉ほり聞いてきた。あくまで、俺の知り合いのことだから、俺自身は、そこまで詳しくないんだ、と言ってやると、少しがっかりしたようではあった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます