ドラゴンの牙 抜いときました

あしはらあだこ

第1話

 ハナトセ共和国。建国25年の若き国。

 ホンソン帝国との騒乱の末に勝ち取った。

 共和国現大統領、ハルカ・ギリネス。

 聡明に育てられた彼女は、帝国との和平に努めている。

 一方、帝国側のシュンジュは、隙あらば、共和国を再び取り込み、なおかつ、領土を広げようと、画策している。

 帝国とは、名ばかりで、シュンジュは、皇帝の血は引いていない。共和国が独立したときの騒乱により、皇帝の血は、途絶えたのである。

 シュンジュは、新皇帝に名乗りを上げたが、認めるものはおらず、軍事力により、帝国の実質支配者には、収まったが、他国でも、皇帝として、後押しする国は、なかった。

 シュンジュには、まことしやかな、噂が流れていた。不老不死だというものだ。見た目は、若いのだが、共和国と帝国の騒乱から、25年が経っいるとは思えないほどなのだ。また、誕生の祝賀を廃止したため、正確な年齢が、あやふやになっているのである。


 そんな、微妙な緊張感の中、共和国で、問題がおこっていた。

 レイク・ザ・ローズに住む、ドラゴンのことである。

 共和国建国と同時に、湖にドラゴンが住むようになった。

 それまで、真っ赤だった湖が、透明になった。

 ところが、今年の初めに、湖が濁りだし、原因をさぐるも、判明せず、解決策が見出せぬまま、こんどは、地震が頻発するようになった。

 

 

 

 

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