第7話 魔の森
「おーい、2人とも、もうそろそろ出発の準備始めてー!」
「わかったあ!」
「了解ー!」
よしよし、ようやく旅に出れるな?
今まで各国を周る商人みたいになってたから嬉しいな。
ようやくパーティーとし実戦経験も積める。
といっても俺が最初後衛で2人が前衛だから俺はなんとかなるんだけど問題は2人だよな。
「まあなんとかなるかぁ…。」
2人とも才能の塊だし。
少ししたら、2人とも剣や装備を整えてこちらに来た。
「忘れ物ない?」
「俺は…うん、大丈夫。」
「私も!荷物少ないし!」
「じゃあ2人とも、俺の『影』に荷物入れて。」
「おっけー。」
「?なにそれ?」
「ああ、ララにはまだ話してなかったんだっけ。」
そう言って、俺は自分の下にある『影』を広げる。
「俺、闇魔法は基本使えるから『アイテムボックス』代わりに使えんの。」
「へぇー!私、闇魔法初めて見た!」
「まあ確かに使い手少ないしね。」
「あー、確かに俺もあんまりグレイ以外の闇魔法を使う魔法使い見たことないわ。」
「だろ。」
「すごいね!」
「ふっ…。さすが俺!」
「すぐ調子にのる…。」
まあ俺は努力の天才だから!
そう言いながら俺らは街の門を出た。
「んで、次の目的地の街はどこにあるんだっけ?」
「んーとね、魔の森ってとこを通ったあとら辺だな。」
「ふーん。じゃあ魔物は結構出てくんだな。」
「そうだな。そこら辺の森よりも魔物の量が多くなってる。質自体はあんま変わんないんだけどな。」
「へぇー。じゃあいっぱいパーティーの連携練習できるね!」
「そうだな。」
魔物相手にどれだけできるかなぁ。
まあやってみないとわかんないな。
「じゃあそろそろ森だから全員気を引き締めろよ。」
「押忍!」
「はい!」
陣形は前に前衛のララとキールを。後衛に俺を配置している。
基本的に魔力探知で俺が周囲を警戒しているが、一応2人にも気をつけてもらってる。
まあ基本的にマジで特殊な奴じゃないと俺が見逃さないけど。
と、そこで何かが近づいてきていることに勘づく。
「2人とも。」
「魔物?」
「ああ。『
「おっけー。ララ、好きに動いていいよ。」
「いいのキール?」
「いーよ。大振りな動かしてる方が合わせやすい。」
「りょーかい!」
「…来るぞ。」
「「ガアアアアアアアアアアァァァァ!!」」
2匹か!
サイレントウルフは最低でも5匹で行動してる。つまり最低でもあと3匹は控えてる。
「2人とも!後ろからの奇襲に警戒しながら
「りょーかい!」
「わかった!」
さてさて俺の仕事は…
そう思いながら俺は地面に手を伸ばす。
2人にとって最高な支援をする。
俺はそう思いながら魔法を発動する。
「『
ウルフが沈んでいく。
「キャンッキャン!」
これ聞いたことある鳴き声だな。
ああ、救援信号か。
そう思うと同時に、後ろから4匹ウルフが出てきた。
「2人は2匹にトドメを。こっちの4匹は俺が殺る。」
そう言いながら、俺は右手に魔力を込める。
目標を定めてーー
「『
瞬間、ウルフが2匹真っ二つになる。
残った2匹が俺に飛び掛かろうとしたのを後ろに下がって避けながら手を後ろ出し、言う。
「キール、スイッチ!」
「おう!」
俺はバフをキールにかけながら左手に魔力をこめる。そして、
「『
再び、ウルフの逃げ場を無くす。
ザシュッ
ウルフの血が舞った。
「…初めての連携なのに俺らうまくね?」
「それな。」
「すごくやりやすかった!」
いや俺ら天才か?
◇
俺はギルドにウルフの
「今回は結構うまかったのでは?立ち回り。」
「いやでも俺はもっと下がっとくべきかも。」
「そうか?グレイは中衛ぐらいの立ち位置だろ?だからいいんじゃね?」
「いやいや。前線と同じラインに立つのは…」
「じゃあさ!理想的なのはグレイを私とキールで囲む陣形なんじゃない?」
「時と場合によるなぁ…。でも確かに今回はそうだったかも。」
「あとあれじゃない?ララはもっと自由に動いていいんじゃない?」
「ああ、やっぱり私もっと動いたほうが良かった?」
「そうだね〜。ただ今回は敵がまだ弱かったから。」
「じゃああとは慣れになっちゃうね〜。」
「まあ臨機応変にできるまでは要練習だね。」
「はぁい。」
「りょーかいっ。」
振り返り終了。
「ではでは、これよりこれから行くダンジョンの話をします。」
「はーい。」
「なぜ急にかしこまったんだ?」
ノリは大事だよ!キールくん!
「まずこれから行くダンジョンは森の奥にあります。ですので、…もう敬語疲れたからいいや。だから、森での野宿は避けられない選択。というか、これからの旅は基本野宿。」
「まあそうなっちゃうよなぁ。」
「逆に今までが贅沢すぎたよねー!」
まあ納得してんならいっか。
「だから、ダンジョンないでの野宿も決定事項ね。」
「そうなるよなぁ…。なあ、そのダンジョンって何階層まであんの?」
「100。」
「うわ…。」
「世界3代ダンジョンの1つだもんね。『
そう。これから挑むダンジョンは世界で最も危険な3つのダンジョンのうちの1つ。
北に行くにつれてダンジョンの危険度は増していくのに何故か危険度が北の地でもないのにMAXになっているいわゆる『イレギュラー』。
「初回からむずくなってきてんな。」
「1番近いからしょうがないとはいえねー。」
「まあなるようになるだろ。」
俺がついてるしね。
「じゃあ明日出発ね。」
「りょーかい。」
「わかった!」
◇翌日◇
「さて、」
俺は魔力探知を発動させ、キールは剣を持ち、ララは拳に魔力を乗せる。
そして、俺は言う。
「行くか!」
「おう!」
「気合い入れてくぞー!!」
初ダンジョン攻略レッツゴー!
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尚グレイは過去何度かダンジョン攻略は行っている様子。
次回はちょっと設定吐き出したいから設定吐き出し会にしようかな…。
明日文化祭なんで土曜日の今日に更新させてもらいます。
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