TS病で幼女のような姿になった少年のお話。

もね

美羽蒼來Ⅰ

朝。


僕はいつも通りの時間帯に目が覚めた。


目覚ましはかけてない。


いや、昔はかけてたんだけど、いつしか習慣的に起きれるようになって、必要なくなったんだよね。


でもこれは就寝と起床の時間を一定に保ってるからできるわけで。

その日の気分とか、残業で時間を食ったとかで、寝る時間がずれたらできなくなっちゃう。


つまり学生時代の今だからできるのかもね。


ふぁぁぁぁぁ。


早起きできる=寝起きシャッキリという式は成り立たない。


眠い.....二度寝したい。


体も心なしかだるいし。


................ん。


なんか違う気がする。


風邪をひいたときのだるさとはなんか違う。


何て言うのかなー......


自分の体がまるで自分じゃないような?


僕は確かに美羽蒼來みはねそらだっていう意識はあるし、

周りのおいてあるものも僕の部屋と何も変わらない。


.....あれ?


なんで今僕、周りのものが変わってないってわかったんだろう?


僕は目が悪いから眼鏡が無いとぼやけてほぼ何も見えないのに。

もしかして眼鏡つけたまま寝て今も顔についてる?


なわけないか。


僕の眼鏡は普通のものだからつけたまま寝て寝返りなんてうったら一巻の終わりだ。

.....まさか本当に眼鏡壊してたりしないよね?


不安になった僕は、さっきまで頭がおいていた場所に目をやる。

何もない。あるのは枕と小さい手。


......小さい手?


そういえば、

ベッドってこんなに大きかったっけ。


ベッドだけじゃなくて他も全体的に大きいな。


なんて思った。一瞬自分がアリス症候群的ななにかにでも陥ったのかと思ってヒヤっとしたよ。


多分だけど、

周りが大きくなったんじゃなくて、自分が小さくなっている。


そこまで理解はできた。


じゃあ理由は?


なんでだろ?


夢かな。


なんて思ってほっぺをつねってみたけど感覚がある。


痛......くはないけど。


だったら病気?


うーーーーん....


精神疾患に該当しそうなものは無し。


だとすると体の器官の異常かなぁ.....


眼や視覚に関係するものにも該当はなさそう。


だとしたら気のせい?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

次の更新予定

毎週 木曜日 21:00 予定は変更される可能性があります

TS病で幼女のような姿になった少年のお話。 もね @riela1011

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ