第2話 クラスメートが全裸になった
俺の告白に、
緊張からの
「ははっ、速水さんのそんな間抜けな表情、初めて見たよ」
「う、うるさいです! それよりなんですかっ、私のことが好きだったって……!」
速水さんは瞳に怒りすらたたえていた。
「私を死なせないために嘘を言っているのですか⁉︎ それともこんな汚い女が好きな特殊性癖——」
「速水さんは汚くなんかねえっ」
俺は速水さんの言葉を
彼女は目を見開いた。
「速水さんはすごく綺麗な人だ! 細かい気配りできるし、優しいし、どんな話でも笑って聞いてくれるし……だから俺は、速水さんのことが好きになったんだよ」
「っ……で、でも、肌は汚いじゃないですか!」
「思春期なんだからそれは普通だろ。俺は全然気にならねえし、笑った顔とかすごく可愛い……あっ」
俺は口元を抑えた。やっべ、言っちまった。
顔が熱い。きっと、暗くなってきたこの時間帯でもわかるくらい赤くなってるだろうな。
でも、訂正も誤魔化しもしなかった。
勢いで口走ってしまった感はあるが、本音であることは間違いなかったし、速水さんに少しでも自信を持ってもらいたかった。
彼女はしばらく考える素振りを見せた後、
「……じゃあ、確かめます」
「何を?」
「
速水さんは俺の手を引っ張り、グイグイと引っ張る。
色々な意味でドギマギしてしまった。
「ど、どこ行くの?」
まさかラブホにでも連れて行かれるんじゃ——?
「私の家です」
「……えっ?」
ま、マジで?
サラリと告げられた予想を上回る返答に、俺はまたしても呆けてしまった。
速水さんは違う捉え方をしたようで、
「大丈夫です。両親はほとんど帰ってきませんから」
「そうなんだ……って、いやっ、そういう問題じゃ——」
「やっぱりできないんですか?」
先程と同じく詰問口調だったが、怒っているというよりは悲しげだった。諦念さえうかがえた。
……ダメだ。速水さんのためには行くしかない。
「……後悔しねえか?」
「別にしません」
「……わかった。行こう」
こうして、俺は速水さんの家にお邪魔することになった。
自殺をするほど追い詰められている精神状態では、色々とどうでも良くなってしまうのだろうか。
先程迫ってきたときと同じように、速水さんは明るい部屋で一切の
(ま、マジで速水さんの裸……!)
体には、顔のように吹き出物があちこちにできている様子もなかった。
ジロジロ見てはいけないと思いつつも、どうしてもチラチラと視線を送ってしまう。
仕方ないだろう。好きな人の裸が目の前にあるんだから。
ほっそりとしつつも触れば柔らかそうな肩、ブラも必要ないのではないかと思うほど小ぶりな胸、汚れていない綺麗なピンク色の乳輪とその中心の頂、一切の肉がパンツに乗っていないほっそりとしたウエストと縦に細長いおへそ。
そしてうっすら毛の生えた秘部、バストよりいくぶん成長している揉み応えのありそうな
……控えめに言って、最高にエロかった。
貧乳スレンダーという言葉を体現しているその体は、俺のストライクゾーンど真ん中だった。
当然イチモツは出撃準備を終えていた。腰を引いても誤魔化せていないくらいに。
ぶっちゃけ、硬くなりすぎて痛い。
「服を脱いで、私の顔をまっすぐ見てください」
「そ、そう言われてもっ……」
見れるはずがない。
どんな背景があったとしても、意中の女の子の全裸とか刺激が強すぎるだろ。
視界の端で、速水さんの表情が歪む。
「なぜ目を逸らすのですか? 綺麗な女性の裸でも想像して萎えないようにしているのですか?」
「ち、違えよ!」
ダメだ。速水さんは今、なんでもネガティヴに捉えて自分を卑下してしまっている。
どんな真っ当な理由でも、彼女の目には言い訳にしか映らないだろう。
仕方ねえ、速水さんのためだ……!
俺は意を決して服に手をかけた。
パンツを脱ぐと、俺のモノが待ってましたとばかりに勢いよく飛び出した。
羞恥で死にそうになったが、速水さんから目を逸らさなかった。
五秒、十秒と経過しても、速水さんは何も言わない。
正面から見つめている俺と見上げているムスコに交互に視線を送っている。
とても同級生のイチモツを見ているとは思えない真剣な表情だ。
恥ずかしさと同様かそれ以上に、緊張感もあった。
状況が予想外すぎて感覚麻痺してくるけど、速水さんが自殺を諦めてくれるかは俺にかかってるんだよな。責任重大すぎるだろ。
——でも、絶対生きたいって思わせるんだ。
俺は速水さんを食い入るように見つめた。
重圧で萎えてしまわないように、俺が本当に彼女に魅力を感じているんだと示すために。
実際、速水さんの体を見ていれば萎える気などしなかった。
「……本当に、私の顔を見ても欲情できるんですね」
「そ、そうだよ」
「それと何か液体が出てきていますが、これが我慢汁というものですか? あっ、また動いた」
……頼むからムスコの実況をしないでくれ。
一瞬、速水さんは実はドSなのかと勘繰ってしまったが、ただ思ったことを口にしただけだったようだ。
「じゃあ、今度は私を抱けるのか確かめましょうか。ずっと近くで見ていたらさすがの一条君でも萎えるかもしれませんし」
「それはあり得ねえけど……本当にいいんだな? あっ、でも俺ゴム持ってないぞ」
「生でいいですよ」
速水さんはサラッと言った。
生に執着がないからこそのセリフだろうな。
でも、俺は速水さんにはこれからも生きてもらうつもりだし、将来を考えるのならゴムは必須だ。
「いや、よくないから。買ってくるよ」
「わかりました。ではこれを使いましょうか」
速水さんは机の引き出しから箱を取り出した。
——コンドームだった。すでに開けられた形跡があった。
「元カレとセックスをしようと購入したのですが、結局使う機会はありませんでした。ベッドに誘ったらお前とヤレる男とかいない、どんな罰ゲームよりもえげつない、射精寸前でもお前のボツボツ顔みたら萎えるって言われましたからね」
速水さんが自嘲の笑みを浮かべた。
……ふざけんなよ、クソ男が……!
拳を握りしめる俺を見て、速水さんは申し訳なさそうに眉を下げた。
「あぁ、すみません。気分を悪くさせてしまいましたね。一条君は気にせずシてくれればいいですから。オナニーをしているときに膜は破れてしまったので、出血の心配も要りませんし」
「えっ……?」
怒り心頭中でも、俺の脳はさらりと告げられたその情報を正確にキャッチした。
「なんですか?」
「お、オナニー中に膜破れたの?」
「はい。ズボズボってしてたら何の前触れもなく」
「そ、そうなんだ……」
怒りにより少しだけ萎えかけていたモノは、速水さんのオナニー事情というスタミナ弁当並の栄養補給を受けてすっかり元気を取り戻していた。
ゴムは速水さんがつけてくれた。手際がいいとは言えなかったが、手慣れていない感じが逆に興奮した。
「いつでも、どんな体位でもいいですよ」
「じゃ、じゃあまずは仰向けに寝っ転がってもらっていい?」
「わかりました」
速水さんは頬を赤らめることもなく、仰向けになって足を開いた。
俺は彼女の前で正座のような体勢になった。いわゆる正○位の格好だ。
速水さんは足を俺の太ももに乗せた後、ご丁寧に「ここです」とイチモツを挿入場所にあてがってくれた。
——こうして、俺たちは愛の言葉を
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