丸呑みのための性転換

冷凍ミルク

第1話 男はつらいよ

■丸呑みとは

女の子がヘビや植物、レッドドラゴンなどに丸呑みされてしまう性的フェチズムだ。

本来の流れならば、嫌がり怯えて、死ぬのは嫌だと恐怖するのが多い中、その様子をみて楽しむ男性・女性が多く広がっている時代だ。


中には丸呑みを懇願するキャラクター、丸呑みされて怪物化した姿が本来の姿だったりと、丸呑みには様々なジャンルが存在している。


■丸呑みの創作文化

一方、それらを二次元のえっちいコンテンツとして、dlsitや、メロンやらでたくさんの創作物がリリースされている。ツイッターを拝見すれば様々なクリエイターたちがこぞって名作を書き上げたり、3Dモデリングで動きと音をつけた生々しい捕食シーンなど、二次元だけどもlive2dのような動くギミックで視聴者を釘付けにするようなコンテンツが次々と生まれている世界だ。



■この小説の世界観

この物語の世界でも丸呑みに対するフェチズムや創作文化などはそのままに、実際に野生でヘビが生きていたり、丸呑みをショーとして見世物にしたり、中にはこの世との縁を断ち切る手段に丸呑みを使う人までいたり、丸呑みが現実に存在する、娯楽としても扱える世界観だ。


そしてこの小説に登場する主人公はごく一般的な男の娘…いや、男だ。


今日も丸呑みのエッチいネットコミックスを閲覧し、布団の中で生まれたままの姿になってシコシコ抜いていたところだ。はぁぁぁ…賢者タイムに突入する。


私も…この漫画の主人公みたいになれたらいいのに…

可愛らしいミュールに裸足姿、南の国のような服を脱ぎ、自ら私を食べていやらしく懇願するシチュエーション…


見て満足、抜いて満足ではだめなのだ…

私は、自らこの漫画の登場人物のような、女の子としての丸呑みを自ら体験し、日常生活の一つとしたいのだ。


周り近所の裏山に行けば、常に見知らぬ女の喘ぎ声が聞こえてきて、大蛇が裸体の女を丸呑みにしている。ここ近所での女性の間では日常的に行う性的娯楽だという。


説明がぬかっていたが、一応この世界には魔法が使えるので、消化液などでも耐性を持たせて生還することができるのだとか。


いいなぁ…いいなぁ…と常に思う。

自分もやれないのかなと何度か行動に出たこともある。

だが…


■男を辞めようと思った理由

ある日の深夜。Amazonで買ったレディースモノの薄手のワンピースを着て、中には下着代わりにスク水を着込み、恐る恐る深夜の住宅街を抜けて、例の人食い大蛇のいる森に向かう。


いた。


今まさに、丸呑みから1週間経過したあとであろう、獲物の吐き出しが今まさに、目の前で行われていた。ヘビは苦しそうに粘液を吐き出しながら、女のぬめった裸足が口からピンクの肉に包まれながら出てくる。そしてズブズブと粘液質な音を立てて女が全身吐き出される。意識朦朧とした女性はむくっと起き上がり、こっちをじっと見る。



あ!

この子…うちの高校の先輩じゃん…

股間が盛り上がる。

え、なんで、あんな清楚系の女の子が…

エッチなことしなさそうな子でさえ…丸呑み楽しんでたのか…


先輩女子はじっとこっちを睨みつけている。蛇の頭を撫でながら。先輩の。髪の毛から粘液が垂れ下がり粘液の糸を引く。


いやらしさも当然あったが、生物の生態系の美しさを感じたところだ。これが自然の摂理なのか、女は捕食者に奉仕する…男を食うだけの存在じゃなかったのかと。


それと同時に、自分自身は何故、このような体験ができずこんな隠れてコソコソするかのようなことしかできないのかと。恥じらいを感じながらももう自分があーなりたいといった気持ちで押し殺されそうだ。


股間もぬチュぬチュになっている。

目の前の先輩は髪の毛を掻き分け、粘液を絞り落とし、茂みに隠していたコンビニの2リッターの天然水を体にかけて粘液を落としている。そして、タオルで拭いて、何事もなかったかのように去っていった。


声…かければよかった…と後悔しつつも、次は自分の番だと、ヘビのもとに駆け寄ってみる。



シャーーーーとヘビはこちらに気づき、威嚇する。

え?あれ、avとかでヘビに体を捧げるときは優しくこっちに来てくれる流れだったのに…何故!?


自分もヘビを安心させようと、AV女優を真似ていやらしく服を脱いでみるが…


ヘビの威嚇は止まらない。

なんでなんでなんで!?

ヘビは丸呑みをするなんてことなく、体巻きついてきて絞め殺そうとしてきた。


ちょっとそんなはず…じゃ…

じん…じゃう…



意識が途切れかけた瞬間、

目の前に先輩の姿が映った。

音も全く聞こえない。先輩の口が動いているから何か唱えているのか。


その瞬間、ヘビの縛りは解けて、ズダっ!と地面に落ちた。

た、助かった…


と、見上げると女先輩は睨みつけるかのような目でこっちを見下している。先輩の首にじゃれるようにヘビが巻き付く。


あんた、バカね。

この世界の捕食対象は女よ。男を呑む生物なんていない。この世の摂理よっ!


この時をきっかけに男を辞めようと決心がついたときだった…(つづく)


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