私の詩

 今日は人生の中で最高の日だった。

あの子が私を親友だと認めてくれた。あの子と私の気持ちが共有できた。

明日は振替休日。私はあの子と一緒に遊ぶことになった。


 ああどうしよう?

心臓がバクバクして眠れない。

明日あの子と出会ったら、まず何をしよう?


 あの子に煙草の火を押しつけたい。あの子の下着を覗きたい。あの子を私と同じように滅茶苦茶にしたい。


 虫を踏み潰して遊んでると、みんなから「気持ち悪い」って言われた。

お母さんが離婚する時、「お前なんて生まなきゃよかった!」って見捨てられた。

お父さんが家に帰ってくると、「お前のせいで家庭がおかしくなったんだ!」って殴られた。


 だけどもう、関係ない。

今まで辛かった記憶が、全部あの子との思い出で上書きされるから。

あの子ならきっと、化け物の私を受け止めてくれる。



 私は、由々井詩乃ちゃんが大好きだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る