第69話 Day45 The Speckled Band(斑の紐)

Day45 昼2時 ちょいすぎ 

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ヤギの乳は嬉しい

ただ男がヤギを手に入れてから やる事が途轍とてつもなく増えている

コヨーテは自己防衛が出来たから問題なかった

馬も放牧しても問題ない

ただヤギの場合放牧すれば間違いなく安全な崖に戻るであろう

かと言って放牧用に柵を作ろうにも

蛇や狐、角ウサギ等が居るので安全とは言えない

じゃー 森は? というと山猫が居るであろう


いや 信頼関係が上がるならヤギ放し飼いにできるのでは?

それとも森の安全を確保できるか?


守る必要がある生物

男の生活の範囲と行動が制限されてしまう

いっその事 雌ヤギのみキープして残りを放すか食用にするか


いや 本当に方法は無いのか?

とりあえず 後で考えよう


男   :「Yo Snake (おーい 蛇)」


ニョロっと出てくるシロ蛇

角ウサギ2体の内臓を食べさせ


男   :「You Want More?(もっと いるか?)」


肉の切れ端も置いて置く

内臓を飲み込んだ後 肉はパクッとくわえて何処どこかへ行った

遅い昼ご飯の後 小屋に食用となるのが解っている葉っぱのついた木の枝

これを荷車で馬に移動してもらい ヤギ小屋の近くに積み上げる

そして竹の皮で編んだ網と竹を交互にした すだれを入口として取り付けて

小屋が完成する


男   :「Charlie, Beamer Good Job(チャーリー ビーマー 良くやった)」


撫でてブラシをかけてから再び放牧

そしてから男は毛が短くなったヤギを再び洗い始める


男   :「If you don’t hold still, I will lock you again(動くならまた固定するぞ)」


そういって雌ヤギと雄ヤギを洗うのが終了

その後はじっくり撫でてやる


アメリカではヤギは犬や馬と違い名前が決定づけられている

確か雄はBilie 雌はNannyだったっけ

そして撫でながら名前を呼び続ける

そして同じように子ヤギもKidoとKiddieと撫でながら名前よ呼ぶ


やはり毛だった!

今までの嫌な臭いが全然なくなっている


ヤギは獣臭とフンの匂いはするが耐えられないほどではない

あと フンの匂いも少し マシになっている気がする


本当は子ヤギも毛を剃ってもう少し洗いたいのだが

子ヤギの匂いを完全に消すと親ヤギにとって問題が起きるのでは?

いや 子ヤギの毛も後で剃っておくか

その方が斑の蛇 対策にもなるであろうし

子ヤギを野原に連れて行き 枝で首を固定し電気バリカンで毛を剃り始める

前と違うのは子ヤギを2つの空いたゴミ袋の上に立たせている事

前足にの位置にゴミ袋 後ろ足に位置にゴミ袋


慣れた手付きで毛をガンガン剃っていく

そして子ヤギを連れ帰り もう1匹の子ヤギを野原へ

同じように毛をそってから小屋に連れていく

そして再び野原に戻り 剃った毛の入ったゴミ袋2つを回収しようと思ったら



左のゴミ袋が動いている



上から覗いてみると赤と黒のまだら蛇

さっき 見た蛇と同じか? 同じ種類か? 大きな蛇が居る

急いでガレージに戻り ハンドハチェットとカットレジスタンスの手袋

そして念の為 工具用のアイプロテクター

そしてゴミ袋に戻り 右のゴミ袋の中に左のゴミ袋を入れる


これで こいつは捕らえたも同然


そしてその上からゴム手袋で蛇を胴体を掴む

そこからスライドさせていき 左手を首の場所まで

蛇自体 意外と大きい

左手だけではギリギリ包めるかどうかの大きさ

それでも蛇の首根っこを持ってハンドハチェットで首を切ろうとしたが


”ビョム”


ゴミ袋2つは切れた が蛇の皮が想像以上に硬い いや凄い反発力だ

ハンドハチェットがゴムに弾かれたように飛んでいき数フィート先に落ちる


その間も蛇は暴れまわる

蛇の首を左手で抑えたままゴミ袋をスライドさせてハンドハチェットを拾う

そして再び振りかざそうとしたが

ゴミ袋の切れ目から蛇の身体が出てくる

そして出てきた身体で男の腕に絡みついてくる


男は先ほど切ろうとした部分にハンドハチェットを当てがえ小刻みに動かしていく

叩きつけたら反動でまたハンドハチェットを落としてしまうであろう

なので小刻みに 反動を抑えるように上から固定するように

家に帰ったらハチェット がないとな

でも枝は問題なく切れていたよな? 切れ味はあるはずだ

ほんの少しの切り込みさえ生えれば

次の瞬間 男の腕に巻き付いた蛇の身体が男の腕をめ上げていく


男   :「Fuck You are kidding me(畜生 冗談だろ)」


男は騎士の鎧を着ていない事を後悔する

たかが蛇1匹に鎧を着るはずがない

しかもゴミ袋にハマっていた蛇

間抜けな蛇だなと油断していた


冗談ぬきで腕が痛い


それでもハチェットでひたすら蛇の首をっていく

男の腕がどんどん赤くなっていく

まるでゴム タイヤのゴムを切っている感じだ なら切り口ができるはず

ただほんの少し 本当に小さな皮の切れ目が入った

男はそこにハンドハチェットをあてがい しゃがんだ状態から思いっきり足で踏む


”ぐちゅ”


切り込みが広がっていく 血も噴き出している

流石の痛さなのか蛇が暴れまわり 一瞬 男の腕の絡みつきがやむが

今度は倍の力で男の腕を締め上げていく


腕の痛さを我慢しながら その痛さへの怒りを覚え

ガンガン男はハンドハチェットを足で踏み続ける


”ぐちゅ ぐちゅ ガキッ ぐちゅ ぐちゅん”


3回目で骨の付け根がはずれ 5回程踏んだ時 ついに蛇の首が切れる

が 頭が付いていない蛇の体はそのまま男の腕を締め上げる


男   :「Fuck Fuck (やばい やばい)」


男はハンドハチェットを滑らせるように蛇と腕の間に入れ

そしてから右手で 首のない蛇の身体を掴みオーバーアクションで

円を描くように振り、それと同時に掴まれている腕もオーバーアクションで

反対側に振る


蛇の身体が半分程離れる

そのまま同じ動作を繰り返す


そしてから右手で首のない蛇の身体を掴み 何とか腕からはがすことに成功する

そしてハンドハチェットが落ちる

それでも蛇の体はひたすら暴れている


凄まじい生命力


尻尾の方を持ち何度も何度も地面に叩きつける


***10分後***

ようやく蛇が動かなくなっので蛇の頭を回収

そしてその場に足で穴を掘り 剃ったヤギの毛を入れ穴を埋める


蛇の頭と胴体を家に持って帰りそのまま地下室へ

そして蛇の切り口を見てみる

自分の居た世界とは全然 別の構造

丸い円の外側約半分が蛇の皮

そしてその皮はまるでゴムの塊みたいな弾力性を持っており硬い

ただ 内側から切り込みを入れてみると思いのほか簡単い切れ込みが入る

そしてそのまま尻尾まで切れ込みを入れる

骨と肉を皮から外す


蛇の肉は鶏肉の味らしい


が食べるかどうかは後で考えるとする

あと まぎれもなく毒袋がある。。。これは余っていた薬用のケースに入れる

マジックで蛇の毒と書いておく


赤と黒の斑な立派な厚い蛇の皮

僅かな血糊をスポンジと洗剤で洗い

そして乾かす

そして鍋で茹でたお湯に蛇の頭を入れ

中を掻きだす


凄く立派な皮と頭が手に言った

それは素直に喜ばしい

ただ この蛇は危険な存在であり

また

ヤギの毛に反応している

もし ヤギを襲いに来たらどうする

ただ いかにこの蛇が大きいとしても

子ヤギを飲み込む事は出来ないであろう


では なぜ 襲うのだ?


異世界の初めて出会った種族の習性なんで解かるはずもない

ただ 次 出会ったら鎧は必須だな

そしてナイフだ!

ナイフの先で切り傷をつけ ナイフを入れ そこから逆刃

内側から皮を剥いでいくようにすれば楽に倒せるであろう

そう考える男であった





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