第63話 Day39 Foggy(天気 霧)

Day39 朝8時半 ちょいすぎ 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――


まず 朝 コーヒーを作る

コーヒー入りのカップを片手に ポータブル電源をガレージから出して充電開始

風呂場に行く

生暖かいシャワーを浴び 眠気をなんとか取り払う

シロ蛇には卵

シロ蛇がどの卵が欲しいかを舌をチロッと出して選んでくれた

馬達に野菜をあげる


馬用の水を入れ替え 荷車をどかし馬屋の入口を開ける

馬屋を大きくして 更にゲートを付けたいのだが まー 気長にやっていく予定

馬4匹は放牧


昨日とった卵

孵化ふか前かシロ蛇に判別してもらったので普通の卵を使う

スクランブルエッグを作り美味しくいただく

あと野菜炒めも作り美味しくいただく


久しぶりに内職するか


男はウサギの角細工の続きをする

昼になって 余りお腹が空いていないのでそのまま内職の続き

ただ流石さすがに3時間同じだときてくるので

ライフルの弾の作成を行う

黙々と作業


”ぱか ぱか ぱか”


馬が戻って来ている

ん? なんか早いな?

外を見ると曇り そして西から生ぬるい風

嫌な天気だ

そう思いひたすら作業をしていたのだが


”ひゅーーーーー”


東から一筋の突風のような冷たい風

そして 


”ざーー ざーーーー ざーーーーーー”


森の木が奥から順番に揺れていく

それを気にしないで作業を続けていたのだが

火薬の量を測っていた時 ふと 足元を見てみる

まるでドライアイスに水を入れたように 足首までが靄で見えない


男   :「For Real?(マジかよ?)」


一度 馬屋へ


男   :「Hey You guys OK Here?(お前達 大丈夫か?)」


4頭の馬をそれぞれでてやる

そしてガレージに戻るともやが男の腰の高さまで

男はガレージのドアを閉めようとしたが


シロ蛇がニョロっとガレージの真ん中のテーブルの上へ

そして とぐろを巻いて霧の先をじっと見ている


男   :「Something out there?(何かいるんだな?)」


その男と問いかけに答える訳でもなくじっときりを見ているシロ蛇

男は即 ガンセーフからショットガン 玄関の戸棚からイーグルを取り出す

そしてガレージの自分のサイズにあった騎士の鎧と兜を付ける

それは剣の長の鎧 青く鈍く光る鎧


シロ蛇はじっと霧の先を睨みつけている


男   :「Edgewaterーーーーー (エッジウォーター)」

”ひひーん”


名前を呼ばれたクロ馬が男の元へ

即 馬をガレージの中へ


男   :「Faithーーーーーーー (フェイス)」

”ひひーん”


名前を呼ばれたシロ馬が男の元へ

即 馬をガレージの中へ


トラック、テーブル、そして馬2頭 ガレージはパンパンに近い


男   :「Yo Snake  (オイ 蛇)」

シロ蛇が男の行動を理解したのかテーブルから作業台へ

男はテーブルを倒して場所を作る


男   :「Beamerーーーー (ビーマー)」


名前を呼ぶが馬は男の元へ来なかった

男は馬屋へ


男   :「Beamerーーーー (ビーマー)」

茶色の馬が馬屋から出るのを嫌がってるのを無理矢理 引っ張りだす


男   :「Charlieーーー You Too!! (チャーリー お前もだ!)」


そしてブチ色の馬も引き吊りだし 2頭をガレージへ

狭い中 何とか馬4頭を入れ ガレージのドアを閉めようとしたが

蛇の睨みの先


西から生暖かい突風が吹く

一瞬カスミが薄くなる

次の瞬間 数十の黄金の目が庭の奥に見える

ガレージのドアはゆっくりしか閉まらない

応戦しないとダメだ



山猫達はコヨーテが居なくなった事を知っている

そして その縄張りが空いた事を知っている

そして 男が1人 その縄張りにいる事を知っている

そして 騎士を何べんも狩り殺した為 人間の倒し方を知っている


同胞を殺した1人の人間

数も圧倒的に多い


ただ 男には人類の英知である銃があった

男に重巡はない

即 コンバットショットガンを空になるまで左から右へ撃ち始める


”ダン ダン ダン ダン ダン ダン ダン ダン ダン”


そしてそれが終わったら即イーグルを大体の位置で撃ち始める


”ドン ドン ドン ドン ドン ドン ドン”


範囲の広いショットガンはほぼ全弾 当たっていたが

イーグルはほぼ全弾はずしていた

なぜなら的が見えないなかでの銃撃だから

そしてイーグルをリロードしようとした瞬間


右側から霞の中から1匹目の山猫が飛び掛かる

男がそれを手で防ぐ形に

2匹目が男の左腕に飛び掛かる

3匹目が男の足に飛び掛かる

そして男は山猫3匹に倒される

 

男   :「Get off me!(放しやがれ!)」


男は山猫をどかそうとするが

人を襲い慣れている山猫

男の鎧の着ていない場所や継ぎ目や顔を狙っている


次の瞬間


”がん” ”ごぎ”

”ぎょあ” ”ぎゅい”   


それはEdgewaterとFaithであった



ナショナルジオグラフィックや動物関連の動画や映画では

馬は草食動物 そして肉食動物の餌食えじきになる

肉食動物は短距離、馬は長距離にけている

肉食動物が馬の首に襲い掛かって馬を食べる

等とあるが あれは本当に特異点のみを映している


20キロの人間と200キロの人間が殴り合った場合

どちらが勝つであろうか?

間違いなく重い方が勝つであろう

この森の山猫は通常より大きい 

重さにして200パウンド約90キロはあるであろう

これは通常の倍の重さである

それに対して馬はどうだろう?

競走馬としてしぼられた馬は約1000パウンド450キロ

通常の馬は1500パウンド675キロ

大型種だと2000パウンド900キロを軽く超える


意外と思われるが馬は熊の倍 または3倍の重さをゆうする


その重さから繰り出される前足のストンピング と後ろ足のケリは

ほとんどの生き物を 一撃死させるだけの強さがある


そして男を主として認めている馬はだいたい2000パウンド900キロを超えている


主がやられたら次は自分たちが襲われる事

霧の中 同胞のブチ色と茶色を助けに行った事

以前 騎士達と共にいたときに襲われた事があるその怒り

そして軍用馬として人間を守るほこりを持っている事


荷車用の馬の2匹とは違い白い馬Faithと黒い馬Edgewaterは

山猫に立ち向かう事に

そして男を踏みつけないようにシロ馬は左側 クロ馬は右側をストンピングした

山猫達にとって自分の体重の10倍近くの重さのストンピング


左側の山猫の腰の骨ははじけ 右側の山猫の方と背骨はもろくだけた

そして体勢を整えようともがくが骨がやれている為 斜めに踏ん張るのがやっと

そして男に対し1匹のみの山猫 しかも仲間がやられた事で 一瞬目をらしたのを

男は見逃さなかった

肘を曲げ、膝を曲げ、そして腕と足で同時に押し出す

押し出され後ろにジャンプし 男より少し後ろに着地した山猫に向かって 

リロードとコッキングC o c k i n gを済ませ 


”ドン”

体勢が崩れている左側の山猫に

”ドン”

そして右の山猫に

”ドン”


男は立ち上がる


左にFaith 右にはEdgewater

そしてショットガンをリロードしラッキングR a c k i n gを済ませ撃てる状態に

男はありったけの殺意をめて叫んだ


男   :「IS THAT ALL YOU GOT!!! (そんなもんか!!!!)」

男   :「BRING IT ON!!!!!     (かかってこいや!!!!)」


そしてショットガンを撃ち始める

”ダン ダン ダン ダン ダン ダン ダン ダン”


山猫達は初めて理解した

独特な火薬の匂いは男のマーキングの行為であり

このエリアは既に男の縄張りである事

そしてこのまま男と対峙すれば 全匹が殺される可能性があり

それは種の存続が途絶える事を意味する


雌の山猫が 一目散に川へと駆け出し それにつられ残りの山猫も逃げ出す

川を超え、東には森の主がいる為、北西をひたすら目指す

これ以降 山猫は男の存在を感じたら身を潜め 即 逃げるようになる


”ひゅーーーーー”


東から一筋の突風のような冷たい風 霧が少しだけ薄れる

そして 


”ざーー ざーーーー ざーーーーーー”


森の木が奥から順番に揺れていく


男は山猫達が居なくなったのを見てから

優しく黒馬の頭を両手で包み込み、男の頭を馬の頭と合わせ


男   :「Thank you Edgewater(ありがとう エッジウォーター)」


感謝を述べる

次に同じように白馬に対しても


男   :「Thank you Faith(ありがとう フェイス)」


そして男は甘いフルーツを2頭にやる

次にブチ色と茶色の馬を優しく撫でながら


男   :「You Don’t need to scare, I m Here(怖がるなよ 俺がいるから)」


そう言い野菜を与える

危険を教えてくれたシロ蛇には当たりの卵を与える

そして風呂場へ

切り傷は無いが、ズボンと服が切れており 軽く引っかき傷があるぐらい

プリオキサイドで軽く洗い、そのあと石鹸とスポンジで軽く洗う

服を長袖 長ズボンに変え、ランタンを照らしながら

首と健に切り口を開け死んだ山猫の血抜きを地面の上で開始する


11匹近くやった後

霧が収まるまでライフルの弾を作る事に

数時間後 霧が治まった時 男は歓喜した

美味しい美味しい 山猫の肉が沢山たくさん沢山たくさん 手に入った事を



そして その喜びから男は見逃してしまう!!


最後に作ろうとしたライフル弾用の火薬

適量が測り出され 弾丸に入れるだけの作業を待っていた火薬

それは霧の水分を充分に吸っていたという事を




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る