第19話 Day9 Prep(準備)

Day9 朝6時半 ちょいすぎ 

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少し早く目覚める

まず 朝 コーヒーを作る

コーヒー入りのカップを片手に ポータブル電源をガレージからだして充電開始

風呂場に行く

生暖かいシャワーを浴び 眠気をなんとか取り払う

シロ蛇と子コヨーテにエサ

子コヨーテもシロ蛇と同じく角ウサギの肉をハムハムし始める

育ってんなー 毎日一回り大きくなっている


冷凍庫からコヨーテ肉を取り出し 電気のはいっていない冷蔵庫に入れる

これで自然解凍はできるはずだ

ただコヨーテ肉は男と蛇用 

流石さすがに同種の肉をコヨーテに食べさせる気にはならない

ウサギ肉はほんのわずかだが 今日 手に入るはずなので問題ない


本当はリブをグリルにセットしたいのだが

男の目の届かない場所で放っておいて倒れでもして

火事になったら困るので やらずに置いて置く


これだったらしっかりしたスモーキングとBBQもできる

大型グリルを買っておくんだった。。。簡単には倒れないし

しかし2千ドル近くする 

早期引退した身では明らかに贅沢を超えた贅沢だ

でも持ってないので仕方がない


銃火器1式、トラップ5つ、 シャベルを持って家と穴大量地帯の中間へ

まず 餌なしで 括り罠を5つセット

これはアナ掘ってる時に万が一 来られた場合

そして縦長に穴を掘り始める


”がっ がっ がっ がっ がっ”


思ったより土がもろ

休憩がてらライフルのスコープで穴エリアを見てみる

穴を1~2匹が出入りしている

これだけ見るとの長閑のどかなんだが

そうしたら違う動物を発見

ハムスターみたいな小動物

初日に蛇が飲み込んでいたやつだろう

角ウサギの穴の地帯に進んでいく

草食なら襲わないであろう

小動物がどんどん近づいていく

そして 穴から角ウサギが出てくる

角ウサギと小動物のツーショット

角ウサギは口と鼻をモスモスと動かしている

なごむなーーー


次の瞬間


後ろの穴から出てきた角ウサギがどんで爪で小動物を引っかく


”ザシュ” ”ぎょい” ”ザシュ”


小動物が爪にやられ血を出しながら吹っ飛ばされる

その吹っ飛ばされた小動物を数匹で爪でなぶっている


男   :「Hey! Hey! Hey! Hey! Hey!(おい!おい!おい!おい!おい!)」

男   :「My God! My God! My God! (やばい!やばい!やばい!)」


そして血の付いた爪をした角ウサギ1匹が二足立ちでコッチを見ている


幾つかライフルで間引いていくか? 

それともアナづくりに専念するか?

というか爪攻撃の時 体の6倍近く跳んだぞ!

6フィート2メートル近くか

穴をそれだけ掘らないといけない

本来なら時間が掛かるが土が脆いのが救いだ

また 家の柵だけでは問題がある事がわかる

竹ひごで網を作る必要がある


男   :。。。。。。。。。。。。。。。」


折角ある程度 穴を掘ったんだ

穴を掘り続けるぞ

身の危険からくる恐怖を感じながら穴を掘り続ける


***2時間後***

野生の大き目の豚でも問題なさそうなぐらいの大きさの穴が出来る

ジャンプして淵に手をかけ頑張って穴から出る

括り罠を横側に移動して配置

餌は無し


家に戻り8等分に割った竹の皮をむき始める

皮をひたすら剥く

剥いた皮を横にして並べていく

ある程度並べたら

今度は縦に 上下上下上下上下

ある程度の網目が出来る

それをひたすら広げていく

まずは落とし穴用に大き目な網が出来る

それと皮を外した竹板 どっちかというと棒を持って

穴をほった場所へ

巣がある南側に竹の棒を穴にセットしていく

これを約10本ぐらい 

この部分にウサギがのっても穴には落ちない

そして約6割ほどの面積を竹の棒をセットしていく

そしてその上に横を固定するように網をセットする

家から大き目の石を持って着てそれを網の端にセットする


竹の棒が無い部分に餌をセット または誘導

ウサギが歩いてきて最初の6割の部分は歩き回れるが

4割の部分に来たら穴に落ちる

ここでポイントは穴に落ちた後 網が元に戻る

その為 穴に余裕がある限り罠は有効である事

しかも竹の網は丈夫だ そう簡単に破られることはないであろう

角ウサギが穴に落ちて暴れて竹の棒を外したとしても

石で張ってあるからネットはそう簡単に落ちないはず


太陽が上がる


***昼***

スコープで見てみるが角ウサギの反応はない

やはり日中は動かないか

ならいい

竹のヒゴで網をひたすら作る

本当は粘土があったらいいのだが

粘土あるとしたら野原を超えた崖の部分なんだろうなー

色からして

ならウサギの巣を駆除してからじゃないと無理であろう

ひたすら

ひたすら

網を作る


***4時間後***

縦1メートル横2メートルの網が2つ程 出来る

全然足りないがないよりマシだ

右と左に竹の棒を括り付ける

両手で開く 閉じるが出来るように

傘とも違うが折畳みができる簡易バリケードの出来上がり

使うかどうかは うーん わからない

1つは外へ

1つはそのままガレージに


残っている角ウサギの肉はコヨーテの子供に

コヨーテの肉はシロ蛇に

コヨーテのステーキを軽く焼いて食べる

男   :「Thank you for this meal (この食事に感謝します)

      In the name of Jesus Samson(イエスとサムソンの名において」


そうしてから肉に齧り付く

食べ終わり 皿を洗い銃火器をチェックしてから

コヨーテ肉をいくつかに切り分ける

まず 切れ端を落とし穴の網の上に置く

次に括り罠の所へ

一度家までもどり 地下室から

ドローンを取り出す

そこそこの性能であり 飛行時間は20分

ドローンに釣り糸 そして釣り糸に肉を括り付け

ドローンを角ウサギの巣に飛ばしていく


”ブーーーーーーン”


穴の前を肉がうろちょろ

数匹が穴から顔を出す

そのタイミングでドローンを落とし穴の方へ

さーて引っかかるか?

最初の1匹は落とし穴の上の餌を取ろうとして落とし穴へ

2匹目は1匹目がいなくなった場所をうろうろして落とし穴へ

3匹目は括り穴に捕まり もがいている

4匹目はジャンプしてドローンの餌に食らいついた


やべっ


ウサギの力でドローンが地面に

急いでライフルを構え

”フッ” 息を止めて


”ターン”


が見事に外す

ドローンにあたったら嫌だなと思い少し左にし過ぎた


”カチャ シュンコーン カチャ”


そくリロードで ”ターン”


今度は命中


”カチャ シュンコーン カチャ” リロードをしておく


ドローンを急いで自分の方へ戻す

括り穴にハマった角ウサギが騒いでるっぽい

その様子を見に更に数匹が来る

そして半分が穴に落ちていく

残り数匹、捕まっているウサギを助けようとしてさらに括り罠に数匹 捕まる

そして3匹がひたすら泣き叫び その声を聞いてか 

どんどん角ウサギが穴から出てくる


***10分後***

約30匹近くが穴に落ちているはず

十分か


”ターン” ”カチャ シュンコーン カチャ”

”ターン” ”カチャ シュンコーン カチャ”

”ターン” ”カチャ シュンコーン カチャ”


みえる範囲でライフルで1匹づつ狩っていく


勝利だ!!!

地上ではライフルで計7匹+括り罠に捕まった3匹

そしてショットガンをもって落とし穴に近づいていく

グローブを仕立てで網を軽く持ち上げショットガンの銃身だけ網の下へ


”ダン ダン ダン ダン ダン ダン ダン ダン ダン”


リロードをして


”ダン ダン ダン ダン ダン ダン ダン ダン ダン”


地上の獲物は自分と家にいる動物用

だた落とし穴の獲物は捧げものとすると決めていた

膝をついて以下の文言を口にする


男   :「It's not the alter(供物台ではないです)

      I am not a shapard(信心深くもありません)

      but this is the gift I can give(でもこれが捧げられる物です)

      I know this is NOT the best part…..yet(一番いい所ではないですが)

      but this is what I can offer (今 自分が出来る事です)

      In the name of Able (アベルの名において)

      please accept these (どうか受け取ってください)」


そして網を穴に落とし その上から掘った土を戻す

動物のうめき声が聞こえる それでも土をかけ続ける


本来ならこんな事をする予定はなかった

ただ あの 無垢な小動物をなぶった角ウサギ

罪悪感はまったく無かった

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