第三の日

雲が流れ、水が波打ち、時の流れに合わせて変わりゆく世界。

朝と昼と夜が巡り、再び新しい朝が訪れた。


今度は、光に照らされ、少女は確かに目覚めた。


夢の中で何かに語りかけられていた気がする…


しかし、その内容は霧のように曖昧で、記憶の片隅に消え去っていた。



まだ頭がぼんやり靄に覆われている中、それを晴らすかのように、再びあの声が響いた。



「天の下の水は一つ所に集まれ。乾いた所が現れよ。」




その言葉に従うように、世界はまた変化した。





目の前には、乾いた大地が広がり始めた。それは少女の知る地面とは違った。石畳もなく、道もない。ただ土と石塊が散らばる荒々しい大地であったが、それでも彼女にとっては、どこか見覚えのあるものだった。


そして、水は一つに集まり、それは彼女の見たこともないほど途方もなく大きな水溜まり――

いや、盗人の濡れ衣を着せられて、逃げ込んだ森の先で見たあの大きな湖のように広がっていた。




世界は、絶えず変化に満ちていた。





しかし、その変化はこれで終わりではなかった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る