突然ですが、<あなた>は精神科医になりました ある精神病患者の記録

患者A

あなたは精神科医になりました

あなたは精神科医になりました

「先生、私が先生をサポートする看護師の<**>です。今日からよろしくお願いします」


「そろそろ患者さんがいらっしゃいますので、診察室にお願いします」


「もしかして緊張していますか?」

「大丈夫ですよ。怖がらないで、しっかり話を聞いてあげてください。」


 ――ここは、とあるメンタルクリニック。

 ――突然ですが、あなたは新任の精神科医です。

 ――今日からカウンセリングで患者さんを治すのが仕事です。


 ――患者さんの話を聞いてアドバイスをしたり、自分の体験を話してコミュニケーションを取ってください。


 

「先生も色々な体験をされてきたようですから。きっと患者さんにも言葉が届くと思います。頑張ってくださいね」


 ――そう、その下のコメント欄の所です。

 ――そこに色々と書き込んで、コミュニケーションを取ることができます。

 ――コメントバックでその結果を見ることができる。

 

 ――しかし、患者を傷つけてしまうと、信用を失ってしまうかもしれない。患者がストーカーになったり、恨みを買ってしまうこともあるかもしれない。

 ――難しい仕事だが、ぜひやり遂げてほしい。


 ――今後のストーリーも変わっていくと思いますよ……。

 

 ――もちろん、個人情報には気を付けて。


「でも先生、患者さんに引っ張られないように気をつけてください。前任の先生……考えすぎてうつ病になってしまったらしいんです」


 ――|あなたはゲームオーバーにならないように、患者を治し、自分も健康で、このストーリーを終わらせないといけない。

 ――ゆったり座って、お茶でも飲みながらプレイする事をおススメする。

 

 ――医者の不養生とは言うが、あなたはそうなってはいけない。運よくここはバーチャル世界。時間に追われるリアル精神科医とは違うのだ。ゆっくりと推敲する時間もあるし、ノーコメントでもストーリーは進んでいく。

 


「それでは患者さんお呼びしますね?」


 …………

 

 ※個人情報等、また自分の精神状態には本当に気を付けてください リアルにも甚大な被害を与えゲームオーバーとなる可能性があります。


 ――戻れなくなるのは、俺だけで良い。

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