続々と
一柱は倒した。
ただし。
「けぇぇぇぇぇぇぇぇぇえええええええええええええええええんっ!」
「カァァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアンッ!」
「……くっ!?」
まだ、この街に来た魔物たちの群れは終わらない。
自分の方へと突撃してくる二鳥を前に、僕は言葉を引きつらせる。
「いったっ!?」
自分の方へと突撃してきた魔物たちに触れてしまった僕は容易に弾かれて、宙を舞う。
「お願いっ!」
そんな中で、僕は先ほど召喚していた魔物たちを二鳥へと向ける。
「……多い」
地面に足をつけ、頭から流れる血を拭う僕はぼそりと言葉を漏らす。
一柱、一柱なら問題ない。頑張れば、何とか出来るってのが多い……無理な人とかもいるけど。
だけど、複数となったらちょっと話は変わってくる。
「こっちは一騎当千の強者ばかりじゃないんだよっ」
「ガァァァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!?」
なんてことを考えていた中で、護地ラが地面の方に倒れていく。
「……ありがとう」
僕は完全に護地ラが倒されてしまうよりも前に、まずは自分の中へと仕舞う。
まず、出来るのはここからだった。
「どうしようか」
他の魔物たちも危うい。
僕はがしゃどくろや口裂け女など、自分の手札の中でも強力な魔物を更に召喚しながら、何をするかで頭を悩ませる。
「まず……あの鳥でもを海に沈めても無理そう」
鳥って何故か、海の中への耐性を持っている例が多い。今回の賭けの勝率は経験則で悪そうだった。
一度、出してしまった黄龍たちのインターバルの方が厳しい。
「なんで……こっちに」
なんてことを考えている間にも、僕が辺りを見渡してみれば、続々と自分のいるところに近づいてきている魔物たちの存在が見て取れる。
「……どうしようか」
地面から出てきた奴を倒したところでやってきた二鳥だけでも僕が死にそうな目にあっているというのに、更なる形で近づいてきている神格持ちの魔物たちを見て、僕は途方に暮れた声を漏らす。
……なんで、最も神さまの力の強いこの神社へと魔物たちが集まってくるんだよ。おかしいでしょ。
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