欧州解放
人理教の本拠地を叩き潰し終えた後の僕はそのまま、ヨーロッパの国々の解放の為に動き出していた。
とはいえ、既にほとんどの魔物は自分の召喚した魔物たちが滅ぼした後となっている。
「これでバルカンは全滅っと」
イタリア、ドイツ、バルカンはもう魔物を完全に消せたと思う。
日本のように空のダンジョンから降ってきた化け物みたいに強い魔物はアメリカも、ヨーロッパにもいない。
だからこそ、ここまで簡単に開放して回ることが出来た。
日本とか、完全に魔物をゼロに出来るのかちょっと頭を抱えるレベルだというのに。
「……次は中東かな」
バルカン、ギリシャにまで進めていた魔物たちを僕は更に進めさせ、トルコ並びに中東の方面に伸ばしていく。
「向こうには僕も勝てなそうな魔物が一体くらいしかいないし……このまま魔物だけで解決させちゃって良さそうかな」
中東は一旦大丈夫として、流してしまってもいいだろう。
アフリカの方がなんか色々と地獄だ。
アフリカ解放はちょっとずつやっていくほかないだろう。あそこは魔物だけじゃなく、人間同士の争いもかなり起きているからな。
「となると、次に考えるべきはアジアか」
中国やインド、東南アジア、オーストラリア等々。
まだまだ解放しなきゃいけないような範囲はかなり広い。
「……うーん」
とはいえ、中国とかどうするのだろうか。
今回の欧州解放では日本をはじめとする西側諸国と微妙な関係どころか、明確に敵対しているロシアには僕も、牧野さんも行っていない。
地獄みたいな状態のまま、放置してしまっている。
世界そのものが基本的に終わっていて、もう日本のごく一部にくらいしか人権団体なんてものがいない現状においてはこんな雑なことをしていても何のデモも起きない。
一昔前とは違うのだ。
「まぁ、ここら辺を考えるのは僕じゃなくて政治かね」
ここは夏瑠総理に考えてもらおう。
僕は日本の政治家の要請に従って動いているだけだしね。
自分の手のひらは地球を覆うほどに大きいわけじゃない。
「もう牧野さんたちもポーランドを解放したでしょ。合流するところからかな」
ギリシャのアテネにいた僕は青龍に乗ってポーランドの方に向かうのだった
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