6
狭い箱の中に入れられて、わたしはどこかに運ばれていくんだ。
体を小さく折りたたまれて、ひもでしっかりと、しばられて。
どこか、とても遠いところに運ばれていくのだ。
もう私は動くことができないから。
活動限界がきて、動くことができなくなって、きっと新しい誰かの一部に再利用されるのだ。
ばらばらにされたり、溶かされちゃったり、するのだろうか?
わたしはぽんこつだから、それも仕方がないのかもしれない。
わたしはあんまりやくにたたなかったから。
あお。
あお。
わたしにそらという名前をつけてくれて、ありがとう。
わたしをみつけてくれて、本当にどうもありがとう。
ずっと失敗ばかりで、怒られてばかりいたわたしに優しくしてくれてありがとう。
あおに出会えたことはわたしの一番の宝物です。
あお。
もっと、あなたとずっと一緒にいたかったな。
もっと、たくさん遊びたかったな。
もっと、たくさん笑っていたかったな。
もっと、あなたの笑顔を見ていたかったな。
あお。
……、あお。
さようなら、あお。
わたしとともだちになってくれて、本当にどうもありがとう。
エラーコード。残存している記憶を消去します。イエス、オア、ノー。(どちらかを選択してください)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます