第5話 学びの時間
数日後、ロロはロイに読み書きの基礎を教えることにした。
彼女はリビングルームのテーブルにロイを座らせ、大きな白い紙と色鮮やかなクレヨンを用意する。
「今日は少し違った遊びをしようね。文字を学ぶ時間よ。」
ロロは優しくロイの前で紙を広げ、彼の好奇心を刺激した。
ロイはクレヨンを手に取り、興味深げに母を見上げ、期待に満ちた声で尋ねる。
「どうやって書くの?」
「今から君に色々な形の線を組み合わせて、それがどう言葉になるかを教えるわ。」
ロロは彼にいくつかの基本的な形を示し始める。
ロロはロイの手を優しく取り、一緒にシンプルな形から始めて徐々に複雑な形へと進めてく。
ロイは母の指導に真剣に従うが、彼の最初の試みは不器用でうまくいかない。
しかしロロは彼の努力を認め、「ロイ! どんどん上達しているわ」と励まし続けた。
そうすると文字の意味や言葉をすこしづつ理解できるようになり、
ロイは新しい音に合わせて言葉を繰り返し、徐々に自分で単語を形成し始めたのだった。
「これでね、自分で物語を読んだり、お手紙を書いたりできるようになるのよ。」
ロロが教えると、ロイの目は新しい可能性にわくわくした様子で輝いていた。
午後には読み書きの基本をほぼマスターし、彼の成果に母は非常に満足していた。
学習の一日が終わると、ロロはロイを抱きしめる。
「今日は本当によく頑張ったわ。母さんはとても誇りに思うわ」
「ありがとう!母さん」
ロイは疲れながらも、新しいことをたくさん学べたことに幸せを感じていた。
そこからまた自己学習をはじめ、ロイが興奮して報告しにくる。
「母さん、読めたよ!」
「素晴らしいわ、ロイ! これからもっとたくさんの物語を一緒に読もうね」
ロイは新しい学びと冒険に向けて夢を見ながら眠りにつくのだった。
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