奴隷出身で最下級の英雄として召喚された件
安太郎
チュートリアル
第1話 ノーマル召喚が5回行われました
【拠点をロードしました】
【それではチュートリアルが始まります】
【まずはノーマル召喚を5回行いパーティを結成してください】
【50000ゴールドを使用し、ノーマル召喚を行ってみましょう】
【ノーマル召喚が実行されました】
*
*
*
—————————————————————
• レア度: ★☆☆☆☆
• キャラ名: アレックス
• 種族: 人間
• 職業: なし
• 性別: 男性
• 年齢: 18歳
ステータス
• 筋力: 6
• 体力: 6
• 敏捷: 7
• 知能: 7
• HP: 65
• MP: なし
スキル
• 探索 (初級) - レベル 3
• 体力強化 (初級) - レベル 2
—————————————————————
• レア度: ★★☆☆☆ (2つ星)
• キャラ名: ハンナ
• 種族: 人間
• 職業: なし
• 性別: 女性
• 年齢: 20歳
ステータス
• 筋力: 8
• 体力: 9
• 敏捷: 10
• 知能: 9
• HP: 80
• MP: 0
スキル
• 狩猟弓術 (初級) - レベル 1
• 敏捷強化 (初級)- レベル 3
• 体力強化 (初級) - レベル 2
固有スキル
• なし
—————————————————————
レア度: ★☆☆☆☆(1つ星)
キャラ名: トム
種族: 人間
職業: なし
性別: 男性
年齢: 22歳
ステータス:
• 筋力: 6
• 体力: 6
• 敏捷: 7
• 知能: 6
• HP: 60
• MP: なし
スキル
• なし
固有スキル
• なし
—————————————————————
レア度: ★★☆☆☆ (2つ星)
• キャラ名: マリア
• 種族: 人間
• 職業: なし
• 性別: 女性
• 年齢: 24歳
ステータス
• 筋力: 9
• 体力: 8
• 敏捷: 10
• 知能: 11
• HP: 85
• MP: なし
スキル
• 帝国剣術(初級) - レベル 1
• 防御術(初級) - レベル 1
固有スキル
• なし
—————————————————————
レア度: ★☆☆☆☆ (1つ星)
• キャラ名: ジャック
• 種族: 人間
• 職業: なし
• 性別: 男性
• 年齢: 19歳
ステータス
• 筋力: 7
• 体力: 7
• 敏捷: 6
• 知能: 6
• HP: 65
• MP: なし
スキル
• 隠密行動・初級 - レベル 1
固有スキル
• なし
—————————————————————
*
*
*
頭の中で声がした。
真っ暗闇の中で響いた冷たい声。
『世界の為に戦え』
その冷ややかな言葉と共に視線の先に明かりが灯る。
ザッ!
明かりに向けて足音が複数響いた。
「だれ?」
頭の中で響いた声とは違う声。
現状を理解できず混乱する頭で「アレックス」っと自分の名前を答えた。
記憶はしっかりしている。
先程までいつも通り、荷運びの仕事をしていたはずだ。
しかし、運んでいたはずの荷物もなく俺の事をいつも殴っていた豚野郎も気づけばどこにもいない。
「アレックス。私の名前はハンナ! よろしく!」
溢れた光に照らされてハンナという女性の姿がチラリと映る。
「ハンナ。自己紹介の前に早く明るいところに行ってお互いの姿がしっかり見えた方がいいんじゃない?」
また、別の女性の声が暗い空間に反響する。
「えへへへ。そうですよね」
「私の名前はマリアよ。早く、明るい場所へいきましょう」
コツ、コツっと複数の音が鳴り響き、目を細め明るい場所へと歩みを進めた。
そしてすぐに細めていた目が見開くほどの景色が眼前に広がる。
知らない壁に囲まれた街。
木で作られた素朴な家。
しかし、それとは逆に背後にあるのは四角く切り取られた石で作られた綺麗な建物。
「それで、貴女がハンナね。
思った通りお転婆そうな顔だ事」
「マリアさんも思った通り凛々しい人です」
「そう? ありがとう。それで、貴方がアレックスね。よろしく」
差し出された手を軽く握り返す。
女性の手なのに少しゴツゴツとした手。
何度か握ったことのある剣を握る人の手だ。
だが、戦士になりきれていない雰囲気から察すると見習いといったところだろう。
「それでそこの二人は?」
「俺の名前はジャックっていいます。
いや、目が覚めたら急にこんな所で慌てたけど話せる人がいてよかったすよ。
皆さん、よろしくお願いします」
「よろしくお願いします! ジャックさん!」
「ははは、敬語もさんもいらないっすよ!」
「じゃあ、ジャック! よろしく! 私も
敬語とか堅苦しいのはいらない派だから!」
「よろしくです! ハンナ!」
こんな状況なのに二人はニコニコとこの場に瞬時に適合し始めていた。
「じゃあ、私もよろしく。ジャック」
「いや、アンナさんは目上感強くて逆に敬語使わないと違和感……」
「え? なに?」
「え、いや、そうだ! そこの人! 名前は!?」
詰め寄られたジャックはもう一人の青年に話題を投げかけた。
「えっと、俺の名前はトムといいます。その、よろしくお願いします」
「トムくん、よろしく! それとアレックスも!」
「ああ、よろしく」
これで一通り全員の名前は把握できた。
だが、それで俺たち五人しかいないこの町でどうしたらいいのかまるで見当もつかない。
【第1階層の攻略を始めます。門へと集合してください】
「何これ?」
ジャックがそう呟く。
目の前に現れた紫色の窓に映る文字。
それと同時にある一点へと繋がる道が薄らと明るく輝く。
「これは全員見えてる感じであってますか? この輝いてる道も見えてるの私だけじゃないですよね?」
その問いかけに全員が頷いた。
「とりあえず行ってみますか?」
「そうね。他に何もないし……」
全員がその道を歩き始めた。
そして、その先に大きな扉が佇んでいる。
初めて見る建造物。
両開きの扉に見えるそれには羽の生えた女性、天使のレリーフが一人ずつ彫られていた。
「どこかの教会の所有物かしら?」
「俺は初めて見るレリーフだ」
これまで多くの教会を見てきたがどの教会もデカデカと信仰先の象徴があった。
しかし、これはどこの物とも違う。
初めて見る象徴。
それをマジマジと見ていると重低音の音が断続的に鳴り響き始める。
大きな扉から青白い光が溢れ、二人の天使の間を星が落ちるように光が一線引かれて、扉が開く。
【各英雄に装備を支給します】
古びた鉄剣〈-F〉
背中にズッシリとした鉄剣が出現した。
「魔法? いや、でもこんな……」
空間転移魔法はおとぎ話の世界だ。
だが、事実この剣はどこからともなく出現した。
物質創造魔法もありえるがそれは創造者から離れたら数秒で消える物。
他の人たちにも装備がしっかりと割り振られている。
ジャックとトムは俺と同様に鉄剣。
マリアには鉄剣に追加で左手に盾。
ハンナの手には弓が渡されていた。
【門の先へ進んでください。通過後すぐに任務が開始されます】
「任務? 任務ってなんのことでしょう?」
「わからない。でも……」
あの門の先に吸い寄せられるような感覚。
行かなければいけないという使命感にも似たなにか。
「武器を手渡されたんだ。お散歩じゃあないよな」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます