第49話 賢者との出会い

■知識の始め


輪廻の真実と自分の役割についてさらに深く探求するため、ハジメは賢者や霊能者との出会いを通じて新たな知識を得る。


ナビ:ハジメは賢者との対話で交渉術の知識を得る


・賢者の導き


ハジメとエリは賢者ブランと対話する。


ハジメ:収容所の解放…


ハジメ:賢者…ブラン…


ハジメ:あんたもこの理不尽な体制を変えようとしているのか?


ブラン:左様でございます、救世主どの…


ブラン:私はこの収容所の守護を担当しております…


ブラン:度重なる労働者たちの悲鳴に私は心を痛めておるのでございます…


エリ:収容所の守護ってことは…


エリ:あなたもこの理不尽な体制側の人間では?


ブラン:今はそう思われても仕方ありませんね…王女エリ…


エリ:ど…どうして私の名前を!?


ブラン:全ては運命…輪廻の真実には逆らえませんわ…


ブラン:救世主ハジメ…王女エリ…


ブラン:あなたたちが…ここに来ることは全て運命の導きなのです…


・賢者ブラン


賢者ブランとの対話はつづく。


ハジメ:…ということは…賢者ブラン…


ハジメ:俺たちがここにくることも…


ハジメ:事前に知っていたんだな?


ブラン:そういうことになりますね…救世主ハジメ…


ハジメ:…そうか…


エリ:あなたはさっき…私どもが待っていると言っていた


エリ:なのに今は、あなたしか見当たらないけど…


エリ:どういうこと?


ブラン:よくぞ気づきましたね…王女エリ…


ブラン:さすが私が見込んだ人ですわ…


エリ:見込んだ?どういうこと!?


ブラン:今はあなた方の目の前に、私しかいませんが…


ブラン:私ども、三賢者はあなた方の出現をずっと待ち望んでいました


エリ:…三賢者?


ハジメ:…三賢者…


エリ:三賢者ってことはあなたの他にも仲間はいるのね?


ブラン:左様でございます、王女エリ…


ブラン:私を含め…時の賢者、理の賢者がおります


ブラン:他の賢者は祭典中のため、ここにはおりませぬが…


ブラン:私ども三賢者はあなた方がここに来ることを…


ブラン:ずっと待っておりました…


■賢者の事情


ハジメは賢者を追求する。


ハジメ:あんたが三賢者の内の一人だということはよくわかった…


ハジメ:あんたにひとつだけ聞きたい…


ハジメ:どうしてあんただけ、ここにいるんだ?


ブラン:いいところに気づきますね…さすが救世主…


ブラン:実は個人的な事情があって…


ブラン:いち早くあなた方をここにお呼び出ししました


ハジメ:なるほど…


ハジメ:やはり、俺の次元の扉は改ざんされたわけか


エリ:改ざん?そんなことが可能なんですか?


ハジメ:ああ…他人の夢に干渉できる奴もいるらしい


ハジメ:三賢者と言われるぐらいだ…


ハジメ:その程度のチカラを持っていても不思議ではない…


ブラン:アーハッハッ!素晴らしい!さすが救世主!


ブラン:よくご存じで!


ブラン:ただ改ざんとは言い得て妙…


ブラン:事象の改変…と呼んで頂きたいところですわね


ハジメ:…事象の改変?


エリ:あなたの個人的な事情が早く知りたいわ!


エリ:私たちは急いでいるんです!


ブラン:そうでしたわね…王女…


ブラン:実は…あなた方の御力を見込んで、頼みたいことがありまして…


ハジメ:それは…こちらに拒否権はあるのか?賢者ブラン


エリ:私たちには時間が無いんです!


ブラン:そう怒らないでください…


ブラン:お約束します、これはあなた方にとっても…


ブラン:有利に働く案件ですから…


突然、お願い事をされるハジメとエリのふたり。


ブランの言う有利になる案件とは…。


・賢者の提案


賢者の言う「有利な案件」とは?


ハジメ:こっちは時間が無いんだ!


ハジメ:出来れば手短に教えてほしい


エリ:有利になる案件って?


ブラン:あなた方が向かおうとしている収容所に…


ブラン:知識の山と呼ばれる施設がある…


ブラン:そこには数え切れない古い日記が保管されています


エリ:知識の山?


エリ:収容所なのに!?


ハジメ:そこに何がある?ブラン


ブラン:その日記の中に…


ブラン:「輪廻転生の秘術」という日記があるらしい


ブラン:長年の労働者たちの知恵と努力…


ブラン:そして…この夢の世界の成り立ちまで記されている


ハジメ:なるほど…それが欲しいってわけか…


ハジメ:で…それが有利になるとは?


ブラン:その日記を持っているとされる霊能者の存在だ


ブラン:その霊能者は不思議な力を持っているという


ブラン:なんでも労働者たちだけに伝わる…


ブラン:テレパシーの能力を持っているとか…


エリ:テレパシー?


ハジメ:離れた場所での意思疎通か…


エリ:それがどうしたのよ!


ブラン:テレパシーが使えれば労働者たちだけで情報を共有できるのではないか?


エリ:な…なるほど…


ブラン:テレパシーがあれば労働者たちの解放もスムーズになる


・賢者と取引


ハジメは賢者に取引を提案する。


ハジメ:なるほどな…


ハジメ:俺らにその霊能者を説得して…


ハジメ:あわよくば…日記を奪ってこいと…


エリ:そ…そんな無茶な…


ブラン:さすが…救世主ね…物分かりが良い


ハジメ:こっちは時間がない!


ハジメ:断りたいところだが…


ハジメ:ここまで呼び出した、あんただ…


ハジメ:どうせ俺たちには拒否権はないんだろう?


ブラン:ふふふ…ご名答ね


ハジメ:取引だ!これじゃ、あんたにリスクがない!


ハジメ:俺たちが日記を持ってきたら


ハジメ:収容所の解放を約束してもらうぞ!


ハジメ:日記と収容所の解放が等価交換だ!


ハジメ:あんた自身にもリスクを負ってもらう…


ハジメ:なぁ…賢者ブラン?


ブラン:アーハッハッ!さすが…詐欺師!


ブラン:下手に付けば調子に乗りおって…


ブラン:まぁ…いいわ…


エリ:さ…詐欺師いい??


エリ:どういうことよ!


ハジメ:いいんだ、エリ…


ブラン:奴隷の代えなら如何様にもなる…


ブラン:今は秘術を手に入れることが最優先…


ブラン:あなたの言うことにも一理あるわね


ブラン:仕方ないわね…


ブラン:では…参れ!キラー、影のキラーよ!


キラー:はっ、お呼びで!ブラン様!


キラー:何なりとお申し付けください!


ブラン:この者たちの助けになってやれ…


キラー:御意!


エリ:え…いつのまに…


ハジメ:やはり…ひとりじゃなかったか…


ブランに呼ばれ、突如、現れた謎の人物キラー。


時間が無いハジメとエリの運命やいかに…。


つづく。

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