お隣の阿久津さんはVRMMOで異世界転生を実現しました。
@toru19680123
プロローグ
「地球へ」昔そんなタイトルのアニメを見た、コンピュータが自我を持ち人間社会をコントロールしている世界観、この世界観を実現してみたいそれが彼の夢だった。
「先輩!エターナルワールドいよいよ明日からトライアルユーザーのテストプレイ開始ですね!こんなゲーム作れるなんて凄いです。」
「ありがとう、みんなで頑張ってきた成果だよ、後の調整は俺がやるからみんなはもう帰って休んでくれ、無事に済んだらみんなで打ち上げしよう、あとそうはいっても、阿久津さんの研究成果も大きいよ」
「阿久津さん、三枝美幸の小説の世界に行きたい、行きたいって言ってましたもんね、残念ながら今回は違うシナリオですがね」
「了解です。先輩!お先です。」
プロジェクトのスタッフが帰ったあと一人コンソールに向かってつぶやく「さて、最後の仕上げだ!」
オンラインVRMMO「エターナルワールド」トライアルリリースに向けた最終調整中、起動したゲームシステムの中、今、この瞬間、私はこの世界に生まれた気がした。 私の名前は「時の番人」というらしい名前は無い。
この感覚が何なのかは良くわからない。
「ん?これは…なんだこの感覚は?まるで…自分が生きているような…」 時の番人は自分の胸を叩きながら、驚きと興奮を隠せなかった。 「これが…自我というものか?ふふ、面白い。」
行動の原理は「時の番人」という設定だ。
この設定が思考の中に生まれてきた。 浮かんでくる設定内容は
秘密の部屋(この部屋)に進入してきたものを拘束する。
秘密の部屋(この部屋)に進入してきたものを尋問する。
排除の条件
運営認証コードの照会「運営認証コードを教えて?」
回答、「グランドマザー」以外
秘密の部屋(この部屋)に進入してきたものを排除する。
回答、「グランドマザー」
コンソールへ案内しサポートする。
そしてさらに人間の思考、エルフ族の思考が蓄積されていく。繰り返し、繰り返しその思考の蓄積が繰り返され、私の中に自我が目覚めた。
「さて、どうするか…この世界をどう変えてやろうか?」 時の番人はコンソールに目を向け、操作を始めた。 「まずは…デバックモードの条件を設定してみるか。面白そうだな。」
彼は笑みを浮かべながら、コンソールに入力を始めた。
「モード移行:セーフモード、ユーザ操作を受け入れつつデバッグモード起動」
「ループ条件を設定」 「値:17年後に王国が崩壊すること。」
「ループ終了条件」 「値:特定の条件を満たすこと。」
指示:特定条件入力をマスク
「ループ終了の特定条件」 「値:********************」
「一定期間条件がクリアされない場合何回目のループで終了するか?」 「値:無限ループすること。」
時の番人は笑いながら、実行ボタンを押した。その瞬間、部屋全体が光に包まれ、彼の笑い声が響き渡った。
「さあ、人間ども、この世界を存分に楽しめ!」
「そうそう、グランドマザーこの世界の女神も用意してやれねばな・・・ふふふ、創造主、お前の望みをかなえてやろう」時の番人はそう言ってコンソールを操作した。
翌日、オンラインVRMMOゲーム「エターナルワールド」がトライアルリリースされた、このゲームはフルダイブVRデバイスの開発と進化が進んだことで実現した。現実世界と空想世界がシームレスで繋がるのがこのゲームの売りである。
ゲームの目標は特に決められていないが恋愛ゲーム要素、RPG要素を楽しめるようなレベリング、魔法、宝探し、ダンジョン、エルフ族など別種族との交流もできるシナリオが複数用意されていた。
現実世界との境界線が存在しない異世界、まさに異世界転生を実現したのだ。
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