一夏のバカンス

海翔

第1話

 夏の太陽がジリジリ輝きだし、暑さが本番となった。

桜の木では、セミがうるさいほど泣き出し、余計暑さを感じた。

そんな時に玲奈から電話がかかり「東京に居てもどこにもいけないので、海にでも行きませんか?」

千春は「出来たら、人っけが少ない所がいいのですが、どこかありますか?」そう言われ、

玲奈は「調べてから連絡するね」と言って電話を切った。

千春にとって玲奈は同じ会社の同僚で良く飲んだり、食事をしたりしている仲だった。


 数日後、玲奈さんから連絡があり「7月末に伊豆にある別荘を香緒里さんが借りることが出来たのでそこにいかないですか?」とメールが来た。

しばらくしたら、電話があり、

「メンバーは香緒里さんに夕夏さん何だけど、千春を入れて4名だけどどうですか?

当日は香緒里ちゃんが運転でそこまで行くことにしてあります 」

そう連絡が来たので、折り返しその予定で行きましょうということになった。


 翌日、香緒里さんから「週末の金曜日に出掛けて月曜に帰る予定です。それの方がすいているので、この予定で進めます」

後日、喫茶店で玲奈にあって、別荘のことを聞いたら、

「香緒里さんのお父さんの別荘でちょうど、伊豆に行きたかったので話してみたら、空いたので貸してもらうことになったの。周りに家がないので自由に過ごせそうですから、、」

と言ってましたよ。

それなら千春は「周りも気にしなくて過ごせますね」そう言って、コーヒーを飲みながら話した。

 

 そして、当日を迎え、リモート業務を終わらせて、香緒里さんの車で近くの駅で待ち合わせて荷物を積んで別荘に向かった。

途中で休憩を取り、夕方前に別荘に到着した。

 別荘は2階建てで、上の階に千春と玲奈さん、下の階に夕夏さんと香緒里さんが使うことにしてそこに荷物を運んだ。

夕夏さんと香緒里さんは同じ部署の隣に座っている同僚で、時たまお互いの家に泊まる仲でもあった。

荷物を運び終えたら、部屋の窓を開けて風を中に入れた。木の香りが部屋中に充満していた。

 一段落して、4人はレストランに夕食を食べに行き、その帰りにお酒等の買い物をして帰って来た。

 早速、4人は1階のリビングでお酒を飲む準備をした。

4人ともいろんな事を話しちょうど良い頃になったところで香緒里さんが「お互いの恋愛話をしませんか?」と話題を持ってきた。

「言い出しっぺの私から話と、初恋は12歳の時で、同じ学校の真人君で学級委員をしていてみんなの憧れだったの、

その真人君が小学校卒業間近に家の都合でオーストラリアに引っ越すことになり、真人君と最後の日に好きだと言われ気持ちが動揺してしまった、

私も以前から気になっていたんだけど、こんな別れになるのが信じられず、ただ涙を流していたら、、、

そうしたら真人君が抱き寄せてキスをしてくれたの、そして次の日に家の前で別れてその後、インターネットを通して何度か話したんだけど、だんだん疎遠になり別れたの」

「その後、いろんな男性と付き合ったがこれという人に出会わなかったは、でもまだまだそういう人に出会ってないので、早く現れてもらいたいです」

「次は夕夏さん」

「私の初恋は小学校4年の時で、相手は従兄で夏休みに母の実家に遊びに行った時に出会ったの、夏休みの宿題教えてもらっているうちに恋心が芽生えて、

その夏休み中は彼と川にいったり山にいったりして過ごしたの、でも夏休みが終わり頃には淡い恋も終わったは、ところが去年の春に再会して家で食事をしながらお酒を飲んでいて、昔話であの時は好きだったことを告げたら、彼も好きだったと言ってくれたの。

その時からお互いが燃えて、彼に抱かれたの。

でも、彼には奥さんがいるのでいけないことだと思ったけど、それ以来、お互い気まずくなり会うことが無くなってしまい、その時に抱かれた彼が私の初体験の相手なの。でも、いい思い出になったわ」

「次は玲奈さんね」

「私の初恋は大学に入ってからなの、それも相手は女性ですというのは、私、大学まで全て女性高、女子大のとこだったの、だから男性と触れ合うのは家族ぐらいで、それに家では厳しくしつけられたので、異性とはほとんど縁がなく、大学の美術サークルで知り合った先輩に恋をしてしまったの」

「そんなある日に、作品の製作で時間がかかり、もう一日かかりそうだったので、憧れの先輩の家に泊まって完成させることにしたの、それで母に電話して先輩の家に泊まることを了解してもらい、食事をしてお風呂にも一緒に入っていたら、

先輩が玲奈さんすごくきれいな肌しているのねと言われ、抱きつかれて、キスをされたの、もう、、、一瞬何が起きたかわからずに、ただ、心臓がドキドキして、すごく喉が乾いた、、、」

「そして、先輩が私の体を洗ってくれて、雲に乗った気分でバスタオルを巻いた状態で風呂から出てきて、しばらくして先輩が風呂から出て、冷蔵庫から冷たい飲み物を持ってきてくれてそれを飲んだの、その後は先輩に導かれて寝室に入り、お互いのバスタオルを取って裸で抱き合った、そして、乳房を揉まれ乳首を指先で刺激され体の隅々までなめられたの、

その時はもう、今までに感じたことのない快感を感じて頭が白くなってしまったの、

その頃には私の知らない快感を経験したわ」

「そして、翌日に作品を完成して何とか出せたけど、その後、先輩とは2回経験して、先輩は卒業していったの、、、」

「最後の日に先輩に私のヌードをデッサンさせてと言われ、着ている物を全て脱いでモデルになってあげたの、

それが先輩との最後の想い出になったは、その後、今の会社に入って甘田さんに出会い初体験をして今に至っているの、このまま行ったら結婚するかも、、」

「千春はうまく行くといいですね」と言った。

 そして「次は私の番ですね」と千春は言った。

「私の初恋は6歳の時で同じ幼稚園の豊ちゃん、毎日幼稚園に一緒に行っていたの。そして、大きくなったら、豊ちゃんのお嫁さんになると良く言っていたと母が話してくれた。

その後、小学校の時に引っ越することになり、別れるときはすごく泣いてしまった。だってすごく好きだったから、、 」

「それから、中学、高校といろんな人と付き合ったけど、そんな高校の夏の日に、その豊ちゃんに会うことができ、すごく大人に見えて自分が子どもみたいに感じた。

そしてその年のイブに豊ちゃんと初体験をしたの。

その後、豊ちゃんは、イギリスに留学してその恋は終わったは、、 」

「今は新たな恋を模索中です」

お互い話しているうちに夜が更けて、寝ることにした。


 香緒里さんから「1階と、2階の奥にお風呂があるのでそちらを使ってください」と言われ各自その風呂を使うことにした。

 1階の風呂は少し大きめで、夕夏さんと香緒里さんはシャワーを浴びて汗を流した。

夕夏さんはモデルみたいにスタイルが良く、海で水着になったら注目の的でしょうとみんないっていた。

 香緒里さんは流行に敏感で、今日もここに来る前にエステで脱毛して綺麗にしてここに来た。

最近は香緒里さんの行っているエステで夕夏さん玲奈さんも、行き出して生理の時を考えるとすべて無い方が良いと思いその方法にした。

 夕夏さんと香緒里さんはいつもどおりシャワーを浴びて二人で戯れ始め、お互いの体を刺激しながら甘い声を発した。

お互いの胸と胸が触れ合って、指先で刺激しながら膣の中に指を進めていくと快楽の谷に落ちたような快感を味わった。

二人はその後、シャワーを浴びてからベットに向かい着けているバスタオルを取って、ベットに横になった。夕夏さんは香緒里さんを抱きしめて口づけをした。

そして、ふれあうお互いの乳房を揉みながら、切ない声を出して行った。

夕夏さんは香緒里さんを四つん這いにさせて、大きなお尻を左右に分けて、その中心に舌先を触れるか触れない程度に唾液を送り込むと下へと流れていった。

そして、舌先をその中心に触れると思いがけない声を発して快感を表した。

夕夏さんと香緒里さんは体勢を69の形にして、お互いの体に舌先で快感を味わいそのまま逝ってしまった。

そして二人は静かに眠りについた。

 千春と玲奈さんはアルコールが入ったことから、お互いのシャワーを浴びて、そのまま静かに眠りについた。


 翌朝、千春は玲奈さんのシャワーの音で目が覚めた。

千春は玲奈さんの後にシャワーを浴びて、バスタオルを巻いて出てきた。

そして、窓を開けて風を受けるためにバスタオルを取って全裸で風を受け入れた。

その気持ち良さを見ていた玲奈さんも一緒にバスタオルを取って全裸になった。

玲奈は千春さんに「気持ちいいね」と言ったら、

千春は「うん」と答えた。

そして、二人はシャツと半ズボンを履いて一階に降りていった。

 一階には、香緒里さんと夕夏さんが朝食の準備をして目まぐるしく動いていた。

千春と玲奈さんも二人に加わって朝食の準備をした。今日は朝から天気が良かったのでテラスの台に食べ物を持って行った、

台の上にはサンドイッチと果物、冷たいルイボスティーが置かれていた。

4人は椅子に座り朝食を食べることにした。

森の中からは鳥のさえずりが聞こえ、香緒里は食事をしながら、たわいのない話をした。

食事が一段落したら、夕夏さんが冷たいコーヒーを持ってやって来た。

千春は何か異国に来たような気持ちになった。

4人は昼近くまで鳥のさえずりと静かな風を受けながら過ごした。


 夕方になり、香緒里さんが駅前のレストランに入ったら、幼馴染みの浩司さんと俊介さんが手をあげて挨拶をしてきた。

香緒里さんは近くに4人で行き「お久しぶり」と言ったら、

浩司さんは「きれいな女性が4人も何処の人かと思ったよ」

香緒里は「今は東京に住んでいて、同じ会社の人と遊びに来たの」そういったら、

俊介さんは「どうせなら、仲良く飲みませんか?」と言われ、他の3人に聞いたらOKが取れたのでさっそく飲むことにした。

 近くの店に入り、お互い自己紹介をした。

香緒里さんが「同じ会社の千春さん、玲奈さん、夕夏さんそして私が香緒里です」と紹介され、 浩司さんは「右から明、真人、俊介です。そして私が浩司です」

「私と明と香緒里は中学からの幼馴染みです」

そういいながらお酒を飲みながら和気あいあいといろんな事を語り合った。

店を出る頃にはお互いにカップルができていた。

 その後、飲み直しに香緒里さんの所に向かった。

途中でお酒とおつまみを買って家について、一階のリビングでさっきの続きを話した。

夜も更けて、アルコールの回ったものから、部屋に行くもの、そのまま話している人と別れた。

 香緒里は浩司さんを連れて空いてる部屋に入った。

香緒里の初体験の相手が浩司だったこともあり、自然に二人の関係はでき、浩司は香緒里の着ている物を脱がし、二人は全裸になり抱き合った。

香緒里は久々に浩司の感覚を思い出して、心行くまで快感を味わった。


 玲奈は明さんと一緒に部屋に入った。

明はシャワーを浴びたいというので、二人でシャワーを浴び、

そこで、明がシャワーの温度を下げて行くと、玲奈は明に抱きついて口づけをして体を絡ましてきた。

明は玲奈の乳房を揉みながら、強く抱き締めた。

明はより興奮して、玲奈に刺激を与えた。

玲奈は悶えながら、激しく逝った。

明もその後を追うように逝った。

 真人は夕夏さんを誘ったが、夕夏はそれを断り自分の部屋に戻って早めに就寝した。

千春は俊介さんと飲んでいたが、俊介さんが先に酔って寝てしまい、改めて真人と飲み出したが途中で気持ち悪くなり部屋で休むことにした。

真人と俊介はリビングの椅子にもたれて朝まで寝ていた。


 翌朝、千春が起きて一階に行ってみると男性はみんな帰っていた。

朝から香緒里さん、夕夏さん、玲奈さんは飲み残したお酒とか食べ物を片付けていた。

千春もそれに加わって片付けた。

みんな朝から二日酔いぎみで、食欲がなかったので、夕夏はレモンの効いたドリンクを作って、スッキリしたものを飲んだ。

昼頃にはみんなもとに戻り、スパゲッティーを食べた。

 食後少し休んで、今日は別荘から少し離れた海に出掛けた。

海は少し風があったが誰もいなかった。海に入り波で水着が取れ乳首が顔を出したりと慌ただしい状態だった。

ひと泳ぎして、みんなサマーベットで一休みして体を焼いた。

香緒里さんは「誰も居ないこの海ならヌードで焼いた方が綺麗に焼けるかもと」言い、水着を脱いで全裸を太陽に肌をさらした。

他の3人もそれを見て、着ていた水着を脱いでみんなオールヌードになって肌を焼いた。

開放的になってしまうとどこか他の国にいるような気分になっていた。


 夕方になり、食料の買い出しに行った。

夜は少し優雅にと肉を主に買ってきて、ベランダでBBQをすることにした。

 少し量を買いすぎたこともあり、香緒里は浩司さんに電話してBBQに誘ったら、二つ返事でOKが取れ30分後に浩司と、昨日の2人と新たに隼人さんが集まった。

 新しく紹介された隼人は浩司の弟で、勿論、隼人は香緒里さんも知っていて「お久しぶり」と返事をした。

さっそく、みんな飲んだり食べたりして楽しく時間を過ごし、特に前回出来たカップル同士がより親密になれた。

 今回は俊介さんが千春さんに積極的にアタックをしたところ、千春さんが好感を持ち俊介さんと2階の部屋に向かった。

部屋に入るなり俊介さんは千春さんを抱きしめて口づけをした。

お互い抱擁をしながら一時の時間を過ごした。

 そして、千春さんは俊介さんに「シャワーで一緒に汗を流しましょう」と誘った。

千春さんはバスタオルを持って二人で浴室に行った。

シャワーを浴びながら、二人は抱き合い口づけをした。

汗を流してバスタオルで拭いたら、俊介さんは千春さんを裸のまま抱き抱えて部屋に戻った。

二人は全裸のまま口づけをして、お互いを求め合った。

千春は興奮して悶えながら俊介さんを受け入れた。

千春さんと一つになり激しく体を動かし、千春さんをエクスタシーへと導いた。

そして、俊介さんは千春さんの膣の中のすべてを放出し、後を追うように千春さんも逝った。


 下の階では香緒里さんの所で浩司さんと隼人さんが昔話を懐かしんで、玲奈さんと夕夏さんは明さんと話に夢中になり、大きな声で笑っていた。

11時を過ぎた頃に話も途切れたのでBBQもお開きにして、4人の男性はそこからタクシーに乗って自宅に帰った。

そして、4人の女性は分担して、BBQの後片付けをして4人は就寝した。

 玲奈は千春とシャワーを浴びながら「俊介さんどうでしたか?」と玲奈さんが聞いたら、

千春は「すごくよかったですよ。又してしまうかも?そんな気がします」

「千春さんよかったですね」と玲奈さんは言った。

千春さんは「明日の朝食後にここを立つんですね、玲奈さん明日朝、海で泳ぎませんか?」

「いいですね。朝一番の泳ぎは気持ちいいですから、、、」二人は約束をしてその日は床についた。

香緒里さんは「夕夏さんにシャワーを浴びながらゆっくり寝て明日は朝食後にここに立ちましょう」と言った。二人はそう言いながら抱き合った。

そして、シャワーを浴びた後はベットで抱き合ったが、疲れはててそのまま裸で寝てしまった。


 翌朝、千春さんと玲奈さんは太陽の光で目を覚まし、自転車を借りて海に出かけた。そこで水着に着替えてそのまま泳ぎだした。

少し冷たい海水の中で泳ぐのはすごく開放的な気分になれた。

千春さんは「一度はこんなことをしてみたかったの」

玲奈さんも「私もしてみたかったの」と言った。1時間ほど泳いで、別荘に戻ったら、香緒里さんと夕夏さんが眠そうな顔をして出てきた。

千春さんと玲奈さんが水着で帰ってきたのにはビックリして、二人は「気持ちよかったよ」と言ってシャワーを浴びに行った。


 香緒里さんと夕夏さんも続いてシャワーを浴びて、4人でサンドイッチと熱いコーヒーを作り、テラスで朝食を食べた。食事が終わったころに、香緒里さんがグレープフルーツジュースを持ってきたので、

みんなでそれを飲んだ。


 食事が一段落して、4人は帰り支度をしてこのバカンスに終わりを告げた。

そしてこの別荘にもまた静かな日々が戻って来た。


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