プロローグ

プロローグ

西暦2100年、21世紀最後の年にそれは発生した。アフリカ西部上空100kmに突如として巨大な重力波が観測されたのだ。重力波は通常肉眼では観測できない。しかし、にはまるで内側から食い破られ発生したように見えたのだ。

この事態に各国では様々な憶測が飛び交った。某国の新型兵器やらまだ確認できていない大型天体による干渉、はたまたによるものだという意見もあった。発生後数か月間は特に何も起きず、ただそこにあるだけとなっていた。


事態が急変したのは発生から一年たったある日。アフリカ大陸に住む生物や建物、山や海などの自然が激変したのだ。あるものは奇怪な姿になり崩壊、建物も腐り落ちたように崩れていった。山の麓にはが開き、海底には建築物が出現し、空には浮島が発生した。

しかし、この変異に対応し、進化と呼べるにまで進化した生物が存在する。それが魔獣や魔法使いと呼ばれる者たちだ。


この中で最も最初に影響を与え始めたのは魔獣である。魔獣ももとは動物のため、害獣と同じ被害を引き起こしていた。しかし魔獣は害獣より強く、現代兵器で対抗できるがコストパフォーマンスが見合わず各国の首脳は頭を抱えていた。

そこで注目されたのが魔法使いや魔術使い達である。この者たちは現代兵器と違い武器を作る必要もなく、銃器に変わる火力も持っていた。そのため、あっという間に魔獣の討伐は進んだ。


その後各国では同じ事態を引き起こさぬために優秀な魔法使いなどを育成するため、魔法や魔術などを義務教育とした。

同時に、解析や体系化を行い、新技術として発展させていったのだ。これにより、非科学オカルトは科学と同じく表舞台の技術となり、日常に溶け込んでいった。

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