自己体験型心霊物語
しょう
呼ばれた…!!
これはつい最近の出来事。
私は、とある都市伝説の展示を観に行った。
こっくりさんに、口裂け女。
UMAなど。
懐かしくも敢えてグロテスクな展示にフフッと企画者のホラーに対する愛を感じていた。
あらかた見終えたかなと出口に向かった瞬間、異臭、
いくらなんでも、今は冬だぞ?こんなに真夏の満員電車のような臭いはしないはず。
恐る恐る目を開ける。
そこにあったのは
人形、ぬいぐるみ、置き物。
所謂、呪物といわれる存在たちだった。
そこで脳裏を過ったのは
「呼ばれたっ…!!」
という焦りの気持ち。
なにも知らない顔をして去りたくてもそこを歩かないと呪物からは逃げられない。
私は視線を合わせないように
少しずつ呪物の中の道へ…
ある程度は通り抜けられた。
しかし、突如「汗」の臭いがした。小さな女の子の走り回って疲れた汗の臭い。
そこで、私は左下の女の子の人形を見てしまった。
しかし、おかしいのだ。
その臭いのする人形は確かに女の子である。
そして
ガラスケースにしっかり入っており、臭いなんてこちらに漂うはずがないのだ。
私はそこで初めて普通では
嗅げない臭いと知った。
その女の子の人形に連れてはいけないと説得し
外に出た。
出てきた所は物販のコーナーで店員さんが居て安心する。
一連の話をすると店員さんは
「まあ、分散ですかね。街中に入ると大丈夫だと思いますよ?アハハハ。」
と当たり前だと言わんばかり
に言い放った。
この呪物たちの呪いの分散をさせているのか、
はたまた、あの子たちの寂しさを紛らわせているのか。
理由はわからない…
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