第43話新魔王とゲーム
ミニゲームのデモ映像を見てるが難しそうだな。
コントローラー自体も扱い難いぞ。
お、良いことを思いついた。
「色白、私に直接触れて操作方法を教えてくれ」
「え」
「さぁ、早く」
「勇者様って理解力ないんですか?」
右腕、貴様はデスゲームがお望みか?
邪魔立ては許されんが、今は頗る上機嫌だ。
愚かな戯言は許してやろう。
色白があたふたとして遅いな。
もう強制的に手を取ってやる。
幼き女子のような手だな、ふふ。
「し、新魔王様……そ、その恥ずかしいです……」
「気にするな。手取り足取り教えてくれた」
「ワシにも教えて!」
「貴様の口を縫って焼き閉じるぞ」
お口チャックで懸命に訴えているな。
最初からそうしろ。
無駄な口数を使って損したぞ。
さて、やっと色白に教えて貰えるぞ!
「ま、まず画面に出るAボタンをタイミング良く押します」
「ほぅ」
「次にBボタンをタイミング良く押します」
「ほほぉ」
「で、LRトリガーを交互に連打してエネルギーを貯めます」
「ふむふむ」
「最後に合図が出たらレバガチャ連打です。以上が今回のミニゲームになります」
つまり、特定のボタンを押すだけか。
非常に分かりやすい。
色白も私に押されたいのかな?ふふ。
本当にかわいい奴め。
実姉も同然なんじゃないか?
とりあえず手順を忘れずに、ミニゲームを始めるか。
♢♢♢♢
次々にミニゲームとパーティーゲームをこなし、最終的に私が圧勝。
色白は二位になり、凄いですと褒めてくれた。
嬉しすぎの興奮のあまり抱き締めた。
右腕はモブキャラに負ける、大変な雑魚っぷりを見せつけてくれた。
お似合いだな。
親睦も深まった事だ。
ゲームもそこそこに、プライベート話を聞きたいな。
「色白の寝泊りは別室か?」
「いえ。食事お風呂トイレ以外は、ここにいるんで寝室もここです」
「なに?」
引き籠りの巣も同然だぞ?
色白の快適環境だとは言え、もっと相応しい場所を提供できる。
引き籠り脱却作戦を強行するか。
「色白。今日から私の寝室に来ないか?」
「え? め、滅相もないです!」
「遠慮するな。クイーンベッドサイズだ」
「そ、そうじゃなくて……女の子同士が一緒に寝るなんて、恥ずかしいですよ……」
「私は構わ……今なんて言った」
「その……恥ずかしいんで」
「そこじゃない。色白……お前は女なのか?」
「は、はい」
な、なんてことだ……。
妙に声変わりしない声で、無い乳だと思えば、私と同じ性別なのか。
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