未熟な子ども程、残酷な存在はいません。田舎を抜け出せても息苦しさからは逃れられず、あの日の思い出に囚われたまま"大人"にもなれず、いつまでも子どものままで生きようとした哀れな男の過去と現在を辿っていくペース配分が絶妙でした。
人生に疲れた男が懐かしい故郷に戻るとき、置き忘れた憎悪に出会い、さらにどん底へ。郷愁を誘う田舎の風景と少年の思い出がだんだんどす黒い思念に侵されて行くさまが見事。ノスタルジーを誘うタイトルからのある意味一度ではないどんでん返しがお見事です。