舞う鳥の様に
人間。
第1話
自分には才能がない。
才能って何だろうとも思ってしまう。
何をやっても中途半端だ。
何も手に付かない日々だけがどんどん過ぎてく。
周りの人達はそれなりの目標もあって
それなりに就職や学業に専念してる中で
自分だけ取り残されてしまっていた。
真っ暗な部屋に閉じこもって無職の人間。
親にも迷惑をかけてきた。
双子の兄のかいとは違って俺なんてダメダメ。
かい「今日も引きこもってんの?」
母親「仕方ないわよ。」
かい「そうだけどさ、、、、」
母親「ゆうにもやりたいことがあるのよ」
やりたい事。
母さんはそう言ってくれるけれど
絵の才能も無ければ、外での人間関係も皆無。
どーせ、俺なんて…。どーせ。
母親「ゆう、何処に行くの?」
ゆう「ちょっと散歩」
部屋から外に出るのでさえ
人の目が怖くて堪らない。
この人は何を思ってるんだろうとか…
相手はそんな事考えてる暇なんてないのにね。
居場所なんて何処を探しても見つからない。
石を蹴った。
その石が女の子の元へ飛んで行った。
ゆう「あっ、すみません。。」
すると、女の子はにっこり笑った。
俺もなんだか嬉しくなって笑みを返した。
ゆう「名前なんて言うんですか?」
らん「らん。」
ゆう「いい名前だな。」
らん「え?」
ゆう「なんとなく」
らんは少し暗い顔をしていた。
その時は聞けなかったけれど
何があるのかもしれないと俺は思った。
その日から俺達は仲良くなって
遊んだり話したり色々な事を共有する様になった
勿論話せる範囲での出来事を沢山話した。
なのに突然、らんの姿が無くなった。
いつもの公園で話を聞いて欲しかっただけなのに
ずっと裏切られたと思った。
母親「今日は散歩行かないの?」
ゆう「行く必要が無くなった」
母親「そうなのね。」
ゆう「うん。」
嫌われたかな、?
永遠に心の中でグルグルしてしまう。
何かしてしまったのではないかと思ってしまう。
男女の友情なんてそういうもんなのかな。
ゆう「結構、気になってたのにな。」
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