阿呆道〜俺は転生を繰り返して強くなる〜
忙人で苦労人w
スキル:永毒は最強説!〜人気のないダンジョンに垂れ流しにしたら強ぇえんじゃね?〜
第1話 ダンジョンに永毒を垂れ流しにしたったw
現代にダンジョンが出現して3年後の日本。魔物の放出現象によって崩壊した秩序が少しずつ回復されてきた今日この頃。
「小生がダンジョンに来ぃぃいたぁぁあ!」
とある成年が1階から攻略難度が高すぎて人気のないダンジョンにやってきた。成年の名は
「そこの君、大声で叫ばないでくれる?こんな人気のないダンジョンでも一応管理を任されてる人はいるんだからね?そこんとこ分かってる?」
「あっ!す、すみましぇぇえん!!!」
「だから、うるさいってば…」
「本当にごめんなさい(小声)」
「今後は気をつけてね」
「はい…」
照星は入場ゲート付近にて大声で叫んでいた為、椅子に腰がけていたダンジョン管理人のお兄さんに注意されていた。
「それよりも君。ここって1階から攻略難度が高すぎるけど大丈夫かい?念の為、君の探索免許証を提示してもらっても?」
「はい!今回は小生のスキルを実験したくてここならちょうど良いかなって思って来たんです!奥まで行かずに浅い所で実験するので大丈夫なはずです!」
照星は管理人のお兄さんに取りたての探索免許証を渡し、今回来た目的を話す。管理人のお兄さんは探索免許証を受け取り、確認後、照星に返却する。
「探索免許証取りたてじゃないか。…まぁ、奥まで行かなければそこまで危険でもないかなぁ〜?んー、危なそうだったらすぐに逃げて来るんだよ?」
「はい!その時は速攻で逃げてお兄さんに助けてもらうので大丈夫ですよ」
「はは、君にお義兄さんなんて言われたくないな。私の天使である妹はやらんぞ〜」
「そっちのお義兄さんじゃないですよ〜」
「冗談さ。まぁ、ダンジョンに入って良いよ。死なない程度には頑張ってね〜」
「はい!行ってきまーす」
「行ってらっしゃーい」
照星は管理人のお兄さんに手を振りながら入場ゲートをくぐり、ダンジョンの入り口の前までやってきた。
ダンジョンの入口は渦巻き状をしており、そこを通り抜けるとダンジョン内部に移動される。ダンジョン内部は様々なフィールドがあり、草原や海、雪山、砂漠…etc.と広がっている。また、その階層のどこかに次の階層への入り口があり、ダンジョンの入口と同じく渦巻き状である。
そんなダンジョンの入口を通り抜け、照星はダンジョン内部に入った。
「小生とてもワクワクするぞい!」
照星は興奮しながら、ダンジョン内部を見渡す。照星の眼前に広がるは洞窟。ゴツゴツとした岩が所々で出っ張り、少し暗い。足場は歩くと砂利の音がザリザリと響き、耳を澄ませば遠くから魔物の鳴き声が聞こえてくる。
「おっほぉー!これぞ、Theダンジョン!見えづらいし、音が響きやすいから戦いにくそうだなぁ!…まぁ、戦わないのだがね」
照星は念の為の武器として持ってきた刀(爺ちゃんの倉庫にあった少し古いが波紋が美しく、華美な装飾が一切ない実践的な見た目)を正面に構えながら、周りを警戒する。
「よし。念の為、小生のステータスを確認しておくか」
照星はステータスと心の中で呟くと、目の前に青いプレートが出現する。ちなみにステータスは他人には見えないらしい。
ーーー
小鳥遊 照星(20)
レベル:1
職業:毒魔術師
HP:10/10
MP:50/50
スキル:
称号:なし
ーーー
「これこれ。
照星が探索免許証を取った時は制度を覚えたり、色々と忙しくて説明を見る暇がなく、この時をとても楽しみにしていた。
照星がステータスの
ーーー
スキル:
永毒の状態異常を引き起こす霧を噴出する。
状態異常:永毒は解毒不能、HP上限を削る毒。
ーーー
「えっ…解毒不能だ、と!?しかも、HP上限を削る!?それって実質死刑宣告やん!時間さえかければ絶対倒せるとかチートすぎ!」
照星は
「ギャウ!」
「うわぁぁあ!!!」
照星は飛びかかってきた魔物に気づき、刀を盾にした。魔物は刀を噛み、涎を飛ばす。
「こいつ、ハウンドか!」
照星を襲った魔物はハウンドと言い、犬型の魔物だ。見た目は黒いドーベルマンが赤い炎を纏い、普通よりもサイズが大きい。
「ギャウゥン!!!」
「はっ!」
照星は刀を強引にハウンドの口から外し、ハウンドの体を勢いよく切りつけた。照星に切りつけられたハウンドは悲鳴を上げ、その場から飛び退く。
「はは、危ねぇー!小生死ぬところだったかもしれない。ギリギリ反応できて良かった」
「ギャウゥ」
互いにタイミングを見計らいながら、睨み合う。照星は息を吐きながら、刀を構える。
「ギャウッ!」
やがて、痺れを切らしたハウンドは牙を剥きながら飛びかかってきた。
「はっ!!!」
「ギャゥゥゥゥウウウ!!!」
照星はさっと横に避けて、ハウンドの首元に刀を振り下ろした。振り下ろされた刀はそのままハウンドの首に刺さり、照星はスッと刀を引いて首を切断した。
ハウンドは断面から血を吹き出し、ドシャッと音を立てて地面に落ちた。そして、ハウンドが息絶えた瞬間に体中にレベルが上昇した感覚が広がった。身体能力が向上したことが少し理解でき、気持ち良く感じる。
「おほぅ…これは癖になりそうだ。って危ない危ないまだ1階なのに殺意高すぎでしょこのダンジョン!さっさとスキル試して帰ろ」
刀についたハウンドの血を振り払い、軽く布で拭く。そうしている間にハウンドの死体がダンジョンに吸収され、ドロップ品が出現する。
「何がドロップしたかな?…魔石と牙か」
ハウンドのいた場所に紫色の石、通称魔石が1個とハウンドの口に生えていた牙が2本落ちていた。
照星はさっとドロップ品を広いカバンに入れておく。
「えーっと
照星は手を前方に向け、スキルの使用方法を感覚で理解して行使する。すると、手を向けた方向に魔石に似た紫色の煙が噴出され、奥に広がっていく。
「んー、これがMPが消費される感覚かぁー。とりあえず、全MPを消費するまで出し続けて終わったら1時間くらい待ってみるか」
照星は体から血が引くような感覚を感じ、脱力感を覚えながら続行する。そのまま続けると紫色の煙が出なくなり、ステータスを確認すると、MP:0/100となった。
「全MPがなくなると軽く目眩がするな。気絶とかしないだけマシだけどな。小生はこのままこの暗い洞窟の中で1時間くらい待たないといけないのか。何か暇つぶし持ってくれば良かったなぁー」
それから、10分後にレベルが上昇する感覚が2回程感じ、更に20分後には4回程、1時間が経つ頃には更に6回程のレベルの上昇を確認した。
「ん?」
そこでふと、気づいた…いや、気づいてしまった。
「アレ?
照星はMPが回復したら
「うっはぁー!これで小生は自動レベル上昇可能じゃんかよー!神スキルですわぁー!」
照星はこのダンジョンの1階を
そして、照星は回復したMPを細やかに使い続け、ダンジョンの1階を
幸い、ダンジョンの1階はそこまで広くなかった為、時間はそこまでかからなかった。
「ふぅー、意外と疲れたなぁー…あれ?今更気づいたんだが、ここって人気ないけど人がきた場合は詰むくね?その場合、小生は殺人を犯したことにならない?…やべっ」
気づいた時には既に遅く、スキルの消し方を知らない照星はそこで詰んでいた。
「ぁー、もういっか。ダンジョンで人が死ぬのはおかしくないし、小生悪くない。うん、これはダンジョンに異変が起きたんだな!」
無責任に諦め、これもダンジョンのせいだと決めつけた照星は入場ゲートにいたお兄さんに報告だけはしておくかと思った。
「最後にステータスだけ見て帰ろっと」
照星はステータスと心の中で呟く。
ーーー
小鳥遊 照星(20)
レベル:20
職業:毒魔法師
HP:100/100
MP:12/1000
スキル:
称号:虐殺者、狂人、毒熟練者
ーーー
「おっ、レベルも20か。かなり上がったな!しかも、称号も増え、て…る?何この物騒な称号は!?怖いなぁ」
照星は称号を見て怖がり、ステータスのある一点を見て気づいた。
「あ…職業変わってんじゃん。毒魔術師から毒魔法師になっとる。レベルが20になったからかな?ラッキー!さー、帰ろーっと!」
照星はその後、入場ゲートのお兄さんにダンジョンの状況を伝えた。すると、お兄さんは大慌てで各所に連絡したり、確認しに行ったりと大変そうだった。可哀想に…。
照星は話を詳しく聞かれたがその後は特に何もなく、すぐに解放されて家に帰った。
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