DC学園の合成獣主《キメラ・マスター》
夢見の破片
プロローグ
それは複数種の生物が融合されて誕生する異形の存在。生み出されるにはダンジョンにおいて魔物の出現地点が重なり合った結果の偶発的事象によって起こるある意味最悪の事故、或いはフュージョナーと呼ばれる
とはいえ、そうした自己管理が非常に難しい怪物や複数の特性を同時に持たせた自分だけの超生物というのに憧れを持つのは男の性ではないだろうか。そうつまりだ、『ぼくのかんがえたさいきょうののうりょく』とか『ぼくのかんがえたさいきょうのせいぶつ』とかそういう話は男だったら憧れる物だし、想像して言葉にしたり文字にしたり絵にしたりする物だろう。まぁ何が言いたいのかというとだ
「destiny...」
「………成功しちゃったなぁ」
「father...?」
「あぁ、うん。間違ってはいないか? どちらかというと父よりかは創造主だとか主人とかの方が合っている気がするけど」
「lord...!!」
「あー、うん。それでいいんじゃない?」
自分の持って生まれた能力に関して想像を膨らませていたら、偶々弱っている状態を見つけて捕まえられた存在がいて、偶々手元に想像していた中で使えそうな物がガラクタの山の中にあって、能力を使って合成したらそれが成功してしまったという話。
「name...?」
「君の? なら君はそうだねぇ...種族としての名前を付けるのであるならば
「understand...」
「納得してくれたのなら良かった」
素体にしたのはマネキンと言葉を発する機械、それに道端に転がっていたところをテイムしたスライムだ。完成形として出現して目の前で英単語だけを発して来ている姿はというと、丸い筒状の形に固まったスライムといった感じだ。丸い筒状なのは機械の要素としてマネキン部分がどこに消えたのかと思ったが、言葉を発する時に薄らと人の四肢の形に似た形状になろうとしているのが見えたのでそこに反映されているのだろう。スライムという種族がそこまで知性的ではないというのを加味すると、マネキンの形状が何で何なのかというのを判断し切れていないから明確な形になっていないのだろう。逆に機械は声が出るというのを把握してそれで意思疎通を図るために明確な形になったと言ったところか。個人的な要望としてはスライム娘になって欲しくてマネキンを合成素材にしたんだが、まぁそこら辺は追々人間に近しい形の魔物を合成素材にすればスライム娘が出来上がると信じてみようか。
「それじゃあ、マルスラ。帰るよ」
「okay...」
……面白い移動方法をしているな。てっきり地面に全身を擦りながらかボールのように跳ねながら移動すると思っていたんだが、横倒しになって転がって移動するとは。しかも止まってこっちの様子を確認するだけの自由度があるとは...面白いな。
あぁそうだ、名乗るのを忘れていた。
俺の名前は
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます