普通女子高生、《秋月乃々〈16〉》と親友令嬢《龍々院 椿〈16〉》の日常《2話完結》
ハクアイル
第1話 至って日常
──とある高校の賛否両論ある水泳授業──
「男子と一緒なんてイヤだなぁ〜……」
と乃々。
「あら? わたくしは構いませんわ。どうしてですのの?」
と椿。
「そのぉ〜……。視線がねぇ……気になって」
これを聞き椿。
「乃々ぉ〜……。それはあなた自意識過剰と言うのですよ! 男子全員が自分に視線を向けているなんて思わないことをお勧めしますわ!」
──乃々は数秒の沈黙の後……
「──椿ちゃん……水泳の授業でマイクロビキニはやめよーよ……。この視線椿ちゃんのせいだから……」
──とある激辛で有名なラーメン屋──
店内表示のメニュー。
《ハラペーニョ》 《ハバネロ》
《ブートジョロキア》etc……
『大辛ハバネロ以上完食で無料!』
「私がんばってハラペーニョだよ〜……」
そう言い注文する乃々。
椿はすでに注文を済ませている。
──食べ始めて数分……。
「私、ハラペーニョもキツイなぁ〜……」
汗をかきながら食べ終わる乃々。
隣に視線を移し、椿に──
「ハラペーニョ辛かったよぉ……椿ちゃんは何辛?」
「キャロライナリーパーですわ」
「え!? 何それ!?」
驚き、メニュー表示に目を向ける。
《キャロライナリーパー》
〈注意!! ハラペーニョの250倍〉
※種ごと食べると過呼吸で死亡する可能性あり。
「──え゛!!」
言葉を失った。
──あるフルーツケーキが美味しいお店──
二人は席に着き、一番人気を注文。
目の前にはふんだんに果物が使われているケーキがある。早速食べる二人。
「このフルーツケーキ美味しい♡」
満足そうに食べる乃々。
これに同意する椿。
「ですわねぇ〜!」
ケーキを口に運びつつ、続ける乃々。
「とくにこのつぶつぶマンゴー! 美味しい!!」
これに黙々と食べながら答える椿。
「──まぁ、マンゴーではなく、北米原産の温帯果樹のポポーですが……」
咄嗟に椿に視線を向ける乃々──
「──えーーーー……。何それ!? わっかんないよぉ〜……」
そのまま黙々と食べ続けるのであった。
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