楽しい中学数学入門!~ゼロ偏差値からの数学~
スイーツ阿修羅
VS「比例」 必殺「四マス法」
「比例」① ~必殺「四マス法」~
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中学校の計算の全ては、「比例の問題」であると言っても過言ではありません。
言うなれば、ゲームの序盤から終盤まで登場する、厄介なモンスター種族です。
今からあなたに『比例』を一撃で倒す必殺技を伝授します。
その名も「四マス法」!!!
(ネーミングセンスが終わっててすいません)
では早速問題です。
―問題―――――――
とある美少女フィギュアを8個買うと、値段は1800円でした。
では、この美少女フィギュアを3個買ったとき、値段はいくらでしょうか?
――――――――――
まずは自分で計算してみてください。
考えるときは、紙に書いて整理をしながら。
数直線や表を書いてみるのも良いかもしれません。
自分が学校の先生になったつもりで。
解き方が分からないと聞きにきた下級生に教えるつもりで。
説明しながら解いてみてください。
はい。では答えをオープン!
正解は、675円です。
では、分かりやすい説明をします。
ー説明――――――
まず大切なことは、
「フィギュアの”個数と、”値段”が、比例していること」
に気づくことです。
”比例”というのは何かというと、「”個数”が二倍になったら”値段”も二倍になる」「”個数”が半分になったら”値段”も半分になる」というように、
「”片方”が◯倍になったら、”もう片方”も◯倍になる」関係を、比例の関係と言います。
具体的に考えると
「フィギュアの個数を8個から16個へ、つまり二倍に増やしたら…………値段は1800円から二倍、つまり3600円払わなくちゃいけません」
「フィギュアの個数を8個から4個へ、つまり半分に減らしたら…………値段は1800円の半分、つまり900円になります」
もう一度言います。
「比例関係」、つまり……
「”片方”が◯倍になったら、”もう片方”も◯倍になる」関係
今回の場合は、
「”個数が◯倍になったら、”値段”も◯倍になる」関係
この関係にピンと来たら……
2マス×2マスの魔法陣。
合計四マス、マス目を書いてください。
――――――――――――
| | |
| | |
| | |
――――――――――――
| | |
| | |
| | |
――――――――――――
はい。こんな感じ。
(点線部分は一直線で繋がっています)
次に、比例関係がある、”二つの数字”。
今回の場合は、”個数”と”値段”の文字を、表の上に記入します。
| 個数 | 値段 |
――――――――――――
| | |
| | |
| | |
――――――――――――
| | |
| | |
| | |
――――――――――――
次に、問題文の中から、
「二つの数字がどちらも分かっているケース」
を探しましょう。
もう一度問題文を出します。
―問題―――――――
とある美少女フィギュアを8個買うと、値段は1800円でした。
では、この美少女フィギュアを3個買ったとき、値段はいくらでしょうか?
――――――――――
この中から、
「二つの数字がどちらも分かっているケース」
を探してみると。
『フィギュアを8個買うと、1800円』
という情報が見つかると思います。
「”個数”が8個のとき、”値段”は1800円」
この情報を、四マスの表の上の段に記入してみましょう。
| 個数 | 値段 |
――――――――――――
| | |
| 8 |1800 |
| | |
――――――――――――
| | |
| | |
| | |
――――――――――――
はい。こうなりますね。
では次のステップです。
次は問題文の中から、
「二つの数字のどちらかが分からないケース」
(二つの数字のどちらかが問題の答えになっているケース)
を探しましょう。
問題文をもう一度出します。
―問題―――――――
とある美少女フィギュアを8個買うと、値段は1800円でした。
では、この美少女フィギュアを3個買ったとき、値段はいくらでしょうか?
――――――――――
はい。
「二つの数字のどちらかが分からないケース」
を探してみると、
「美少女フィギュアを3個買ったとき、値段はいくらでしょうか?」
という文章が見つかると思います。
言い換えると、
『”個数”が3個のとき、”値段”が?円』
この情報を、今度は表の下の段に書き込んでみましょう。
| 個数 | 値段 |
――――――――――――
| | |
| 8 |1800 |
| | |
――――――――――――
| | |
| 3 | ? |
| | |
――――――――――――
はい。ここまで書けたら、表の完成です。
ここまでで、下準備はオッケー。
ここから少しむずかしくなります。
大切なのは、ここからどう式を立てるか、ということです。
ここで思い出して欲しいのが、比例の関係です。
「比例関係」、とは……
「”片方”が◯倍になったら、”もう片方”も◯倍になる」関係
この問題では、
「”個数が◯倍になったら、”値段”も◯倍になる」関係
これから、この◯に入る数字を求めていきます。
まずは表の中で、”個数”の列に注目してみましょう。
| 個数 | 値段 |
――――――――――――
| | |
| 8 |1800 |
| | |
――――――――――――
| | |
| 3 | ? |
| | |
――――――――――――
"個数"の列を見ると、上の段に8個、下の段に3個が並んでいます。
さてここで問題です。
「上の段の数字を何倍したら、下の段の数字になるでしょうか?」
分かりやすく言うと。
「8に何を掛けたら、3になりますか?」
もっと分かりやすく言うと、
「8×◯=3 (◯に入る数字はなんですか?)」
という問題です。
少し考えてみてください。
ヒントは分数です。
はい。正解は、
3
◯=ー 倍 (8分の3) ※分数
8
です。
実際に上の式の◯に代入して確かめると。
3
8 × ー = 3
8
となり、式が成り立っていますね。
―備考――――
上の式の『=』の左側は、
8 × 3
左側=―――
8
となり、分母と分子をそれぞれ8で割って約分すると、
左側=3となり、これは右側と等しい
したがって、
3
8 × ー = 3
8
の式は成り立っている。
―――――――――
つまり、8から3に変身するためには、
『変身前の8を分母に、変身後の3を分子に置いた分数』…
3
ーを掛けてあげれば良いのです!
8
上の段から下の段に変身するためには、
下の段の数字
× ――――――
上の段の数字
を掛け算すればいい。
このことを、矢印を使って表に書いてみると。
| 個数 | 値段 |
――――――――――――
| | |
| 8 |1800 |
3 | | |
×ー ↓ ――――――――――――
8 | | |
| 3 | ? |
| | |
――――――――――――
と書けますね。
(↓は上の段から下の段への向き)
3
『上の”個数”8に ー を掛け算すれば、
8
下の”個数”3になる』
と表に表すことができました。
ここまでくれば、あとは簡単です。
もう一度思い出しましょう。
比例関係では、
「”個数が◯倍になったら、”値段”も◯倍になる」
つまり、さきほどは”個数”で考えましたが、
”値段”についても"個数"と同じく、上の段から下の段へ、同じ数だけ倍になっているということです!!
すなわち、
3
『上の”値段”に ー を掛け算すれば、
8
下の”値段”になる』
とも言えるのです!
(個数を◯倍すれば、値段も◯倍になりますからね!)
具体的な数字を考えます。
表の右の列に注目してみましょう。
| 個数 | 値段 |
――――――――――――
| | |
| 8 |1800 |
3 | | | 3
×ー ↓ ―――――――――――― ↓×ー
8 | | | 8
| 3 | ? |
| | |
――――――――――――
右の列に注目しましょう。
上が1800円、下が?円。
つまり、
3
『1800円を ー を掛ければ”?”円になる』
8
ので、
3
1800 × ー = ?
8
と、式が立つはずです。
ここまでくればもう簡単!!
問題の答えは『?』ですからね!
あとは『=』の左側を計算するだけです。
せっかくなので、宇宙一ていねいに計算過程を書いていきます。
大きな分数になおして、
1800 × 3
―――― = ?
8
分母と分子をどちらも2で割ると(通分)
900 × 3
―――― = ?
4
分母と分子をどちらも2で割ると(通分)
450 × 3
―――― = ?
2
450を2で割るのは面倒臭いので、
450を、45×10 に分解してみましょう。
45×10 × 3
―――――― = ?
2
すると、10は2の倍数なので、
分母と分子をどちらも2で割ると(通分)
45×5 × 3
―――――― = 45× 5 × 3 = ?
1
あとは普通に計算して、
?= 45 × 5 × 3=45 ×15 = 675
問題の答えは675円となります。
ついでに、表の『?』の部分に『675』と書き入れてみましょう。
| 個数 | 値段 |
――――――――――――
| | |
| 8 |1800 |
| | |
――――――――――――
| | |
| 3 | 675 |
| | |
――――――――――――
はい。これで表が全て埋まりました。
この四マス表の良いところは、
「四マスのうち三つの数字が分かっていれば、残り一つの数字を簡単に求めることができるのです!」
※注意して欲しいのは、四マス法は『比例関係にしか使えないこと』です。
『”個数”を◯倍したら、"値段"も◯倍になる』
みたいな比例の関係でしか使えません※
今回は、『上の段から下の段へ』、何倍にすれば良いかを考えましたが、
実は逆方向、『下の段から上の段へ』、という考え方も成立します。
今回の場合は、
8
ー 倍すれば、『下から上』に移ります。
3
そしてさらに、凄いことに、『左から右→』や『右から左←』も可能なんです!!
今回の場合は、
『左から右→』が
1800
――― 倍。
8
『右から左←』が
8
―――― 倍。
1800
となっています。表で実際に確認してみてください。
| 個数 | 値段 |
――――――――――――
| | |
| 8 |1800 |
| | |
――――――――――――
| | |
| 3 | 675 |
| | |
――――――――――――
この技をマスターして応用すれば、中学の計算は怖くない!
最後に宿題問題です。
この問題は、いま解いた問題と比べて『?』の位置が違いますが、大丈夫きっと解けるはず!
四マス法は万能です!
よく考えれば解けるはずです!!
―宿題問題①―――――――
とある美少女フィギュアを4個買うと、値段は320円でした。
では、この美少女フィギュアを何個買えば、値段が560円になるでしょうか?
――――――――――
(もし分からないことや、改善点や間違い等があれば、応援コメントで教えてくださると助かります)
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