第80話その後

検査を受けて結果が出て、何よりこれはこのまま帰せないということで


緊急入院することになりました



一番つらかったのは、そこからの3日ほどだったかなと思います


細かな検査が続き、貧血の酷さに輸血もしていただきました


ドラマなんかだと手術のあわただしいとこに


血がたりません!どんどん輸血をー!みたいなイメージがありますが


一回の輸血には何時間もかかりますし


その間、アレルギー反応が起きたりしないかという危険性もあるので


看護師さんが付きっきりで観察されます


そもそも輸血には、本人や親族の同意書なども必要で


意外なほど危険も伴う治療のようでした


1パックでは足りなくて、何度か輸血していただきました


それでも、あまり状態が変わることはなかったのですけど


私は、幸いにして拒絶反応などもなく受け入れることができました


3日間、苦しみぬき、主治医の先生から、おそらくこれから治療を受けられる余力が、あなたの体にはないと告げられました


私は、それまでの苦しさからとにかく逃れたくって


先生に御願いしました


長引かせず、楽になれる方法を選びたい、と


その時点での先生の見立てでは、今の体力からいって


一月ももつまいと思われたようでした


すんなりと緩和ケアに入る話がすすみ


私もそれで自身の余命が一月もないものなのだ、と理解しました


まさか、あの状態からわずかとはいえ、持ち直すとは思いもよらず


自分のしぶとさに、とまどうばかりです

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