帝国の栄光と終焉

第2話 グロリア帝国の進展、皇帝と王女の結婚

　～現在～

「ねえ、さっきの話の続き、もっと教えてよ！」

　子供の一人がせがんだ。

　年老いた男は少し休んだ後、再び子供たちの方に目を向けた。

「その後、グロリア帝国はどうなったの？」

　一人の男の子が質問した。

　年老いた男は優しく微笑み、静かに口を開いた。

「ああ、もちろんだとも。さっきはグロリア帝国の建国まで話したが、帝国の繁栄とその中での物語もまた、忘れてはならないことだ」

「そして、そこには重要な人物がもう一人いた」

「『エメリア』という王女だ」

　子供たちが一斉に聞き返す。

「エメリア王女って、どんな人だったの？」

「エメリアはとても美しく、聡明な女性だった。彼女は政治にも長けていて、結婚後もグローリアス皇帝と共に帝国を強化するために大いに貢献した」

「それで帝国はもっと強くなったの？」

　男の子が興奮気味に言う。

「そうだ。しかし、強さは時に災いを招く。エメリア王女との結婚は、確かに帝国を繁栄に導いたが、それがまた新たな争いの火種にもなったんだ」

　子供たちの視線が一斉に年老いた男に注がれた。

「強大な力を持つと、その力を奪おうとする者も現れる。グローリアス皇帝とエメリア王女の結婚は、帝国内外で新たな勢力図を生み出した」

　男は深いため息をつき、ゆっくりと語り続けた。

「そして、その新しい勢力関係が次第に内部分裂や権力争いを引き起こしていくことになったんだ」

「帝国が大きくなるにつれて、欲望や野心も大きくなっていった。これが、やがて帝国を苦しめることになるんだよ」

　子供たちは真剣に聞き入っている。彼らはこれからの展開を知りたがっていたが、同時に少し不安そうでもあった。

「さあ、まだ物語は続くぞ。エメリア王女との結婚がどのように帝国を変え、やがてその運命を決定づけたのか、次はその詳細を語ろう」年老いた男は静かに微笑み、再び物語の続きを始めた。