11 魔王の術式
「厳密に言うと、魔力が増えるわけじゃない。この方法はあくまでも一時的に魔力が大幅にアップする」
レイヴンが言った。
「永続的なものじゃなく、あくまでも一時的な魔力ブースト……と考えればいいのか」
「ああ」
俺の問いにうなずくレイヴン。
「で、この術式を習得するには大きな危険を伴う。ただし――会得できた場合は大きな武器になるだろう」
もともと俺の魔力は高位魔族を上回るほどの量がある。
さすがに現時点で魔王には及ばないだろうが、その術式で魔力をブーストをできれば、その魔王すら凌げるかもしれない。
「リスクの内容にもよるけど……まず、詳しい話を聞かせてくれ」
「分かった。とりあえず、術式のさわりだけを見せる。俺もすべてを習得しているわけじゃないが――」
ごうっ……!
レイヴンはその術式というのを披露してくれた。
話の通り、完全ではないんだろう。
だけど、それでも――。
「これは――」
俺は呆然となった。
紫色のオーラに包まれたレイヴンから感じる魔力は、信じられないほど膨大だった。
間違いなく、今の俺を超えている。
本来なら、俺よりも魔力が低いはずのレイヴンが――。
「すごい……!」
「感心する前に――俺の術に見覚えはないか?」
と、レイヴンがたずねた。
「? いや、初めて見る術だけど……」
「本当にそうか?」
レイヴンがニヤリと笑う。
俺はもう一度彼をジッと見つめた。
見覚え……?
「あ、もしかして――」
俺はハッと気づいた。
そうだ、俺はこの術式を知っている。
いや、近似した術式というべきか。
あれはアビス王国を訪れたときのこと。
魔王教団のガイナードが、高位魔族数体の力をその身に宿し、爆発的な力を顕現していた。
圧倒的な魔力と装甲――【デモノギア】。
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