第2話ダンジョン
「それにしてもさっきのウィンドウは何だったんだ?たしかあのモンスターについて疑問に思ったときに出たような。なんかゲームだとこういうのを『鑑定』っていうんだっけ?」
するとまた目の前にウィンドウが現れた。
・ダンジョンの壁:ダンジョンを隔てる壁。ほぼ破壊することが不可能な硬度の物質で構成されており壊して脱出することは不可能。また破壊されても1分後に修復されるといわれているが、壊したものがいないため不明
「うわっ!また出てきた。ダンジョンの壁か俺は異世界にでも来たのか?地球じゃこんなもの見たことも聞いたこともないしな。やっぱりゲームっぽいな、ほかにも鑑定してみるか。」
俺は死体が転がっている広場のほうに向かって「『鑑定』」と唱えた。
するとまたウィンドウが目の前に出てきた。
・ダンジョンの床
『鑑定』
・ダンジョンの壁
『鑑定』
・松明
『鑑定』
・松明
『鑑定』
・死体
『鑑定』
・死体
............
etc
「すごいありさまだな。鑑定を使って確認してもやっぱりもう生きている人はいないか...。」
広場には無数の死体が転がっており先ほどまでの悲鳴が嘘のように静まり返っていた。
広場のほうを確認し終えた俺はまた岩陰に隠れた。
この目の前に浮いてる透明なボードには触れることができないようだ。
一体どういう原理で見えているのか見当もつかない。
「でも、もしゲームだったら『ステータス』とか見れるよな?」
すると突然目の前に新たな透明なウィンドウが現れた。
「うわっ!本当に出てきたぞ。」
『ステータス』って言った瞬間に出てきたということはどうやら俺の言葉に反応して出現しているらしい。
「それじゃあ何が書いてあるか見てみるか」
・鈴木 悠真 (すずき ゆうま)
Lv 1
職業 なし
HP 100/100
MP 20/20
攻撃力 5
防御力 5
知力 5
俊敏 5
称号 なし
魔法属性 無
スキル 鑑定Lv1 意思疎通Lv1
「これが俺のステータスか。果たしてこの数値が高いんだか低いんだか基準がないとわからないな。」
それにしてもスキルの鑑定は分かるが意思疎通の意味が分からない。
レベルの概念があるのなら強くなることは可能なのだろうだがレベルを上げるにはモンスターとの戦になる可能性がある。
もし広場の人たちを殺したあの化け物と戦うことになったら今の俺では何もできずに瞬殺だろう。
生き残るためにも強くならなくては。
「まずはレベルのあげ方だな。モンスターを倒す以外にも方法があればいいんだが。」
もしほかのモンスターもさっきのような奴ばっかだったら到底俺が相手できるレベルじゃない。
「ゲームとかの鑑定って物を調べるってイメージだけどステータスの詳細とかも見れないのかな?」
『鑑定』
そう自分のステータスが書かれている透明な板に向かって唱えた
・ステータスボード
自分のステータスを確認できる
・鈴木 悠真 (すずき ゆうま)
Lv 1
モンスターと戦い倒すことで上がる
職業 なし
職業によってバフや専用スキルが使用できるようになる
HP 100/100
体力:0になると死亡
MP 20/20
魔力:魔法を使うと消費される。0になると倦怠感に襲われ最悪の場合気絶する
攻撃力 5
この数値をもとに敵に与える物理ダメージが決まる
防御力 5
この数値をもとにHPの減少割合が決まる
知力 5
この数値をもとに敵に与える魔法ダメージが決まる
俊敏 5
移動速度
称号 なし
称号によってバフがかかるものもある
魔法属性 無
自分が放てる魔法の属性:無属性:無は属性がないのではなく身体強化などができる
スキル 鑑定Lv1 意思疎通Lv1
自分が使えるスキル:スキルのレベルは使えば上がるが戦闘スキルの場合使って敵を倒せば早く上がる
鑑定:物や生き物の詳細を知ることができる
意思疎通:意思疎通がとれる。人とのコミュニケーションがスムーズになる
「これはすごいな。」
どうやら鑑定を使えばステータスの詳細も見ることができるらしい。
レベルに関してはモンスターを倒すと上がると書かれているためやはり戦う以外の選択肢はないのだろう。
しかし今の状況ではモンスターと戦っても勝てないだろう、武器も使えるスキルもないのだから。
問題なのはスキルの方だ。スキルと魔法に関しては両方とも使うことで上げれるらしい。
鑑定の使い方は何となくわかるので上げれるだろうが、意思疎通と無属性魔法の発動の仕方がわからないため上げるのは難しいと思われる。
すると突然頭の中で聞いたことのない声が響いた。
【鑑定のレベルが上がりました】
「うわ!なんだ?頭の中で声がするっておかしいだろ!」
どうやら鑑定のレベルが上がったらしい。ステータスボードを見ると確かにスキル欄の鑑定のレベルが2に上がっていた。
『鑑定』
鑑定Lv2:複数のものを1度で鑑定できる。見えないもが見えるようになる
これはすごい。さっきは鑑定を連続で使って調べていたが今後は一度で済ませることができるかもしれない。
しかし後半に書かれている見えないものが見えるようになるの意味が分からない。この文章の書かれ方的には透視能力でもなさそうだし想像がつかない。
「まぁ、とりあえず『鑑定』」
・ダンジョンの壁
・ダンジョンの床
・松明
・松明
・松明
どうやら一回で鑑定ができるのは最大5個が限界らしい。しかし鑑定のレベルが上がって行けば一回で見れる個数も上がって行くだろう。
今後は鑑定をこまめに使ってレベルを上げていくのがいいだろう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます