第6話 魔物討伐の旅

 エリザと共に村へ向かう途中、玲二は彼女とこの世界のことについて会話を交わした。エリザは魔法騎士団の一員であり、この国の守護者として働いているという。彼女は並外れた剣技を持ち、さらに魔法も使いこなすことができるという。


「君が持つその力……おそらくこの世界でも最強クラスだろう。でも、それを完全に使いこなすには時間がかかるかもしれない」


 エリザの言葉に、玲二は自信に満ちた表情を見せた。


「試してみるさ。この世界で何ができるか、俺自身も楽しみにしてる」


 エリザはその言葉に微笑みを返した。玲二の自信に満ちた態度は、彼女にとっても頼もしい存在となっていた。これまで多くの戦いをくぐり抜けてきたエリザだったが、玲二のような存在と出会ったのは初めてだった。


 やがて二人は村に到着した。村人たちは怯えた表情で二人を迎えた。彼らの話によると、最近現れた魔物は夜になると村を襲い、家畜を奪い去り、場合によっては村人をも攻撃しているという。


「このままでは村が滅びてしまう……どうか助けてくれ!」


 村長が頭を下げて必死に頼む姿を見た玲二は、エリザに目を向けた。


「どんな魔物なんだ?」


 エリザは少し考え込み、村人たちから聞いた話をまとめて玲二に説明した。


「おそらく、上位クラスの魔物だろう。『オーガ』と呼ばれる巨大な怪物だ。普通の人間では到底太刀打ちできない。私でも一人では厳しいかもしれないが、君がいれば倒せるだろう」


 玲二は頷き、剣を手にした。彼が持つ力は神から授けられたものであり、その威力は今まで試した範囲でも十分に強大だった。だが、これが本番――異世界での初めての本格的な戦いだ。


「よし、行こう。そいつを片付けてやる」


 玲二は決意を固め、エリザと共にオーガが出現するという場所へ向かった。

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